証券税制トピックス:配当金・分配金の税金

特定口座の「源泉徴収あり口座」で自動的に損益通算

特定口座の「源泉徴収あり口座」にて受入れた上場株式等の売却損失と株式投資信託の配当等※1は自動的に損益通算が行なわれ、原則、確定申告は不要です。ただし、損失を翌年以降に繰越す場合は、確定申告が必要です。

損益通算のイメージ(年間の配当金が30万円で配当金支払時に6万円が源泉徴収されているケース) 12月末まで ケース1:年間の譲渡損失>=年間の配当金 源泉徴収された6万円全額が特定口座に還付されます。 特定口座「源泉徴収あり口座」 譲渡損失(−) 譲渡損失(▲30万円) 配当所得(+) 源泉徴収6万円 配当金(30万円) 損益通算(所得0円) ケース2:年間の譲渡損失<年間の配当金 源泉徴収された6万円の一部が特定口座に還付されます。 特定口座「源泉徴収あり口座」 譲渡損失(−) 譲渡損失(▲20万円) 配当所得(+) 源泉徴収6万円 配当金(30万円) 損益通算(所得10万円) 1月初旬 6万円を特定口座に還付 還付金額=源泉徴収額-((配当所得-譲渡損失)×税率)=6万円-((30万円-30万円)×20%)=6万円 4万円を特定口座に還付 還付金額=源泉徴収額-((配当所得-譲渡損失)×税率)=6万円-((30万円-20万円)×20%)=4万円 ※年末に損益通算の計算を行ない、翌年1月初旬に特定口座へ還付いたします。

総合課税を選択した場合は、配当控除を受けることができます

上場株式等の配当等について総合課税を選択して※2確定申告することで、配当控除の適用を受けることができます。ただし、総合課税は累進税率のため、所得が多くなるほど税率も高くなり、一定の所得以下でないと不利になるケースがあります。また、所得税と住民税で異なる課税方法を選択できます。次の表のように住民税においては申告不要を選択する方が有利です。(下図参照)。

課税所得金額 総合課税の税率 配当控除 正味税率   源泉徴収税率 申告不要の選択の目安
所得税 195万円以下 5% 10% 0% 15% 有利
195万円超〜330万円以下 10% 10% 0% 15%
330万円超〜695万円以下 20% 10% 10% 15%
695万円超〜900万円以下 23% 10% 13% 15%
900万円超〜1,000万円以下 33% 10% 23% 15% 不利
1,000万円超〜1,800万円以下 33% 5% 28% 15%
1,800万円超〜4,000万円以下 40% 5% 35% 15%
4,000万円超 45% 5% 40% 15%
課税所得金額 総合課税の税率 配当控除 正味税率 源泉徴収税率 申告不要の選択の目安
住民税 1,000万円以下 10% 2.8% 7.2% 5% 不利
1,000万円超 10% 1.4% 8.8% 5%
上場株式等に係る配当所得等の有利な申告方法

上場株式等に係る配当所得等は上記の通り、所得税は課税所得金額が900万円までは総合課税により申告をした方が、税金の負担が少なくなります。
一方、住民税は総合課税による申告をすると税金の負担が大きくなります。
所得税と住民税で、異なる申告方法を選択できますが、別途住民税の申告が必要です。具体的には住民税の納税通知書送達日(おおむね6月上旬)までに、所得税の確定申告書とは別に、住民税の申告書を市町村に提出します。

なお、確定申告をすることで配偶者控除や扶養控除が受けられなくなるなどの影響がある場合があります。住民税については、追加納税分が生じますし、国民健康保険料などの負担が大きくなるケースがあります。

上場株式等の譲渡所得の申告不要と申告分離課税
(所得税と住民税の申告方法)

源泉徴収ありの特定口座内の上場株式や公募投資信託、特定公社債等(以下、上場株式等と言います)の譲渡所得、配当所得、利子所得については申告不要とすることができます。 ただし、確定申告し申告分離課税を選択すると上場株式等の譲渡損との損益通算や、過去3年間の上場株式等の譲渡損との繰越控除を適用することができます。その結果、所得税や住民税の負担は減少します。 その一方で、損益通算や繰越控除を適用した後、残った所得は総所得金額等に含まれます。それにより、自営業者や年金所得者(注)の国民健康保険料や後期高齢者保険料、介護保険料が増加する場合があります。これらの保険料は、主に、住民税の損益通算・繰越控除後の所得金額をもとに決まるからです。
申告分離課税で損益通算や繰越控除を適用した結果、税金の還付額等よりもこれらの社会保険料の増加額が上回る場合もあります。ですから、このような場合は、所得税だけ申告分離課税により申告し、住民税を申告不要にすることで、社会保険料の増加を避けることもできますので、社会保険料と所得税・住民税の負担をトータルで検討することをお勧めします。 また、損益通算や繰越控除の後に残った所得が、扶養親族や配偶者(特別)控除の判定において合計所得金額に含まれますのでこの点においても留意したいものです。

  • (注)
    会社員や公務員の場合は、給与や賞与をもとに社会保険料が決まりますので、給与以外の所得を申告してもしなくても社会保険料は変わりません。

(詳しくはそのほかのご留意点 社会保険料や扶養者の税金への影響についてをご覧ください)。

配当については一銘柄ごと特定口座ごとに確定申告をするかどうかを選択することができます。ただし、確定申告を選択した配当については、総合課税か申告分離課税のいずれかを統一選択しなければなりません。

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