キャッシュレス・ビジネス
キャッシュレス社会の拡大により恩恵を受けるビジネス

恩恵を受ける注目分野

デジタル通貨

交通系に代表される電子マネーやクレジットカード、仮想通貨など、物理的通貨を伴わない決済手段。
日本の大手金融機関も独自の仮想通貨開発に乗り出すなど、多様化が進み幅広い利用が期待されます。

決済インフラ

実店舗等でキャッシュレス決済を行なうためのインフラ。
QRコード決済、指紋決済など、多様な決済手段が普及することで決済サービスの利便性向上が期待されます。

注目銘柄

ワールドペイ(米国)

決済処理のグローバルリーダー

  • 決済処理のテクノロジーとソリューションを提供するオンライン決済サービスのグローバルリーダー。主に小売業向けに、店舗、オンライン、スマホなどの様々な媒体から各種カードでの決済を可能にする垂直統合型決済サービスを提供。
  • イギリスでスタートし、その後米国企業と統合。イギリスと米国で強い基盤を持つ。イギリスでは取引の約42%を処理しており、イギリスの決済リーダーとなっている。世界146カ国でサービスを提供。

株価とEPS

株価:2013年1月初〜2018年7月末
EPS:2013年〜2020年(2018年以降はブルームバーグ予想)
(出所)アクサIM、ブルームバーグ

フィンテック技術基盤
新しい金融サービスを支える技術的な基盤

可能性を秘める注目分野

セキュリティ 顧客情報など重要で膨大なデータを扱う企業が増えており、サイバー攻撃などの脅威から情報を守るセキュリティ対策の需要が高まっています。
ブロックチェーン 世界中にあるコンピューターにデータを分散させることで、データの破壊・改ざん等のリスクを低下させるネットワーク上のシステムであり、「分散型台帳技術」ともいいます。
ビッグデータ 一般的なデータ管理・処理ソフトでは扱うことが困難なほどデータ量が増えており、巨大で複雑なデータを収集・分析できる技術が求められます。
ソフトウェア コンピューター上でさまざまな処理を行なうプログラムのことで、フィンテックの普及には欠かすことのできないテーマです。
他の注目分野の技術革新を支える土台ともなっています。
レグテック 規制(Regulation)と技術(Technology)を合わせた造語で、テクノロジーを活用することでより効果的、効率的に金融規制に対応することをめざすものです。

注目銘柄

パロアルトネットワークス(米国)

フィンテックの普及に欠かせないセキュリティ企業

  • コンピューター・ネットワーク用セキュリティ対策の中核となるファイアウォール大手。製品ラインナップの拡充と継続的な顧客数増加により、競合他社と比較しても速い成長が続く。2018年の売上高の成長率は約25%、セキュリティ市場全体のペースの約3倍の伸びが予測されている
  • 将来予測の立てやすい継続利用による収益(サブスクリプション)など、安定的売上比率が顧客数の増加とともに高まっている。

株価とEPS

株価:2013年1月初〜2018年7月末
EPS:2013年〜2020年(2018年以降はブルームバーグ予想)
(出所)アクサIM、ブルームバーグ

次世代金融リーダー
新しいサービスをいち早く導入し、市場をリードしていく金融機関

次世代金融リーダーの特徴

①次世代型保険
  • ビッグデータ等、技術力を武器に新市場を開拓。
  • 既存の顧客基盤、資本力を武器に新規サービスをいち早く導入。
②次世代型バンキング
  • オンライン等、利便性の高いサービスを武器に国境を越えてシェアを拡大。
  • 強固な財務基盤を活用し、最新技術への投資で先行。
③次世代型ウェルス
マネジメント
  • 運用商品の組成、販売だけでなく利便性の高いプラットフォームを提供することにより顧客を囲い込み。
①次世代型保険
これまで:事故、病気に見舞われた際、経済的なサポートを提供⇒これから:事後的なサービスだけでなく、事故、病気を未然に防止
たとえば
  • テクノロジーの活用により、契約者の安全運転や健康管理を積極的にサポート。
  • 消費者の潜在ニーズを捉えたサービスにより顧客満足度向上と保険金支払いコスト抑制を両立。

注目銘柄

アリアンツ(ドイツ)
  • 積極的な投資により技術を取り込み、テレマティクス*1保険など先進的でユニークなサービスを提供。
  • 他社には真似できないスピードと技術力を持つ次世代型保険の代表格。
  • *1
    テレコミュニケーション(電気通信)とインフォマティクス(情報処理)を掛け合わせた造語
  • *2
    Insurance(保険)とTechnology(技術)を掛け合わせた造語
  • (出所)アクサIM、ブルームバーグ
②次世代型バンキング
これまで:利便性よりも、安全性・正確性を何よりも重視⇒これから:安全性、正確性を重視しつつも、ベンチャー企業のように顧客の潜在ニーズを捉える、新サービスを積極的に追及
たとえば
  • ブロックチェーン等の新規技術の実用化に向け積極投資。
  • 企業の財務管理ニーズに応えるソフトウェアを開発。

注目銘柄

DBSグループ(シンガポール)
  • いち早くデジタル化に舵を切り、シンガポール国内でのシェアを大きく伸ばし、新興勢力の進出も防ぐ。デジタルのみで容易に国外に進出し、新たな顧客を獲得。
  • 実践をもって勝ち組となっており、今後も成長が期待できる。
  • 営業利益に対する営業経費の比率で、数値が低いほど収益性が高い。
  • (出所)アクサIM、ブルームバーグ
③次世代型ウェルスマネジメント
これまで:優れた運用商品の組成や販売に注力⇒これから:運用商品だけでなく、顧客の資産運用をサポートするツールを提供するプラットフォーマーへ
たとえば
  • 運用資産の一元管理ツールを提供することで顧客の資産運用をサポート。
  • ツールを通して蓄積されるデータを活用し、商品やサービスを向上させることで顧客の囲い込みを実現。

注目銘柄

フィネコ・バンク(イタリア)
  • 最先端のデジタル・プラットフォームを活用し、資産運用など幅広い金融サービスを自社のモバイルアプリケーション上で提供し、預かり資産を拡大。
  • 自動会話プログラム等のテクノロジーを活用し収益性も向上。
  • 営業利益に対する営業経費の比率で、数値が低いほど収益性が高い。
  • (出所)アクサIM、ブルームバーグ