東証大引け、反発 輸出・資源関連株に買い 決算控え様子見も
27日の東京株式市場で日経平均株価は反発した。終値は前日比76円76銭(0.74%)高の1万0478円66銭で、今月19日以来、6営業日ぶりの高値水準で引けた。前日の欧米株式や商品相場の上昇を好感し、電機や精密といった主力輸出株のほか、大手商社など資源関連株に買いが優勢だった。安く始まった中国・上海総合指数が持ち直したことも午後から投資家心理を明るくし、上げ幅は一時100円に迫る場面があった。
日経平均は64円高と、前日の下げ幅(62円)を埋めて始まった。米商務省が26日発表した昨年12月の米新築住宅販売件数が市場予測以上に改善し、同日の欧米株が上昇した流れを引き継いだ。電機など輸出関連株が買い戻されて高く寄り付いたが、中国・上海総合指数が安く始まると先物にまとまった売りが増え、前引け間際には19円高まで伸び悩んだ。
日本の昼休み時間帯に上海株が持ち直し、前日比で上げに転じたことで午後から地合いが改善。東証で昼のバスケット取引は1000億円を超す売買が成立し、投資家による大幅な買い越しが観測された。きょう設定される日本株の大型投資信託に絡んだ取引を指摘する声もあった。
●●が13時に2010年4~12月期の増収増益決算を発表後、上げ幅を広げたことも相場全体をけん引した。●●は2007年7月以来の高値水準を付け、1銘柄で日経平均を23円押し上げた。米オバマ政権による設備投資促進策に期待する声もあり、他の機械株も買われた。
もっとも市場では買い戻しが中心との指摘も聞かれ、日経平均は心理的節目の1万0500円には届かなかった。新興国の金融引き締め懸念のほか「国内企業の決算発表が本格化し、業績内容や個別株の発表後の反応を見極めたいとして様子見姿勢が強い」(●●の○○情報部長)との声が多く、上値で買いを急ぐ動きは限られたという。
東証株価指数(TOPIX)も反発した。業種別TOPIXは33業種のうち27業種が高くなり、上昇率上位には鉱業、機械、鉄鋼が並んだ。
東証1部の売買代金は概算で1兆4658億円、売買高は同20億1610万株で、それぞれ前日と比べて約2割増えた。東証1部の値上がり銘柄数は全体の63%にあたる1053、値下がりは463、横ばいは154だった。QUICK集計で47銘柄が昨年来高値を更新した。
●●、●●、●●、●●、●●、●●、●●が買われ、いずれも昨年来高値を更新した。前日の国際商品価格の上昇を手掛かりに●●、●●など資源関連株もしっかり。中国ネット大手との業務提携を前日に発表した●●が急伸した。一方で●●は大幅反落で昨年来安値を更新し、公募価格を割り込んだ。●●、●●、●●が安かった。
東証2部株価指数は4日続伸し、昨年5月6日以来の高値水準で終えた。●●、●●、●●が上昇した。26日大引け後に11年3月期の業績見通しを下方修正した●●は大幅続落した。