ライフプランコラム「いま、できる、こと」vol.334(2024年11月29日)貯蓄から投資へ/⑤本格的かつ継続的な好循環に向かって

「2024年上期の日経MJヒット商品番付、東の横綱は新NISA」、この記事を目にしたとき、いよいよ、「貯蓄から投資へ」が動き出したのだと改めて思いました。そして、なぜ、今、「貯蓄から投資へ」が動き出したのか?過去4回のコラムで申し上げたことを整理したいと思います。

まず、国や政府が、過去20年以上に渡って、「貯蓄から投資へ」というスローガンを掲げ続けてきたから、そして、iDeCoやNISAといった税制優遇のある投資制度を整備したから、これだけではないと思います。

なぜ、今、「貯蓄から投資へ」なのか?

なぜ、今、「貯蓄から投資へ」なのか?

あるいは、税制上の優位性を含めて、長期・積立・分散の「投資の三大原則」が資産形成に繋がる時代になったこと、そして、三大原則を誰でも簡単にできる制度がiDeCoや新NISAの「つみたて投資枠」であることを、証券会社をはじめとした金融機関が一生懸命説いて回り、セールスしてきたから、これだけでもないと思います。

さらには、日経平均株価も34年ぶりに過去最高値を更新したわけですが、日本の上場企業が、平成の頃は失われた30年と言われながらも不断の努力、改革を続けたから、これだけでもないと思います。

やはり、「貯蓄から投資へ」の主体たる、個人消費者としての我々自身が変わってきているからだと思います。つまり、個人の消費者としてのリアルな実感を伴った、「デフレからインフレへ」という大きな環境の変化が、「貯蓄から投資へ」の流れを大きく後押ししている、そんなふうに思うのです。

ですから、なぜ、今、「貯蓄から投資へ」なのかと問われれば、国や政府、金融機関、日本の上場企業のみならず、個人の消費者も含めて、それぞれのプレーヤーが一体となって、この大きな流れを作り出している、と答えます。そして、動き始めた「貯蓄から投資へ」を、ここからさらに本格的で継続的な好循環にするためには、これからも弛まず、各プレーヤーの自分事(じぶんごと)としての取組みが不可欠でしょう。私自身も証券会社の一員として、そして個人消費者の一人として、「貯蓄から投資へ」を自分事として実践していく所存です。

  • ※ 出所:日本経済新聞「〈24年上期ヒット商品番付〉物価高・節約志向映す」(2024/6/5)

大和証券
2024/11/1作成

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