ライフプランコラム「いま、できる、こと」vol.324(2024年9月20日)40代のNISA投資家、株価急落で何を思う!?

先日、日経新聞に以下のコメントとグラフが載っていました※1。
日経平均株価は先月、4万2000円を超えて過去最高値を更新した。ところが、今月5日には4451円も急落して、今年の値上がり分を帳消しにし、その後も乱高下が続く。新しいNISAを通じて投資を始めた多くの人々は、市場の暴力的な素顔に戸惑っている。
株価急落は個人投資家を傷つけた

でも、これは日経コメンテーターの意見。実際にNISA投資家自身がどんなふうに株価急落を感じたのか、セミナーが終わった後、参加者に私のほうから質問をしてみました。
答えてくれたのは、二人の40代男性。同じことを言っていたのが、興味深いですね。それぞれのご意見、ご確認ください。
(1)ネット証券でNISAをやっている40代男性
- 大きく株価が下がって、安く買えるチャンスだと思った
- でも、実際には買ってないし、売ってもいない
(2)NISAでオルカン※2に投資している40代男性
- 大きく株価が下がったとき、買おうにもお金がなかったので、何もしていない
- やっぱり、お金を持っている人は、こんなタイミングを逃さず、投資しているってことなんでしょうか?
まずは、お二人とも、大きく株価が下がったのを見て、安く買えるチャンスだと思われた、とのこと。これは、長期・積立・分散の投資の三大原則の中でも、特に「長期」を意識して資産形成されている、その表れだと思います。
でも、この急落のタイミングで、お二人とも、実際には買っていない、とのこと。その理由は、買おうと思っても、今すぐ用立てられるお金がなかったから。逆に言えば、「積立」で資産形成に取り組んでいる、その証左だとも言えますね。
ただ、お二人にお金があったとしても、買えていたかどうかは別の話し。今、左のグラフを見れば、底値が確認できるようにも思えますが、急落時はもっと下がるんじゃないかと、なかなか買い出動はできないもの。お二人にとっては、これからそんな心持ちを経験することが、本当の意味で金融リテラシーを身に付けることになるんじゃないかと、そんなふうに思います。
- ※1 出所:日本経済新聞(2024/8/15朝刊)、Deep Insight 『「株嫌い」80年目の脱却を』、グラフは同記事を参考に筆者が作成
- ※2 「オルカン」とは「オール・カントリー」の略で、全世界の株式を主要投資対象とするインデックスファンドのこと
大和証券
2024/8/30作成
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