ライフプランコラム「いま、できる、こと」vol.322(2024年9月6日)株価の乱高下で、自分はやっぱり積立投資だと思う理由

2024年8月5日、日経平均株価は4,451円の急落、翌日8月6日は3,217円の急騰で、歴史的な乱高下だと、株価の話題は大きく取り沙汰されたわけですが、日本経済新聞には、こんなコメントが掲載されていました※。
「米著名投資家のバフェット氏は米国株が最高値圏にあった4~6月に米アップル株など持ち株の一部を売却。今は潤沢な手元資金で優良株の仕込み時を狙っているとみられる」
このコメントを読んで、さすが著名投資家だと思うと同時に、自分はやっぱり積立投資かな、と思いました。なぜなら、私には仕込み時狙いで苦い投資経験があるからです。
2020年3月、コロナショックの頃のことです。その数年前に50歳になった私は、勤め先の確定拠出年金の運用で徐々に預金の比率を増やしていました。退職時期を見据えるなら、セオリー通りとも言えますが、私の場合はむしろ「株価が下落したタイミングで安く仕込んでやろう」と思っていたのです。
そんな私にとって、コロナショックは絶好の買い場となりました。右グラフの左下、赤い三角形のところで、預金の一部を解約して、ある投資信託を買ったのです。その時は自分の相場観を誇らしく思ったものです(苦笑)。そして、1回目の緊急事態宣言が解除された5月末、青い三角形のところで売却。結局、100で買って、134で売った勘定になりました。
それから2匹目のドジョウを狙ったことは言うまでもありません。でも、なかなか買えませんでした。売った値段よりも安く買いたい、と考えていたからです。そして、そんな買い場がないまま3年が過ぎ、買うと決断したのは新型コロナが5類感染症となったときのこと。結局、2020年3月に100で買ったものが、ここもとの急落で下げているものの、今、182の水準です。
ところで、この100を2020年3月から毎月2ずつ、同じ投資信託に積立投資していたら今、168になっていました。仕込み時狙いのほうが多少成績は良いわけですが、早く売り過ぎたと後悔したり、買う決断ができずモヤモヤした心持ちが長く続いたことを考えると、自分に合っているのは積立投資だと、株価の乱高下を目の当たりにして改めて思った次第です。
ある投資信託の基準価額推移 2020/1/6~2024/8/5

- ※出所:日本経済新聞(2024/8/6朝刊)、「悲観は株式投資の友」
大和証券
2024/8/9作成
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