6つのカテゴリーに整理した、人生100年時代のお金の誤算※1、今回はその2つ目、これからの働き方として挙げられていた「リタイアできない(第9位)」についてです。
「退職したら、悠々自適な年金生活」、そんなことを思い描いていたら、「リタイアできない」ことが誤算なのかもしれません。でも、最近は60歳以降も働き続ける人が増えている、というか、大多数がそのようなご意見をお持ちのようですね。
何歳まで収入を伴う仕事をしたいか?※2
回答者:仕事に就いている全国の60歳以上の男女
ご覧いただいているように、「働けるうちはいつまでも」という人を含めて、9割弱が「70歳まで働きたい」と回答しているのです。「リタイヤできない」と嘆くのではなく、「なるべく長く働く」、これをモットーにするのが人生100年時代の処方箋だと、そんなふうに思います。そして、老後を前にした皆さんにもう1点お伝えしたいのが、60歳以降も働いている世帯の家計収支です。下のスライドをご覧ください。
高齢勤労者世帯の家計収支(2022年)※3
一目瞭然ではありますが、60代前半でも、60代後半でも、そして70代以上であっても、働き続けていれば、家計収支は黒字になっている、ということです。これは働き続ければ老後の生活もなんとかなる、ということですから、老後生活に不安を抱いている人を勇気づけることができる、そんな客観的なデータと言えるのではないでしょうか。
もちろん、いざ定年退職となってもお金が足りず、やむなく働き続ける、というのは、特に精神的によろしくないですよね。ですから、前回のコラムでも申し上げましたが、公的年金の受給見込額や退職金等は事前にちゃんと調べておくこと、それが老後を前にして「いま、できる、こと」だと思います。
大和証券
2024/4/12作成
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