ライフプランコラム「いま、できる、こと」vol.264(2023年7月28日)徹底比較!? 新NISA vs iDeCo/③対象商品

2024年から生まれ変わる少額投資非課税制度のNISA、つみたて投資枠と成長投資枠の2つがあります。現役世代の皆さまからは、「積立投資ができる新NISAのつみたて投資枠とiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)、どっちを使ったほうがいいのかな?」とのご質問をよくお受けします。徹底比較の3回目、今回は対象商品を比べてみます。まずは以下の比較表をご覧ください。

新NISAのつみたて投資枠 vs iDeCo

新NISAのつみたて投資枠 vs iDeCo

さて、共通点は投資信託ですね。つみたて投資枠でもiDeCoでも、積立や分散投資に適した商品がラインアップされています。

一方、違いを確認すると、iDeCoでは投資信託以外にも保険商品や預貯金で運用ができること、そして、iDeCoでは金融機関からの運用のアドバイスが禁止されていること、この2つになると思います。

個人の資産形成に資する、そんな制度が新NISAのつみたて投資枠であり、iDeCoであるわけなのですが、なぜ、商品にこのような違いが生じているのか、その背景には、それぞれの制度を所管する官庁が異なる、であるとか、制度が制定された時代が違う、経緯が違うと、ネットをググれば、憶測も含めて様々な意見を目にすることができるでしょう。ただ、これから資産形成をはじめようと考えている人にとって大切なのは、今ある制度を如何に活用するか、という視点だと思います。ですので、この違いを是として、どのように活用すればいいのか、どのように考えればいいのか、そんな観点で少し深掘りしてみたいと思います。

まずは保険商品。iDeCoの保険商品は貯蓄がメインの商品で預貯金と同様、元本確保型商品に分類されます。今の金利環境を踏まえると、増やすための商品ではなく、受け取るための商品、その選択肢の一つになるでしょう。

つぎは預貯金。今や増やすための商品とは言えませんね。でも、iDeCoは60歳まで引き出すことができませんので、ある程度、資産が積み上がった人にとっては、待機資金を持っていく場所として重宝するのが預貯金になるかと思います。

このように考えると、これから資産形成をはじめる人が、まず活用すべき商品は投資信託ということになりますね。これはつみたて投資枠でもiDeCoでも違いはありません。ならば、残りは、運用アドバイスを受けられるかどうか。投資がはじめて、とか、何に投資をしたらいいのか迷っているなら、iDeCoじゃなくて、新NISAって感じですかね。ご参考まで。

大和証券
2023/4/21作成

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