ライフプランコラム「いま、できる、こと」vol.256(2023年6月2日)コロナ禍の区切りに、老後資金問題を改めて考える!?

5月8日、日本では新型コロナが5類感染症になりました。コロナの脅威が払しょくされたわけではありませんが、それでもコロナ禍も一旦の区切りを迎えた、ということですね(^^♪

ところで、コロナ禍前とは実質的には4年前、改めて2019年を振り返ってみれば、誰もが思い起こすことがあるかと思います。そうです、4年前のちょうど今頃、世間で話題になっていたのが「老後資金2000万円」の報告書でしたよね。

ただ、この報告書の2000万円という数字はあくまでも一つの試算、誰にでも当てはまるものではありません。独り歩きした数字以上に大切なのは、現役世代も退職世代もそれぞれが、自分にあった老後に向けた準備や生活を心掛けること。資産形成もその一つだと、報告書には書いてありました。その後、若者を中心に資産形成に取り組む人が増えましたが、そのきっかけがこの報告書だったのであれば、部外者ながら嬉しく思う次第です(コロナ禍を理由にしたくないので…)。

それではコロナ禍が区切りを迎えた今、老後資金にまつわる不安は解消されたのでしょうか?そうではないですよね。今でも特に、50代の皆さまから多いのが、「老後資金って、どれくらい必要なの?」というご質問。そんなとき、私はいつも、次のスライドでご説明することが多いですね。

このアンケート調査結果だと、50代男性で3200万円、女性で2800万円、50代男女の平均も全体平均も3000万円ですから、この3000万円が一つの目安になるでしょう。

公的年金以外にいくら必要?

公的年金以外にいくら必要?

でも、興味深いのは年収別で並べた金額。年収が多ければ多いほど、公的年金以外に必要になる金額も多い、そんなことが見て取れますね。つまり、老後に必要なお金は人それぞれ、目安である3000万円を準備できたとしても、安心できないのが老後資金なのかもしれません。

では、どこまで言っても不安は解消されないのでしょうか?そんなことはないと思います。国の保障(公的年金)や勤め先の保障(退職金や企業年金等)を確認すると、“安心”とまではいかなくとも、“確信”みたいなものが少しずつ増えていくはずです。私はこの作業のことを“ライフプランニング”って呼んでいますが、なんとなくイメージできますかね?ご参考まで。

  • ※ 出所:フィデリティ退職・投資教育研究所、勤労者3万人アンケート、2014年4月

大和証券
2023/5/19作成

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