ライフプランコラム「いま、できる、こと」vol.216(2022年8月26日)20代のお金の知恵/ポイント投資、イケてないところ

「ポイ活」の普及により、「ポイント投資」に興味がある20代が増えているようですね。前回は、投資をしない3大理由から考えて、「ポイント投資」のイケてるところを説明しました。

一方、「ポイント投資」には賛否が両論あるようです。今回は「ポイント投資」のイケてないところを確認してみます。

  • ※今回も前回同様、証券口座開設が不要なタイプ(ポイント運用とも言います)を「ポイント投資」として話しを進めます。

まず挙げられるのが、「ポイント“投資”とは言うけど、“投資”とは似て非なるもの。本当の意味での“投資経験”が得られるとは言えない」という指摘。でも、この点については「ポイント投資」経験者も自覚しているところで、以下のアンケート結果でも確認できます。

「ポイント投資」と実際の株式投資の違い(複数回答)

「ポイント投資」と実際の株式投資の違い(複数回答)

ポイントは「おまけ」との意識があるので、損しても気にならないし、自腹の投資とは真剣さが違うのでしょう。でも、“投資経験”とは、儲かったときだけでなく、損したときにどんな心持ちになり、どんな行動をとるのか、そんなことも含みます。「ポイント投資」だと“投資経験”も半分、ということなのでしょう。

あと、「ポイント投資では資産形成ができない」という指摘もよく聞きます。還元率や付与率は通常0.5%程度。ポイントを1万円分貯めるのに200万円ものショッピングが必要なのです。ならば、ハイリスクな運用でポイント長者を目指す考え方もあるわけですが、「ポイント投資」経験者のアンケート結果では少数派、むしろ長期安定志向が主流派です。

資産運用・資産形成に対する考え方(複数回答)

資産運用・資産形成に対する考え方(複数回答)

以上、「ポイント投資」には否定的な意見はあるものの、利用者は実際の投資との違いを理解した上で楽しんでいる、そんな様子がうかがえます。さらには「ポイント投資」だけで資産形成を目指しているのではなく、別途、長期安定的な資産形成も考えているのです。ですから、これからは「消費で貯めたポイントから(本格的な)投資へ」も促していきたい、「ポイント投資」の賛否を確認して、そんなことを思いました。

  • ※出所:「STOCK POINT」調べ、個別企業株式ポイント運用ユーザ1万人アンケート調査結果、2022/2/10〜2/17

大和証券
2022/6/10作成

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