ミレニアル女子のお金に関するアンケート結果※1によると、3人に1人がやっている資産運用では、株式、投資信託、iDeCoに続く4番目の方法が「ポイント投資」だとか。また、資産運用を始めたいと思っているけど、まだしていない人の興味の先は「ポイント投資」がダントツの1位だったそうです。
日本証券業協会の定義によると、「ポイント投資」とは企業が自社のサービス利用者に付与するポイントを投資信託等で運用できるサービスのこと。ポイントのまま運用するタイプとポイントを現金化して運用するタイプがあり、前者は証券口座開設は不要、後者は必要との違いがあります。いずれにせよ、「ポイ活」なるものが普及し、「ポイント投資」に興味を持つ人が増えているのでしょう。一体、何がうけているのか、「ポイント投資」のイケてるところを確認してみました。
「ポイント投資」の利用者の感想として、一番に目を引くのは、「ポイントのまま投資の体験ができる」こと。投資をしない理由で一番多いのが「まとまったお金がないから」ですので、現金不要で投資にチャレンジできるところが、そのハードルを下げているのでしょう。また、投資をしない理由で3番目に多いのが「投資は損をしそうで怖いから」ですが、そもそも、おまけ(厳密に言えば“値引き”ですが)のポイントです。それが減ってもあまり気にならない、だから怖くないのでしょう。
「ポイント投資」を利用して良かったこと(複数回答)※2
もう一つ興味深い意見は、「投資や運用の勉強」ができ、運用対象に「より興味を持って」いること。「投資の知識がないから」は2番目に多い投資をしない理由ですが、「ポイント投資」利用者の意見を踏まえると、一般的な投資でも、習うより慣れろが大切なんだと、改めて感じますね。
なお、「ポイント投資」サービスを提供する各社によって対応は異なるかもしれませんが、ポイントを「本物の株式に交換できる」ことも評価されてます。「貯蓄から投資へ」ではなく、「消費で貯めたポイントから投資へ」ですね(笑)。少し回り道にはなりますが、投資をしない理由から考えても手軽に投資の世界に入ることができるのが「ポイント投資」ですから、投資家の裾野を広げる意味では“あり”なんだと思います。
とは言え、「ポイント投資」の賛否は、専門家の間でも議論のあるところ。次回は、賛否の“否”を確認したいと思います。
大和証券
2022/6/3作成