昨年、勤め先で確定拠出年金をはじめた我が家の娘、私を真似し、先進国株式インデックスファンドで積立投資をしています。年明け以降の株価下落で、ちょっと不安な様子。娘から相談があったら何を伝えるか?前回コラム※では、投資対象の値動きと積立開始当初の評価額の動きは異なること、そして、投資先を確認する術(すべ)を説明しました。今、積立投資をやめるべきではない、そのための処方箋です。
まだ娘から相談はないのですが、GWを挟んで、投資信託の価格(基準価額)が更に弱含んでいます。そろそろ相談があるかもしれませんね(笑)。あと必要になるのは、これからも積立投資を続けてもらうために、20代の娘に何を伝えるべきか?追加の処方箋として少し考えてみました。
さて、米国の利上げやロシアのウクライナ侵攻によるインフレ懸念、中国のゼロコロナ政策に伴う経済停滞を目にして、株価の行く末を不安視する声が高まっています。我が娘も積立投資をはじめたので、世界情勢や投資情報への感度が高くなっているはず。これも投資をはじめたメリットですが、アンテナが高くなった分、逆に心配が増しているのでしょう。
でも、娘はまだ20代。短期的な悲観の向こう側に、どんな景色が待っているのか、そんなことを理解して欲しいですね。過去40年の株価推移グラフを作りましたので、ご覧ください。
1980年以降の先進国と日本の株価推移
過去を振り返ると、株価が下落し、長期に渡って低迷した時期もありました。ですから、言われているような要因等で、今後、先進国株式が低迷するリスクがないとは言えません。
但し、もう一つ歴史が教えてくれるのは、経済危機や金融ショックは繰り返されますが、その後、必ず先進国の株価は回復している、という事実です。長期的な楽観とも呼べるでしょう。20代の娘には、短期的な悲観の向こう側にある、長期的な楽観の景色を、ぜひ、思い描いて欲しいですね。
もちろん、将来のことは神のみぞ知る、ですし、日本のように失われた30年ってのも困ります。ですから、次回はこの処方箋に書き加えるべきことをもう少し考えてみたいと思います。
大和証券
2022/5/20作成
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