日銀の統計によれば、家計の金融資産は2021年末に初めて2000兆円を突破したそうです。2019年末は1900兆円、コロナ禍の2年で100兆円も増えているんですね(驚)。
家計金融資産の推移と構成比※
この話題、続きは必ずその中身、米国や英国との違いに移ります。日本は現預金が多め、株式・投資信託などの投資が少なめ、今でも傾向は変わりません。一方、米国や英国は日本の真逆、この違いが金融資産の伸びの格差に繋がります。右上グラフを見てください。米国や英国は、投資の運用リターンで、日本以上に金融資産が伸びているのです。だから日本では、国を挙げてのスローガン、「貯蓄から投資へ」を勧めているのです。20代の皆さんは、そんなスローガン、自分事(じぶんごと)としてお感じになれますかね?
各国の家計金融資産の推移※
1999年からの20年で、米国・英国では家計金融資産が2.7倍、2.3倍と伸びているが、日本では1.4倍に留まっている。背景として運用リターンの違いが大きく影響していると分析される。
先週、Zoom越しにお会いした社長が一言、「貯蓄から投資って言っても、若い奴らは何したらいいか分からんよ。自分も若いとき、そうだったから。だってお金ないからね。まず貯めないと。だから若い社員にはきつく言ってやるんだ、財形やれってね」と。言い方や方法論はともかく、社長自身が若き頃を振り返り、自分事として考え、今の若者の状況に共感できているからこそ、どんなスローガンよりも腹落ちするし、若者の行動を促す、そんな一言だと思いました。ご参考まで。
大和証券
2022/4/22作成