前回、人生100年時代のお話をご紹介しました。この話をすると、現役世代の方からは、よくこんな感想をお伺いします。
「なるほど!老後への備えを考えるときは、平均寿命ではなく、4人に1人くらいになる年令を目安にすればいいんだね。でも、まだ自分の両親も健在だし、人生100年時代っていうのが、少しピンとこないんだけど…。」
たしかにそうかも知れません。100年って、言ってみれば、1世紀です。歴史の世界でしか目にしない単位とも言えるので、自分事としてイメージできないのも頷けます。でも、そんなとき、私はよくこんなご質問をします。
「ところで、今、日本で100歳以上の方って、何人くらいいらっしゃるのかご存知ですか?」
どうでしょう、想像できますか?
実は、毎年9月15日の老人の日に、100歳を迎える高齢者に内閣総理大臣からお祝い状と記念品を贈呈する、という内容の「100歳プレスリリース」が厚生労働省から発表されています。昨年の「100歳プレスリリース」には、こんな風に書かれていました。
百歳以上の高齢者の数は、老人福祉法が制定された昭和38年には全国で153人でしたが、昭和56年に千人を超え、平成10年に1万人を超えました。平成24年に5万人を超え、今年は67,824人(前年比+2,132人)です。また、百歳以上の高齢者のうち女性は59,627人(全体の約88%)です。
約6万8,000人という人数が多いか少ないのかは、私もよく分からないのですが、ただ、急激に100歳以上の方が増えている、というのは分かります。あまりにも100歳以上の方が急増しているものですから、政府も、長年記念品として贈呈していた「銀杯」を、2016年に純銀製から銀メッキに変更したとか。
ちなみに、100歳以上の方は、まさに1世紀以上を生き抜いた、という意味で「センテナリアン(centenarian)」と呼ばれるそうです。そして、「日本では、2050年に、センテナリアンが100万人を突破する」との推計もあります。つまり、人生100年時代の風景とは、毎年生まれてくる赤ちゃんと同じくらい、あるいは、それ以上のセンテナリアンがいる世界、と言えるのではないでしょうか。
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2018/4/6作成
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