人生100年時代のお金の誤算※1、その第1位は「介護費用の負担が重い」。前回コラムでは、介護問題を自分事として考えたくないので備えを怠り、いざ、介護となるとお金の負担が重いと感じる、そんな悪循環をご説明しました。
では、そこから一歩踏み出して、「生命保険に関する全国実態調査※2」をもとに、今回は「介護で必要と考えるお金」、次回は「介護で実際にかかったお金」を確認したいと思います。今回の回答者、81.6%が過去3年に介護経験がない人ですから、ざっくり言えば、介護未経験者が考える介護費用、そして、次回は介護経験者による実際の金額、そんな感じで捉えていただければと思います。
介護費用/初期費用と月々の費用*
まずは介護に必要と考える初期費用と月々の費用。それぞれの分布を見ると、初期費用にしても、月々の費用にしても、かなり幅がありますので、やはり、介護は人それぞれ、ということだと思います。ただ、「人それぞれ」で終わらせてしまうと、結局、考えていないことと同じになってしまいますので(苦笑)、平均を押さえておきましょうか。初期費用で234万円、月々の費用で15.8万円、これらが介護未経験者が考える介護費用になります。
あと、介護費用の総額を出すには、介護期間の見積りが必要です。同じ調査によれば、介護未経験者が考える介護が必要な期間の平均は181.2カ月(15年1カ月)とのこと。
世帯主/配偶者が要介護状態となった場合の必要期間
つまり、介護未経験者が考える、介護費用の総額は、初期費用234万円に月々の費用15.8万円×介護期間181.2カ月を加えて、3,096万円になるのです。約3,000万円という金額だと、介護費用の負担が重いと感じても仕方ないかもしれませんね。でも、早計は禁物です。次回は、介護経験者による実際の金額を確認したいと思います。
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2024/6/14作成
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