6つのカテゴリーに整理した、人生100年時代のお金の誤算※1、4つ目の「介護」について、前回は介護になった原因と要介護・要支援認定者数の推移を確認しました。今回はまず、何歳になると要介護や要支援が必要になるのか、そんなことをご覧いただきましょう。
要介護・要支援と認定される人の割合※2
当然、年齢を重ねるにつれて、要介護や要支援に認定される人が増える、ということです。そして、常々申し上げている「4人に1人の法則」だと、つまり、25%以上の人が要介護や要支援に認定されるのが、男性でも女性でも80代後半ですね。ですから、介護への備え、いつまでに備えるか、を考えるなら、80代が一つの目安になると思います。
もう一つ、興味深いデータを紹介しましょう。右上の表、横軸が要介護者、つまり、介護が必要な人。そして、縦軸が介護者、つまり、介護する人。ですから、誰の介護を誰がやっているのか、そんな組み合わせがわかるのです。
主な介護者と要介護者の年齢階級別組合せ※3
例えば、横軸、65歳から69歳の要介護者を誰が介護しているか?赤色で囲った59.3%、60代が介護しているのです。これは70代も一緒で、70代の介護は70代がやっている、つまり、60代と70代は、妻が夫を、あるいは夫が妻を、夫婦同士で介護するケースが多いのです。
ところが80代の介護の担い手は50代、つまり、80代の親の介護を50代の子どもがやっているのです。これは90代も同じで、90代の親の介護は60代の子どもが担っているのです。
ですから、ライフプランの観点から考えると、まずは親の介護に直面して、その後、配偶者の介護に携わることになる、これが介護を自分事として考える、ということだと思います。
大和証券
2024/5/31作成
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