6つのカテゴリーに整理した、人生100年時代のお金の誤算※1、前回はその3つ目、これからの住まいの誤算として挙げられていた「住居費が嵩む(第3位)」について、老後の住まいには「統計の罠」、そして「持家の罠」、この2つの罠があるとご説明しました。
そして、こうした罠に陥らないためには、リタイア後の住まいの選択肢(リフォーム、建て替え、住み替え)について、それぞれ、どれくらいのお金がかかるのか、自分事として確認しておくことが大切だと申し上げましたが、今回はその相場観を確認してみましょう。
リフォーム資金、建て替え資金、住み替え資金の平均※2
さて、ザっと見ていただいて、どのようにお感じになったでしょうか?これらはあくまでも全国の平均額、お住まいの地域によって、その金額は異なるかもしれません。
ですから、これからの住まいの相場観として、この表からくみ取っていただきたいことは2つ。
まずは右端の列、赤枠で囲っている平均年齢です。どのような選択肢であっても、50代か60代ですよね。つまり、リフォームや建て替え、住み替えというのは、50代、60代の皆さまの自分事であることがご理解いただけるかと思います。
そして、もう1つが真ん中、赤枠で囲っている部分の自己資金の比率。頭金として、どれくらい準備したのか、ということ。例えば、リフォームであれば、200万円かかるうちの80%をご自身で事前に準備しているのです。若い頃、はじめて家を購入するときは、「頭金は30%が準備の目安です」と言われますが、50代、60代の皆さまのこれからの住まいのお金については、頭金が多めに必要だと、そんなふうにご理解いただければと思います。
なお、「頭金が多め」を言い換えれば、住宅資金とは言え、老後のお金の話しですから、一般的にはお金を借りるのではなく、事前に準備しておくべきもの、ということでもあります。
ただし、この点については最近、持家を活用してお金を借りる手段として、リバースモーゲージやリースバックという商品のことをよく聞くようになりましたね。どういう商品なのか、次回以降、ご紹介しましょう。
大和証券
2024/4/26作成
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