50代と60代向けのライフプランセミナーで、実際に寄せられたご質問です。
「保険の見直しのポイント(契約しすぎていないか)は?」
「車両、火災、地震保険加入のポイントは?」
前者は見直し、後者は加入、質問票で寄せられたものなので、質問者が同じなのか、異なるのかはわかりませんが、2つの質問を合わせて考えることで、そもそも保険とはどういうものなのか、そんな本質に迫ることができるように思います。そこでまずは結論、これまで筆者が数多くのマネー本なるものに目を通してきた中で、もっとも端的に保険に入るべき条件を言い表していると思った表現は以下の通りです。
保険に入るべき3つの条件※
保険という仕組みの本質を考えた場合、入っておかなければならないケースというのは次の3つの条件がそろった時です。
この3つの条件に照らし合わせたとき、上記質問の後者「火災、地震保険」は、全ての条件に当てはまることが理解できるかと思います。つまり、火災・地震保険はご本人の年齢に関係なく、必ず入っておかなければならない保険なのです。
なお、生保が扱う生命保険や医療保険は保険証書に記載の保険金が支払われますが、損保が扱う火災・地震保険で支払われるのは原則実際の損害額になる、という違いがあります。あと、地震保険は火災保険とのセットになります。なお、自動車保険でも自賠責保険に対人賠償保険を追加することは3つの条件に当てはまりますが、車両保険への入り方はご自身の愛車へのこだわり次第かもしれませんね。
さて、次に前者のご質問「保険の見直し」ですが、まずやるべきは国の保障、つまり、健康保険や障害年金、遺族年金等の社会保障制度を理解し、それらに付随した勤め先の保障を確認することですね。そして、今加入されている保険について、先ほどの保険に入るべき3つの条件に照らし合わせてみる、というプロセスになります。特に国と勤め先の保障を確認すると、3つの条件の2番目、「自分のお金でなんとかなりそうだ」と思える保険については解約を検討してもよいでしょう。
なお、医療保険については、健康保険と高額療養費制度があれば自分のお金でまかなえる、つまり、医療保険は解約するとの考え方もありますが、終身で契約しているのであれば残しておくのもアリだと思います。50代、60代の皆様にとっては、これからが医療費のかかりどきですからね。それでも保険料を削る必要があるのであれば、保険金の減額や特約の解約を検討すればよいでしょう。ご参考まで。
大和証券
2023/7/19作成
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