ライフプランコラム「いま、できる、こと」vol.267(2023年8月18日)今や小学生でも知っている!?、株式投資の本質とは?

2024年からNISA(少額投資非課税制度)が大きく生まれ変わります。一言で言えば、使い勝手が格段に良くなる、ということですが、NISAには制度が変わっても変わらない、そんな本質的な魅力があると思うのです。その魅力とは何か?それは、投資のリスクを「少額」という金額で限定した上で、アップサイドの「非課税」のメリットを取りにいくことだと、そんなふうに説明しています。

でも、こんなふうに大上段に説明すると、なんだか少し上から目線で嫌味な感じがしないでもないと、ちょっと反省したりもしています(苦笑)。というのも、今、私がNISAの魅力として申し上げたことは、そもそも、株式投資の本質とも言えるからです。実は、そうした気付きを得たのは、近所の図書館でたまたま手に取った小学生向けのお金の本※1、こんなことが書いてありました。

(質問)
世の中に「株式会社」が多いのはどうして?

(答え)
危険は小さく、もうけは大きいしくみだから

いかがでしょうか?「非課税」ということを別にすれば、言っていることは同じですよね。でも、株式投資と言えば、ことさら損得の「損」がクローズアップされがちです。人間には損失回避の傾向があって、損をすると、儲かる喜びの2倍以上の悲しみを感じるようですから、致し方ないのかもしれません。とは言え、小学生でも知っていることは、やはり抑えておくべきだと思いましたので、小学生向けにどんな説明がなされているのか、少しご紹介しましょう。

世の中に「株式会社」が多いのはどうして?

  • 株式会社とはみんなから少しずつお金を集めてつくった会社のこと
  • この株式会社のしくみがとてもいいのは、みんなが少しずつお金を出し合っているので、もし会社の経営がうまくいかず倒産することになっても、損をするのはさいしょにみんながそれぞれ出した少しのお金だけですむということ
  • もう1つ、大切なことは、1人ひとりが出すお金は小さくても、たくさんの人がお金を出し合えば、それだけ多くのお金が集まるということ
  • こうして株式会社のおかげで、お金がかかる大きな仕事にもチャレンジできるようになり、世の中は大きく発展してきたのです

どなたでも一度は聞いたことがあるでしょう。もう一度申し上げると、株式投資は元本を失う可能性があると言いますが、逆に言えば、投資家が被る不利益は、自分が手にした株券が紙くずになるだけで済む※2、ということ。そして、そもそも、投資への安全対策として考え出された形態が株式会社なのだということは、今や小学生でも知っている話しなのです。以上、もしかしたら、子ども心を忘れたかもしれない、そんな大人の皆さまへの、ご参考になれば幸いです。

  • ※1 出所:池上彰「池上彰のはじめてのお金の教科書」
  • ※2 なお、平成21(2009)年1月から株券は電子化され、上場会社の株式等に係る株券自体はすべて廃止されています

大和証券
2023/3/24作成

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