上場企業にお勤めの方にとって持株会とは、職場を通じた一番身近な資産形成制度ですが、文字通り、株式を持つことになるので、「投資」に違いはありません。そして、「投資」というと難しく感じて、持株会への加入を躊躇してしまう、そんな方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、その大原則はとてもシンプル。私が思うところを2つ申し上げると、
となります。今回は、この2つの観点から持株会のことを考えてみましょう。
まずは①、「安く買う」とは言うけれど、人は株価が下がると、もっと下がるんじゃないかと思い、なかなか買えないもの。逆に怖くなって持っている株を売ってしまいます。「高く売る」とも言いますが、株価が上がると、もっと上がるんじゃないかと思って、ついつい買ってしまう、つまり、高値掴みしてしまうもの。でも、これってよくよく考えると「安く売って、高く買う」、つまり、投資の大原則の真逆、これでは儲かりませんよね(苦笑)。
実際に投資した時の心理を考えると「安く買って、高く売る」のは、実は周りと逆のことをしなきゃいけない。これが大原則とは言うけれど、言うは易く行うは難し、と言われる所以です。
でも、持株会で定期的に同じ金額の積立投資をすると、どういうことができるのか。図にまとめましたので、ご覧ください。
投資の大原則から考える持株会の本質
「安く買って、高く売る」のは難しいけど、「安いときにたくさん買う」、そして、「高いときに少なくしか買わない」、つまり、「安く買って、高く売る」の次善策が、誰でも自動的にできるということです。これが持株会の買い方の本質であり、仕組みとして優れているところでしょう。言ってみれば、持株会の仕組みの中に、投資の大原則の一つ、「安く買って、高く売る」という観点がすでに組み込まれている、ということなのです。
もう一つの大原則、②の「将来的に価値が上がると思うものに投資する」は議論するまでもないですよね。なぜなら、皆さまは人生の選択として、数多ある企業の中から今のお勤め先を選んだわけですから(笑)。
以上を踏まえると、上場企業にお勤めの方にとって持株会とは、投資の大原則に沿った「投資」が一番簡単に実現できる制度、そんなふうに言えるでしょう。ご参考まで。
大和証券
2022/9/8作成
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