ライフプランコラム「いま、できる、こと」vol.227(2022年11月11日)結婚と寿命に関する男性にとって不都合な真実!?

7月末、厚生労働省から公表された簡易生命表、男性の平均寿命は81.47年、女性は87.57年となり、前年と比較して男性で0.09年、女性で0.14年短くなりました※1。前年より短くなるのは、東日本大震災の2011年以来10年ぶりのこと。2021年に平均寿命が短くなったのは、老衰と新型コロナウイルス感染による死者が増えたため。新型コロナの蔓延とは、まさに数十年に一度の大災害級のインパクトある出来事だと、改めて感じた次第です。

平均寿命をはじめとしたライフプランに関する統計値については、常日頃、アンテナ高くチェックしているつもりです。でも最近、私でも驚いた、そんな統計値を目にしたのでご紹介しましょう。以下、独身研究家(いろいろな研究家がいるものだってことも驚きです…苦笑)の荒川和久氏による男性の寿命に関する統計値です。結婚しているのか否か、そして結婚しているのなら、その別れ方(離婚か死別か)によって、寿命のピークがどのように違ってくるのか、というデータ※2です。

  • 未婚男性  65〜69歳
  • 離別男性  70〜74歳
  • 有配偶男性 80〜84歳
  • 死別男性  85〜89歳

結婚しないと男性は早死するみたいです(驚!)。男性が長生きするには結婚したほうがいいとも言えますね(笑顔!)。でも、男性は「長生きしたいから結婚してください!」なんて、自分勝手なプロポーズはしないほうが良さそうです。というのも、驚きを通り越し、背筋が寒くなってしまった統計値を目にしたからです。同じく荒川氏によるもので、女性の寿命に関する統計値。以下、男性と同じ定義のデータ※2となります。

少しキツイ言い方にはなりますが、まず、「あなたは覚悟を持っていますか?」と訊ねたいですね。投資に興味をお持ちなのは、何か目的があってのこと、そのためにお金が必要だということですね。それを準備するための手段として「投資をしない」ということは、代わりに預貯金をする、ということになるでしょう。ただし、今は超低金利時代、預貯金だけではお金は増えませんから、もっと収入を増やしたり、もっと節約をして、預貯金のためのお金を捻出しなければならないのです。当たり前の話しにはなりますが、これが「投資をしない」という選択肢の裏側にある「覚悟」だと思います。

  • 有配偶女性 80〜84歳
  • 離別女性  85〜89歳
  • 未婚女性  85〜89歳
  • 死別女性  90〜94歳

男性は結婚したほうが長生きするようですが、女性は逆で、結婚すると早死にし、別れたり結婚しないほうが長生きするみたいです。ですから、先ほどのようなプロポーズは返り討ちにあうこと間違いなし…(苦笑)。男性は女性の長生きにとってお荷物ってことなんでしょうか? あくまでも統計上の話しではあるのですが、なんだか、そら恐ろしいデータを見てしまったので、自分だけでは抱えきれず、男性諸氏には少し不都合な真実をお披露目した次第です。

唯一の救いは、結婚したら相手が死ぬまで添いとげる、これが男性も女性も一番長生きするパターンってこと。そして、男性は結婚相手よりも先に死ぬ、そうすれば自分も長生きし、相手も一番長生きになります。男性が目指すのなら、これかもしれません。もちろん、「あなたに長生きしてほしいから、私が先に死にます。だから結婚してください!」なんてプロポーズが、受け入れられるとは思いませんけどね……(苦笑)。

  • ※1 出所:厚生労働省 「令和3年簡易生命表の概況」(令和4年7月29日)
  • ※2 出所:諸富祥彦 『50代からは3年単位で生きなさい』、p.70-72、河出書房新社

大和証券
2022/8/26作成

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