ライフプランコラム「いま、できる、こと」vol.199(2022年4月22日)20代のお金の知恵/クレジットカードと住宅ローン

「72の法則」は……、これまでに何度も申し上げてきましたので、改めて説明はいたしません(笑)。でも、「72の法則」は、お金とのつきあい方、特にお金を借りるときに役に立つ、そんな話をしたことを覚えていますか?皆さんが普段使っているクレジットカードも、経済行為としては借金と同じ、その手数料※1はこんな感じでしたよね。

クレジットカードの手数料

例えば、クレジットカードでキャッシングを利用すると、手数料(金利)は18%、「72の法則」に当てはめて72÷18=4年で借金は2倍になるのです。そして、ご覧いただいている手数料(金利)の表と「72の法則」を踏まえて、クレジットカードの正しい使い方を考えると、こんなことが言えるかと思います。

  • 使わないことが一番ですが、使うときは1回払いにする
  • 分割払いを利用するときは、手数料(金利)を考慮した返済額が、余裕をもって返せる金額かどうか確認する

さて、クレジットカードで家を買うのなら、この使い方さえ覚えておけば大丈夫ですが、さすがにそんな人は……いないですよね。新築住宅を買うとなると、全国平均でも3000万円から4000万円といった大きな金額になるからです。そして、このような大きな金額ですから、通常は、銀行から住宅ローンを借りて家を買う人が大半です。住宅ローンの話になると、金利や返済方法等のテクニカルなことが気になる人が多いようですね。でも、住宅ローンもクレジットカードと同じ借金ですから、考え方は同じだと思います。

お金を借りて家を買うときの注意点※2

  • 自己資金」を多めに用意する
  • 返せる額」を借りる。毎月の返済額を、家計管理上、余裕をもって返せる額とする
  • 住宅ローンにつき、できるだけ金利負担総返済額が小さい方式を選ぶ

まず、クレジットカードの正しい使い方の1つ目。使わないことが一番ですが、使うときはなるべく1回払いでしたよね。でも、家を買うには1回払いでは難しい、という話もしました。であれば、まず考えるべきは、なるべく借金をしないように頭金と呼ばれる自己資金を多めに用意すること、これが住宅ローンを検討するうえでは一番大切になるのです。

2つ目の正しい使い方は、余裕をもって返せる金額にすること。これは住宅ローンでも全く同じですよね。そして、住宅ローンでは、3つ目にようやく金利や返済方法の話が出てくる、そんな順番になるのです。

ですから、20代からクレジットカードの正しい使い方を意識することが、ゆくゆくは「人生の3大支出」の一つ、家を買うときにも役に立つ、そんなことがわかりますね! ご参考まで。

  • ※1 出所:金融経済教育推進会議、「金融リテラシーとライフデザイン〜人生、お金、金融知識」、p.54
  • ※2 出所:金融広報中央委員会「大学生のための人生とお金の知恵」、p.41

大和証券
2022/2/10作成

ライフプランコラム
「いま、できる、こと」トップページ

TOP