先日、折茂武彦さんの自叙伝、『99%が後悔でも。』を読みました。折茂さんは日本バスケットボール界のレジェンド、Bリーグ「レバンガ北海道」の社長も務めている方で、バスケットボールや経営について、こんな風に語っていました。
折茂さんがおっしゃっているほどの「覚悟」と「情熱」をもって取り組んでいることがあるか、と問われたらどうでしょう?私自身は答えに窮しますが(苦笑)、この話を目にして思い出したのは、蓄財の神様とも称される本多静六さんの「四分の一貯金法」のこと。簡単に言えば、給料が入ったら使う前に四分の一を貯金してしまう、という天引き貯金のススメですね。有名な話ですので、ご存じの方も多いでしょう。また、給料天引きは勤め人の最強の貯蓄法と言われますので、ごく当たり前の話だと感じる方もいるかも知れません。私もそんな風に思っていました。でも最近、本多さんの自叙伝を読んで、その考え方を改めました。本多さんには、折茂さんがおっしゃっているような「覚悟」と「情熱」があったのだと思います。本多さんの著書、『私の財産告白』からご紹介しましょう。
四分の一天引きという方法は見聞きしていましたが、どんな風に実行していたかは初めて知りました。家族九人だけでも驚きですが、二十五歳の「覚悟」は相当なものだったでしょう。泣く子供らを前にして将来の為に我慢してくれと説くには、どれほどの「情熱」が必要なのか想像もつきません。でも、私の家族は本多さんの1/3、家族を養うための「覚悟」や「情熱」も本多さんほどの凄まじさは要らないでしょう。であれば、私でも少しは蓄財ができるかも、ですね(笑)。皆さんはどう思いますか?
大和証券
2021/4/30作成