NHKの朝ドラ『半分、青い。』の9月20日(水)放送分でこんなシーンがありました。律くんとの試行錯誤の末、そよ風の扇風機「そよ風ファン」の開発までこぎつけた鈴愛ちゃんが、その報告で岐阜県梟町の実家を訪ねた時の話しです。鈴愛ちゃんが母親の晴さんと父親の宇太郎さんに製品化に向けた出資のお願いをしたところ、同席していた弟の草太くんが一言、こう言いました、「岐阜の人は保守的で投資はしない」と。私は職業柄、“投資”という言葉に敏感なのか、視聴後も草太くんのこのセリフが耳に残りました。本当に岐阜の人は投資しないのでしょうか?少し調べてみました。
一世帯当たりの有価証券残高と年収比率ランキング※
都道府県別に一世帯当たりの“投資”を比較してみると、大都市圏中心に有価証券残高もその年収に対する比率も高くなっていることが分かります。年収比率で第4位の香川県は貯蓄残高でも第5位ですので、県民性として貯蓄や投資好きの人が多い、ということでしょう。一方、草太くんから指摘のあった岐阜県は、両指標((1)と(1)÷(2))とも全国平均以上で年収比率のランキングも第12位ということですから、むしろ、投資好きの部類に入るのではないでしょうか。そして、もう少し調べを進めて、負債と年収比率を比較してみたところ、「岐阜の人が保守的なのは、借金嫌いという県民性に繋がっているのではないか」との思いに至りました。
一世帯当たりの負債残高と年収比率ランキング※
一般的なイメージでは「保守的」という言葉は、“投資”に結びつきにくいのかも知れません。でも、現役世代の皆さまが人生100年時代という課題に対して「保守的」に向き合うことを考えるのであれば、当然、20代や30代から早めに準備すべき、という話になり、その準備として“投資”も一つの選択肢になるはずです。そんな考え方が徐々にでもいいので、現役世代の皆さまに広がっていけばいいなぁ、と思っています。
大和証券 確定拠出年金ビジネス部
2018/9/21作成
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