2024年7月3日、厚生労働省より5年に1度の公的年金の財政検証結果※1が公表されました。一言で言えば、とても良い内容でした。そのポイントを3つ、お伝えしましょう。
(1)2024年度所得代替率61.2%は5年前の想定以上
(2)5年後の次回検証時の所得代替率も50%以上
(1)と(2)をあわせて考えると、足元の財政状況は改善し、より幅広な前提を置いても、5年後の給付水準は所得代替率50%以上※2を見通せるので、公的年金の制度としての安定性は5年前よりも高まったと言えるでしょう。
(3)「今日よりも明日が良くなる」と思える平均年金額
成長型経済移行・継続ケースの平均年金額(1人分)※1
審議会では、「成長型経済移行・継続」ケースは目指すべき姿だと説明がありましたが、年金額が若い人ほど増える見通しだからこそ、目指せるというものではないでしょうか。そして、「今日よりも明日が良くなる」と思えれば、今の若い人も結婚や子育てに前向きになり、今回の財政検証でも前提が甘いと指摘されそうな出生率も改善に向かう、そんな好循環も期待したいですね。ご参考まで。
大和証券
2024/7/5作成
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