マネーレッスン

投資の先輩#02 金融資産1,000万円が間近の42歳派遣社員。「今は投資が生活の張り合いで、心の支え!」


    • Facebook
    • Twitter
    • Hatena
    • Line

    シリーズ「投資の先輩」。投資が徐々に一般的になりつつある昨今ですが、実際に投資を行なっている人はどのような家計状況なのか。どういった投資をしているのか。成功談や失敗談も伺いながら、普段なかなか聞けないリアルな話を、先輩に聞いてみましょう。第2回は、結婚前に将来への危機感から投資を始めたあやこさん。明るい未来を描くために、どう投資を考え、活用しているのでしょうか。

    投資の先輩プロフィール あやこさん(仮名)

    性別:女性
    年齢:42歳
    職業:派遣社員
    家族構成:夫(47歳・会社員)
    投資歴:10年以上

    家計の収支内訳(月単位)

    上記収入に加え、ご主人のボーナスが手取りで年間50万円。これも半分以上は貯蓄に回っているとのことで、バランスの取れた家計と言えそうです。

    資産の内訳(累計)

    預貯金と投資(評価額)を合わせた金融資産は合計961万円。保有する投資商品の評価額は271万円(2021年5月時点)です。投資元本は189万円とのことですので、含み益は82万円となります。

    ここからは、10年以上投資を続けられているあやこさんに、投資の方法やポイント、その考え方を伺っていきましょう。

    一冊の本から始まった投資のある生活

    「投資は心の支えです」

    投資についてこう答えるのは今回の先輩、あやこさん。投資へと踏み出したきっかけは、独身時代に抱いた強い危機感だそうです。派遣社員だったため、公的年金の受給額について多くは望めないと考えたのだとか。

    「正社員への転職もかなわない状態だったので、節約以外の方法でどうにか貯蓄を増やせないか深く悩んでいました。悩んでいるときに、趣味の書店巡りでふと経済関係の本を目にし、インデックス投資の存在を知りました。それが投資を始めるきっかけです」

    インデックス投資とは、日経平均やTOPIXといった株価指数に連動する投資信託へ投資すること。個別企業の株式ではなく市場全体に投資をするため、短期的に大きなリターンは望めないものの、少額から分散投資ができることから投資ビギナーには適した商品だと言われています。

    そして以後、インデックス投資は、あやこさんの基本スタイルとなります。

    少額投資はゲーム感覚で楽しめた

    とはいえ、インデックス投資であっても元本を割ってしまうリスクは当然あります。そして、そういった不安をあやこさんも感じたと言います。

    「不安を和らげるため、最初は月に5,000円ほどの少額投資から始め、リスクに慣れる形を取ることにしました。少額だと値動きも小幅なため、下がってもそこまでショックもなく、どちらかというとゲーム感覚に近かったです。だから、値動きを見るのが楽しかったです」

    4年前、体調を崩して収入が激減し、積立投資も休止されたとか。今は結婚を機に資金的に余裕が生まれ、「つみたてNISA」を利用して再び、積立投資を行なわれています。

    投資の先生は書籍とブログ

    あやこさんは偶然手にした書籍から投資に興味を持ったわけですが、今も投資に欠かせない知識や情報は書籍と、そして投資関連のブログから得ているといいます。

    それらが役に立つと判断する目安は何なのでしょうか?

    「例えば、〈本当の自由を手に入れる〉とか〈購入するだけで利益が何倍にもなる〉といった、大袈裟だったり、怪しい表現があるものは避けます。また、ブログなどでは、紹介されている銘柄をそのまま買うのではなく、銘柄選定の考え方や市場の見方などを参考にするようにしています」

    暴落したら積立額を増やしていく

    投資を続けていく中で、投資の失敗、つまり損をした経験も当然あると伺いました。

    「父に勧められて購入したファンドが、買ってしばらくして暴落してしまいました。そのときに父に急き立てられたため急いで売却したのですが、結局20万円ほど損を出しました。今思えば売らずにしばらく持っていれば一番安いときに売らずに済んだのにと思います」

    そして、これを教訓に、むやみに損切りせず、長期投資のスタンスで投資しているのだとか。

    「むしろ暴落したときは、2万〜3万円、割り増して積立をしています。人と同じタイミングで売買を繰り返していては高値づかみや安売りになってしまうと考えているからです。現在含み益を生んでいるのも、そうしたことを実践した結果です。これは日頃参考にしているブログや書籍から得たノウハウです」

    暴落というピンチをチャンスに変えていくということですね。他に参考になった知識はあるのでしょうか。

    「投資を続けてきて個人的に感じるのは、インデックスファンド、ノーロード投資信託(※)を積立で購入していく方法が一番だということ。値動きは未知数ですが、コストは確実に決まっているので、手数料の安いものを買うのが鉄則だと思うからです。この発想もまた、個人投資家の方のブログを参考にしています」

    (※)投資信託にかかるコストのひとつ「販売手数料」が無料な投資信託のこと。

    あえて日本株には投資しない

    現在、保有する投資信託は7本(うち2本がつみたてNISA口座)。世界バランス型、もしくは先進国株式へ投資するものがメインで、日本株がメインとなる投資信託はあえて選択しないというのもあやこさんの投資のポイントとなります。

    「これは単なる私のこだわりかもしれませんが、日本にいて日本円で収入を得ているので、世界の株式市場に投資した方がバランスが取れるのではと思っています。また、日本は高齢化社会が進んでおり、人口も減っていて、国内に投資してもあまりリターンが期待できない気がしています」

    加えて、信託報酬が0.1%前後を、商品選択のひとつの基準としているとのこと。先に触れた「投資の鉄則」における、コスト意識を大事にしているということです。

    貯蓄で用意するのは生活費の2年分

    投資と家計、貯蓄とのバランスも気になるところ。あやこさんの基本的な投資ペースは、つみたてNISAの限度額となる月3万3000円の積立。一方、貯蓄は毎月10万円。ボーナスも貯蓄中心であることを考えると、現在はあくまで貯蓄メインの資産形成だということがわかります。

    「生活防衛資金として預貯金で1,000万円貯蓄できたら、投資額を毎月10万円に増やして、投資信託を追加購入するつもりです。将来的には投資金額も1,000万円を超えたらいいなと考えています。そこまで積み上げられると、自分への自信になると思うので」

    ところで、あやこさんはスタート時から終始一貫、投資商品は投資信託に限っています。個別株に興味はないのでしょうか?

    「ひとつの企業に投資することは破綻するリスクが怖く、過去にもしたことがありません。ただし、コロナが収まったときに(自分たちの)レストランウェディングを考えており、挙式時株主優待があるレストランの株を購入しようと検討しています」

    植物を育てているような感覚で

    「もし投資をしてなければ、預金の利息も期待できず、派遣社員なので昇給やボーナス、退職金も期待できず、最終的に貯蓄できるのはこれだけかとがっかりする、そんな未来しか見えなかったと思います」

    冒頭で触れたように、あやこさんは投資を「心の支え」と表現しました。それは、増えることの期待によって希望が持てる、そんな明るい未来が描くことができたからだと言います。

    「また積立により、植物を育てているような感覚でじっくりと資産を増やせていることが、生活の張り合いにもなっています。だから、大袈裟に聞こえるかもしれませんが、投資が私の人生を変えてくれたんです」

    最後に、そんな先輩から、これから投資をしようと考えている人へのメッセージを贈ります。

    「まずは少額でいいので、こつこつと積み立ててください。値動きに慣れてきたら金額を徐々に上げてみてはいかがでしょう。インデックス投資はFXほどのドラスティックさはありません。ひたすら地味です。ですが、着実に投資金額を積み上げていくことができますし、含み益が出ているとうれしくなります」

    編集後記

    ●堅実にして王道の投資スタイル

    あやこさんのこれまでの投資には一貫したベースがあります。それは「インデックス」「低コスト」そして「積立」です。

    ご本人が仰るように、一見地味かもしれませんが、コストとリスクを抑えながら効率よく投資するスタイルは、堅実にしてやはり王道。投資ビギナーにはぜひ参考にしたいところです。

    ●真似したい、有意義なブログや書籍の活用

    また、興味深いこととして、投資の勉強法としてブログや書籍を活用しているという点があります。

    投資に関する情報は、有益なものから安易な儲け話まで、まさに玉石混合。その中で、自身に合うものを見出すのは、簡単ではないかもしれませんが、一度出会えば、心強い投資パートナーとなるはず。そのことを身を持って体験した上でのコメントには、強い説得力がありました。

    取材・執筆/清水京武

    このページの情報は役に立ちましたか?

    <関連記事>

    投資の先輩#01 家計金融資産1,600万円超の38歳会社員。「晩婚で心配は尽きないけど投資で資産形成中!」

    積立投資のはじめ方とそのポイントを徹底解説!

    ママFPの人生を変えた、「金持ちパパママ」になる方法

    新NISAが2024年から開始!現行のNISAとの違いは?

    <関連サイト>

    -moneyell-投資の「はじめて」と「これから」を応援

    <関連キーワード>


      RECOMMENDED この記事を読んでいる方へのオススメ

      カテゴリーごとの記事をみる


      TOP