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桐谷さんがアドバイス 株主優待で消費増税を乗り切ろう!


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    2019年10月に消費税率が10%に引上げられました。飲食料品などには8%の軽減税率が適用されるものの暮らしへの影響は必至。そこで、負担増から家計を守るためにチャレンジしたいのが、増税にも強い優待株への投資です。プロ棋士にして優待投資の達人である桐谷広人さんに、ご自身の株主優待ライフも交えながら増税を乗り切るために役立つ銘柄を教えていただきました。

    ※本文中の株主優待情報は桐谷さんの経験に基づいたものであり、変更になる可能性があります。
    ※記事中の利回りなどは全て2019年12月3日の終値で計算しています。

    優待株約1500銘柄のうち900銘柄を保有

    株主優待を実施する企業は現在1500社余りで年々増えています。東京証券取引所に上場している企業は約3680社なので、優待を実施している企業は約4割(2019年11月現在)。

    「私が持っている優待株はそのうち900社ぐらいです」(桐谷さん)

    それだけ保有していると、毎日どこかの企業から優待品が届き、食費や日用品、被服費などの日常の生活費はもちろん、レジャー費用まで優待品で賄えるといいます。桐谷さんがいつも携帯している“優待財布”の中も外食チェーンやスポーツジムなどの優待券でいっぱいで使いきれないほど。

    「好きな商品を選ぶカタログギフトの優待をもらっても、選び忘れることもしばしば。申込締切日の深夜11時30分を過ぎてから、優待株仲間に自分では使いきれない優待品をもらってもらう算段をして、滑り込みでネットから申込むこともあります。持ち過ぎるのも困ったものかもしれませんね(笑)」

    優待投資向き「総合利回り4%以上」の銘柄が増えている

    桐谷さんが現在保有している優待銘柄は約900社。昨年伺った時点では800社余りとのことでしたので、約100社も増えている計算になります。理由は何でしょう。

    「昨年秋、日経平均株価が2万4000円台だった頃をピークに株価が下落傾向なので、私が優待株の購入基準とする総合利回り4%以上の銘柄が増えているんです。数えたわけではありませんが、体感では700~800銘柄ぐらいあるのではないでしょうか。ですので、どんどん買い増しています」

    桐谷さんが言う「総合利回り」とは、「年間の優待品(金額換算)+年間の配当金」をその銘柄の購入金額(投資額)で割り、投資額に対して年に何%の利益が得られるかを示したものです。桐谷さんは4%以上なら株価は割安だと判断しているとのこと。優待内容や配当の額が変わらなくても、株価が下がれば総合利回りはアップし、割安でお得な銘柄が増えるというわけです。

    「買ったときから株価はさらに下がっているので、今のところ買い増した銘柄はおおむね値下がりして含み損を抱えている状況です。でも優待株だとそんなことは全然気になりません。使う予定のない余裕資金で投資していれば、優待品と配当を楽しみながら再び株価が上がるのを気長に待てますよ」

    優待株は株価の下落局面で大きく下がりづらいことも魅力の一つだと、桐谷さんは言います。

    「優待株の場合、ある程度まで株価が下がって利回りが魅力的な水準になると、購入者が増えて株価が下げ止まる傾向があります。株式相場全体が急落するときでも、優待株ならそれほど株価が下がらない場合もあり、値動きのリスクが比較的穏やかだといえますね」

    株式市場は先行き不透明な様子ですが、そんな中でも優待株なら初心者でもあまりハラハラドキドキせずに投資できそうです。

    増税対策になる銘柄選びの「3つのポイント」

    では、数ある優待株の中から、今ならどんな銘柄を選ぶのがお勧めなのでしょう。2019年10月には消費税率が10%に引上げられました。増税を乗り切って、生活防衛にもなるような銘柄はあるのでしょうか。3つのポイントをもとに桐谷さんが選んでくれました。

    【ポイント1】セールを利用すればさらにお得に購入できる衣料品銘柄を選ぶ

    「衣料品の製造・販売といった銘柄は、グループ店舗での買い物に使える優待券がもらえる場合が多いのですが、季節が変わればセールが行なわれますし、消費税の負担がない銘柄もあります」

    例えば本体価格1000円の商品を買う場合、税率10%なら支払金額は1100円となります。ところが優待券を使うと1000円券だけで済むとのこと。優待券で買い物ができるだけでもお得なうえ、消費税もかからないとは増税もどこ吹く風です。

    具体的にはまずマックハウス(7603)。1単元(100株)で半年に1度、1000円相当の優待券1枚と、20%の割引優待券が5枚もらえます。

    「ここは優待券を利用した分に対しては消費税を取られないので、本体価格1000円のものが優待券だけで買えます。割引券も併用できるので、最高で本体価格1250円(20%引きで1000円に)まで消費税の負担なしで買うことができます。税込にすると1375円までとなりますね」

    桐谷さんも今年の夏に優待券でズボンを買ったとのこと。

    「7800円の商品がセールで780円になっていたので買いました。ただしマックハウスの場合、本体価格1500円未満の商品には裾上げ料が280円かかります。780円+280円=1060円なので1000円券だけでは不足しましたが、割引券も併用して現金を支払わずに済ませました」

    「もう一つはRIZAPグループ(2928)。1単元(100株)で2000ポイント付与され、1ポイント=1円としてカタログに掲載された同社グループ商品と交換できます」

    ここで狙い目はグループ会社のジーンズメイトの優待券だという桐谷さん。

    「ジーンズメイトの優待券をもらうには最低3000ポイント必要なので、2単元(200株)買って4000ポイント獲得する必要があります。それでも投資金額は5万円台に収まります。こちらは消費税分は自己負担ですが、3000ポイントで1000円の買物券3枚に交換できます」

    桐谷さんもこの優待券を使って5000円のデニムのパンツを買ったとのこと。

    「ジーンズメイトは裾上げが無料なので一層お得感があります」

    マックハウスの優待券で革ジャンを、ジーンズメイトの優待券でジーンズを購入

    【ポイント2】コト消費にも消費税がかからない銘柄を選ぶ

    一部の銘柄以外は、優待券の利用時にも通常の買い物と同様、消費税がかかるのが一般的です。ところが、中には消費税がかからない優待券がもらえる銘柄もあるので要注目だと桐谷さんはアドバイスします。

    「飲食店の銘柄の中で優待券利用時に消費税がかからないのは、居酒屋チェーンのマルシェ(7524)です。1単元(100株)で半年ごとに1000円券が3枚(3000円分)もらえて総合利回りも約9%と高いですね」

    桐谷さんがよく訪れるのは銀座にある、マルシェグループの中でもお通し代がかからない店舗とのこと。

    「ビール1杯とおつまみ2品、それからおにぎりを注文すると税抜きで990円になり、10%の税率だと1089円。でも優待券なら消費税不要なので1000円券1枚で済みます。銀座で飲んでもお財布からの支出は0円です!」

    映画館を運営する銘柄も増税対策向きだと桐谷さん。

    「優待品は映画招待券などです。最近、映画鑑賞料を1800円から1900円に引上げるところが増えていますが、増税後も優待で鑑賞できる回数は変わりません。最も利回りが高いのが東京テアトル(9633)です。1単元(100株)で映画招待券4枚が年2回(計8枚)もらえます。東京テアトルは増税後も鑑賞料を1800円のまま据え置いていて、優待は年間で1万4400円相当。配当を加えた総合利回りを計算すると11%を超えます」

    ただし同社の映画館は東京、埼玉、大阪、兵庫に限られるのが難点。

    「全国展開の映画館の銘柄だと松竹や東急レクリエーションなどがありますが、現在は、株価が高くなっています」

    【ポイント3】総合利回りが高い銘柄を選ぶ

    「総合利回りが10%以上あるような利回りが高い銘柄を選べば、2%の税率アップの影響は軽微になると考えられます。コンタクトレンズのシード(7743)は、優待がA、B、Cの3コースから選べます。Bコースを選ぶと1万円相当のコンタクトレンズのケア用品がもらえ、総合利回りが約10%になります」

    ワイシャツの製造・販売の会社の山喜(3598)も総合利回り約11%と利回りが高い銘柄です。1単元(100株)保有の場合、1000円の買物優待券が年2回(年間2000円分)もらえます。

    「4単元(400株)保有するとさらに利回りがアップ。買物優待券が2500円にアップするうえ(年間5000円分)、オーダーシャツの2500円割引券も年2回(年間5000円分)もらえるので、年間の優待換算額は計1万円。100株保有の場合の5倍になります」

    400株買っても投資金額は10万円以内に収まります。桐谷さんはアウトレット店でよく利用するそうです。

    もう一つ選択肢になるのが紳士服専門店のはるやまホールディングス(7416)。

    「保有株数に応じた15%引き割引券と、ネクタイまたはワイシャツ・ブラウスがもらえる贈呈券が年1枚もらえます。好きな商品を選べるのがいいですね」

    これらの中から予算や家族のニーズ、好みに合った銘柄を選び、増税を乗り切りましょう!複数の銘柄を組合わせるのも手です。

    (文/萬 真知子 撮影/棚橋 亮)

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