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【誌上レポート】投資初心者の私が、初めての投資信託を選んだらこうなった!


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    投資経験がない人にとって、投資商品を買うのはハードルが高いことかもしれません。しかし、商品選びをサポートしてくれるツールが充実し、投資で得た収益が非課税になる制度も始まるなど、初心者でも投資デビューしやすい環境が整ってきました。今回は投資初心者のAさんが、将来必要なお金の貯め方、投資の始め方などについてファイナンシャル・プランナーの説明を聞きながら、投資信託を購入するまでのプロセスをレポートします。

    体験するのは:Aさん(30代・会社員)。夫と長男(2歳)の3人家族

    NISAという投資に関する税制優遇があると聞いたことはあったけれど、さほど興味を持つことはなく、これまでの投資経験はゼロ。保有する金融資産300万円は、すべて預金。しかし予定利率の低さから学資保険の加入を見送ったこともあり、その他の金融商品でお金を増やすことも必要かな?と考え始めている。

    教えてくれるのは:氏家祥美さん(ハートマネー代表/家計研究家)

    2005年、家計簿主婦から一転、FP会社の立ち上げに参画。2010年にFP事務所ハートマネーを設立。お金・仕事・時間のバランスが取れた幸福度の高い家計を追求する。「子どもの年代別 学校に行かせるお金の貯め方」(PHP研究所)ほか著書多数。

    教育資金を投資で準備するにはどうしたらいい?

    子育て世代にとって、教育費をどうやって準備するかは家計の大きな課題です。最も教育費が必要な大学進学の時期まである程度時間があっても、現在の預金金利では増やせる金額はごくわずか。とはいえ、投資を始めるのには抵抗がある、という人も多いでしょう。Aさんも、そんな一人です。

    Aさん:いま、お金のことで一番悩んでいるのは、教育費をどう貯めていけばいいかです。みなさんは、どうしているのでしょう?

    氏家さん:学資保険の予定利率が下がっているのに対して、投資は利益や配当に対する税金が非課税になるなどの優遇制度が拡充されてきたので、教育資金を投資商品で貯めようと考える人も増えていますよ。

    投資はお金がたくさんないと始められない?

    氏家さん:Aさんは投資に不安を感じますか?

    Aさん:投資を始めるにはまとまったお金が必要で、初心者だと運用のやり方がわからなくて損をしそう、商品を選ぶのも難しそうというイメージがあって…。これまでは始めるのに不安がありました。

    氏家さん:投資というと、株式を自分で選んで頻繁に買ったり売ったりするというイメージがあるからですね。でも積立投資なら、そうした不安をなくせるかもしれません。まず資金について。投資可能な金額は金融機関によっても違いますが、例えば投資信託や株式を毎月1,000円ずつ積み立てて買うというやり方なら、まとまったお金は必要ありません。次に運用についても積み立てで運用すれば、毎月決まった日に自動的に購入できるので、自分でタイミングを見て購入をする必要はなくなります。また商品選びについては、積立可能な投資信託の中から、金融機関が用意した選び方ガイドなどを参考に選んでいけば、それほど迷わずに済むでしょう。

    投資のリスクを小さくする方法はある?

    Aさん:少額から始められると聞くと、ぐっとハードルが下がった感じがします!ところで投資信託は具体的にどんなものに投資するのですか?

    氏家さん:主な投資対象には株式や債券があります。また、日経平均株価やTOPIXといった「株価指数」と同じような動きをするように作られた「インデックスファンド」と呼ばれるものもあります。このほか国内市場だけでなく、海外の金融資産に投資するものなど、投資信託の種類は非常に豊富です。そのため迷ってしまうかもしれませんが、このあとに、投資信託の上手な選び方も紹介しますから安心してください。

    ※投資信託についての詳しい説明は

    Aさん:海外のものは利益も大きそうですが、リスクも高そうな感じがします。

    氏家さん:そうですね。リスクとリターンは表裏一体で、大きなリターンが期待できるものは、リスクも大きくなります。

    それを具体的に見ることができるのが下のグラフです。これは日本株式、日本債券、外国株式、外国債券の値動きがわかる代表的な指数と、それらを4分の1ずつの比率で組み合わせたと仮定した場合(4資産分散)の値動きの推移です。1993年10月時点を100とした場合、20数年間で各資産がどれくらい値動きに幅があったのかがよくわかります。

    Aさん:このグラフを見ると、外国株式は一番上昇しているように見えますが下落するときの値動きも大きいように感じます。大幅に下落した場合はどうしたらいいのかわからないので、とても不安になりそうです。

    氏家さん:そうした不安がある人にこそ、積立投資を検討してほしいですね。毎月一定額を購入していく積立投資の場合、価額が高いときは購入できる口数が少なくなりますが、下落したとき、つまり価額が低くなったときは購入できる口数が多くなります。これによって購入単価が平準化される効果が期待できるからです(ドル・コスト平均法によるリスク分散)。そのため、価額が低くなったときも慌てずに様子を見ることも大切だと思います。

    ※ドル・コスト平均法の詳しい説明は

    氏家さん:次に各資産の値動きと、4つの資産に分散したもの(グリーンの線)との違いを見てください。投資先を分散したものは、外国株式だけに投資した場合に比べて下落の幅が小さくなっています。一方で日本株式や日本債券だけに投資したものに比べるとリターンは上回っています。このように「分散投資」をすることで、大幅に下落するリスクを抑える効果が期待できるのです。またドル・コスト平均法も分散投資も、長期間続けることでその効果が発揮されます。

    Aさん:なるほど!積立投資を長期間続けて、しかも分散して投資すれば、大きく損をする可能性は小さくなるということですね。

    氏家さん:教育費というと、大学入学までをその費用と考える人がほとんどでしょうから、長期投資はそのような資金を用意するのに効果的です。

    「つみたてNISA」なら、どんな商品を選んだらいい?

    Aさん:投資する商品は、具体的にはどうやって選べばいいですか?

    氏家さん:初心者が積立投資のために投資信託を選ぶとき、参考になるのが今年からスタートした「つみたてNISA」で扱っている商品です。

    Aさんも聞いたことがあるといっていた「NISA」と同じように、売却益や分配金などに対する税金が非課税になるのはもちろんですが、「つみたてNISA」で購入できる投資信託は、金融庁が定めた一定要件を満たした長期の積立・分散投資に適したものだけがラインナップされています。本数も厳選されていて選びやすいですよ。まずは大和証券のホームページで「NISA」のところを見てみましょう。

    Aさん:「NISA」のページの中に「つみたてNISA」の特集があるのですね。

    氏家さん:制度のポイントがわかりやすく説明されています。まずはここを読んで、どのような商品があるのかも確認してみてください。

    ※「つみたてNISA」についての詳しい説明は

    Aさん:株式に投資する投資信託でも、日本の株式に投資するものや先進国の株式に投資するものなど、地域がいろいろあるのですね。厳選されていてもやはり迷ってしまいそうです。

    氏家さん:そんなときは「つみたてNISAファンド・ナビ」を利用してみるといいですよ。投資経験などの質問に答えると、向いている投資信託を選んでくれます。

    ※「つみたてNISAファンド・ナビ」は

    Aさん:では、答えてみますね。

    ……Aさんが「つみたてNISAファンド・ナビ」を操作中……

    Aさん:「やや安定運用」と出ました!「安全優先だけど、プラスαもほしいな」というコメントは、まさに私の気持ちにぴったり。投資を始めようかと迷う私の背中を押してくれる感じがします。

    投資を始めた後、注意することはある?

    氏家さんの説明と、「つみたてNISAファンド・ナビ」の結果をもとに、Aさんは「バランス運用」のファンドで積み立てようと考えました。「バランス運用」とはリスクとリターンのバランスを重視した運用方法で、複数の資産を一定の割合(例えば日本株式30%、日本債券40%、外国株式20%、外国債券10%など)で組み入れて運用します。

    Aさん:買った後にしなくてはいけないことはありますか?

    氏家さん:Aさんが選んだのは、前出のグラフでもわかった通りリスクを分散できる4資産に投資するバランス型なので基本的には忘れていても大丈夫ですが、たまには評価を見て状況を確認するようにしましょうね(笑)。ただし、自分で複数の投資信託を選んで組み合わせた場合は、年に数回はバランスを確認して投資金額を調整しましょう。

    Aさん:まとまったお金が必要ではなく、運用の手間もかからない……。投資を始めようという気持ちになれました!

    氏家さん:最初の選び方さえ間違えなければ、積立投資は手間がかからないので忙しい子育て世代にぴったりの投資方法です。とにかく相場が下がったときに焦って売却するのではなく、様子を見ながら考える、ということを肝に銘じて続けてください。

    Aさん:はい!パソコンやスマホで値動きが簡単にチェックできるので、忘れていいといわれましたが、こまめに確認しそうです(笑)。これからも投資の勉強を続けていこうと思います。

    取材・文:鈴木弥生

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