忙しい共働き夫婦でもできる、AI(人工知能)を使ってラクラク資産運用
教えてもらう機会があれば、資産運用は始めやすい?
「教育資金や老後資金などの貯め方、増やし方を考えないと……」。そう思ってはいても、なかなか資産運用を始められない人も多いはず。それでは始めるためのきっかけとして、何があるといいのでしょうか?
それを考える参考として投資信託協会の調査を見てみましょう。投資信託を保有したことがない人に「投資信託購入検討のきっかけ」を聞いた質問では、「手取り収入が増えたら」「貯蓄が一定額に達したら」といった資金の充足に加え、「金融や投資を勉強して理解できたら」など、お金に関する知識が今よりももっと必要という回答が上位となっています。
特に20代、30代では「身近な人に勧められたら」「初心者向けセミナーなど説明機会があれば」「金融機関などで専門知識を持つ人に教えてもらえたら」と、何かしら知る・教わる機会があれば始めやすいという回答が目立ちます。
そうした「知る・教わる機会」の一つとして役立ちそうなのが、AI(人工知能)を利用した資産運用アドバイスサービスです。これは「ロボアド(ロボ・アドバイザー)」サービスとも呼ばれ、2016年頃から証券会社や銀行などが次々と導入。2017年には一気に普及しそうな気配ですから、忙しい子育て世代、共働き夫婦もロボアドを使えば楽に資産運用が始められるかもしれません。
提案から運用まで、ロボアドのサービスは各社でこう違う
とはいうものの、ロボアドは何をどこまでやってくれるサービスなのでしょうか?その役割は大きく分けて、
(1)自分に合った資産運用をアドバイスしてくれる
(2)実際に資産運用を肩代わりしてくれる
の2つ。ただし、ロボアドを提供している証券会社や銀行、ベンチャー系企業によって、(1)だけを行なうものと(1)と(2)の両方を行なうものがあり、投資対象も国内市場で運用される投資信託、外国市場のETF(上場投資信託)などの違いがあります。
特に(2)まで行なうロボアドの場合、利用する人は資産運用を肩代わりしてもらう契約(投資一任契約)を証券会社や銀行などと交わすことになります。この契約によって、(1)の商品選択と資産配分(日本株式に投資する投資信託20%、外国債券に投資する投資信託15%などのような運用先と割合の決定)に合わせた金融商品の売買が可能になるのです。
こうした契約で資産運用を行なう口座を「ラップ口座」と呼び、ロボアドのサービス名やサービス内容にも「○○ラップ」といった名称が多く使われています。いくつかの質問に答えれば自分に合った資産運用を提案してくれる点、そして(2)まで行なうロボアドなら提案に合わせた運用までやってくれる点など、「知る・教わる機会があれば始めやすいのに」と思っている人にありがたいサービスといえるでしょう。
ロボアドを自分に必要な資産運用を考えるきっかけに
もちろん、今すぐには資産運用を始めない人にとってもロボアドはとても参考になるサービス。各社とも(1)の診断はweb上で無料(※2)で受けられ、しかもその証券会社や銀行に口座がなくても利用できるのです。そうした診断を受けて質問に答えていくことで、「資産運用を考えるにはどんな要素が必要か」のヒントになるでしょう。
(※2)ロボアドで資産運用を行なう場合、所定の手数料や投資信託の信託報酬などが必要です。
上表のうち例えばA証券では「ライフプランニング」「資産運用プランニング」「リスク許容度診断」と3つの診断メニューが用意されていますが、その中で「ライフプランニング」を選ぶと、退職後の生活に必要な資金をどう考えるかというステップがよく分かります。
「ライフプランニング」の診断では、
・自分と配偶者の年齢と退職までの期間
・現在の金融資産と運用に使える資産はいくらか
・退職金の見込みはいくらか
・現在の生活費や今後のライフイベント(住宅購入や子どもの結婚等)による支出はどれくらいか
などの質問に答えることになります。これにより、老後資金を考えるには「これからの収入と支出のバランス」「退職後の生活費」「退職金の見込額」などが必要と実感できるはず。この診断では答えた内容をもとに退職時に必要と思われる貯蓄額が表示されるので、まずはその金額をもとに将来をシミュレーションした結果を確認してはどうでしょうか。
また「リスク許容度診断」では資産運用の目的や期間、許容できる値動きの範囲といった質問に答えることで、どんな商品構成の運用スタイルが適しているかを提案してくれます。こちらも「自分が考えるリスクの程度」と、それに合った資産運用を考えるのに役立つでしょう。
一喜一憂せず、しっかり運用してくれる頼もしい味方
実際に運用を進めていくと、ある商品は値上がりして別の商品は値下がりするなど運用の状況により、想定していた資産配分からズレが生じることも起こります。例えば運用資産の20%程度を目安に考えていた日本株式の投資信託が、大きく値上がりして運用資産の30%、40%を占めるようになったらどうでしょうか?確かに値上がりはうれしいことなのですが、同時に値下がりも含めた価格変動リスクも大きくなり、これは最初に決めた資産運用の目的、リスク許容度などから離れていくことを意味します。
そこで必要なのが定期的に運用状況を確認して、適切な資産配分になるよう資産の一部を売買すること。この調整をリバランスと呼びますが、(2)の資産運用まで行なうロボアドの場合、リバランスまで自動でやってくれるのが便利な点です。人間の心理として「せっかく値上がりしたのを売るのはもったいない」と感じるもの。あらかじめ決めた運用方針に沿ってきちんと売買してくれるロボアドは、運用の途中経過に一喜一憂しやすい資産運用の初心者にとって、頼もしいパートナーになってくれそうです。
文:SODATTE編集部
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