投信積立はいつ始めたらいいの?いつまで続けたらいいの?
投信積立はいつ始めてもOK
投資信託は多くの人から集めたお金で「ファンド」を作り、それを専門家が株や債券などで運用する仕組みです。
投信積立では、同じファンドを毎月一定額で購入していきます。積立てできる最低金額は金融機関によって1000円、5000円、1万円など。少ない金額でもできるので、子育て世代がコツコツ資産を作るのに適しています。
では、投信積立はいつ始めたらいいのでしょうか。答えは「いつ始めてもよい」です。
どのファンドも基準価額が上がったり下がったりするので、できるだけ安いときに買いたいと思うのが一般的です。
しかし積立の場合は、毎月決まった日に自動的に買っていくので、ファンドの基準価額を気にしたり、買うタイミングを計ったりする必要がありません。
ですから、投信積立はいつ始めてもよいといえるのです。
早く始めたほうがメリットがある?!
ただ、できるだけ早く始めたほうが、お金を増やす効果が高まります。
ゴールが同じなら、早く始めたほうが積立額が大きくなるのは当然ですよね。例えば、60歳になるまで毎月1万円を単純に積立てるとすると、30歳から始めたら360万円になりますが、40歳から始めたら場合は240万円です。
このように積立を早く始めれば、それだけ積立額は大きくなりますが、それに加えて、早く始めることによってお金を増やす効果が高まる仕組みがあります。それが「複利効果」です。
例えば定期預金を満期後に継続するとき、利息を元金に組み入れると、以下の様な複利効果が得られます。100万円を預け入れて満期に受け取る利息が1000円だとした場合、継続の際に利息を元金として組み入れると、新たな元金は100万1000円となり、次に満期になるときにはこの金額に対して利息がつくことになります。
その後も利息を元金に加えることを繰り返していくと、元金が少しずつ増え、それに伴い満期時の利息額も増えていきます。このように利息を元金に組み入れた額全体に、さらに利息が付くことを複利といいます。
もちろん投資信託の積立でも、この複利効果を活かすことができます。
各ファンドは運用で得た利益から「分配金」を支払いますが、分配金を受け取った人が、その分配金で同じファンドを買える口数分買って再投資すると、その人が持つファンドの口数が増えます。そうやって増えた口数に対してまた分配金が支払われます。これを繰り返すことによって資産額が増えていくのです。
このような複利効果は運用期間が長いほど大きくなります。例えば、30歳から60歳になるまで毎月1万円ずつ積立てた場合と、40歳から60歳になるまで毎月1万5000円積立てた場合で見てみましょう。積立額の合計はどちらも360万円ですが、投信積立で毎年5%の運用ができ、その分配金を再投資したらどうなるでしょうか?30歳から始めた場合、60歳になったときの資産額は約835万円。一方、40歳から始めた場合では約623万円となり、200万円以上の差が出ます。
複利の場合、利回りが同じなら長い期間運用したほうがお金が増えるのです。
このように、積立の総額という点でも、複利の効果を得られる可能性があるという点でも、投信積立はできるだけ早く始めて長く続けたほうが、お金を増せる可能性が高まるといえるわけです。
お金が必要になったら一部を現金化してもOK
では、投信積立はいつまで続けたらいいのでしょうか。これに答えはありません。
投資信託は、いつでも全部または一部を売却して現金化することができるので、お金が必要になったとき、例えば、マイホームを買うときや子どもが進学するときに、積立てたものを必要な額だけ売却して頭金や進学費用に充ててかまいません。
ただ、頭金や進学費用のために一部を売却した後も、積立を継続するのがお勧めです。というのは、今の子育て世代が老後に受け取る公的年金の水準は今より下がると見込まれ、自分年金づくりが欠かせないからです。途中で必要な額を売却しながら、リタイアするときを見据えて積立を続けていけば、ムリなく老後資金づくりに役立てることができるでしょう。
文:ファイナンシャルプランナー 馬養雅子
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