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しっかり理解して賢く使いたいジュニアNISA、3つの上手な活用法


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    4月から始まったジュニアNISA。どんな制度で、どう活用すればいいのかを、人気ファイナンシャルプランナー(FP)の深野康彦さんに教えてもらいましょう。

    プロフィール

    深野康彦さん

    有限会社ファイナンシャルリサーチ代表

    ファイナンシャルプランナー

    資産運用のほか、住宅ローンや生命保険、税金、年金などお金に関する幅広い相談業務と啓蒙を行う。新聞やマネー雑誌、経済誌などへの執筆や、テレビ・ラジオへの出演も多数。わかりやすい解説に定評あり。

    株式や投資信託の値上がり益や配当・分配金が非課税に

    ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)は、ジュニアNISA口座で購入した上場株式や公募株式投資信託の譲渡益(売買益)や配当・分配金が非課税になる制度です。日本国内に住む未成年者(0~19歳まで)が対象で、口座の名義は未成年(子や孫)自身ですが、実際の運用や管理は親権者などが代理で行います。

    「投資金額の上限は年間80万円で、非課税期間は購入した年から最長5年間なので、最大400万円となります。ただし、原則として口座名義人が18歳※1になるまでは払い出しができず、18歳未満で払い出した場合には過去の利益に課税され、非課税の恩恵を受けることができません」

    ファイナンシャルプランナー(FP)でファイナンシャルリサーチ代表の深野康彦さんは、こう説明します。

    ※1) 3月31日時点で18歳である年の前年の12月31日まで

    口座名義人(子ども)が20歳まで非課税保有を続けられる

    大人が利用するNISAと同じく、非課税枠を再利用したり、翌年以降に繰り越したりすることはできません。特定口座や一般口座との損益通算や、3年間の損失の繰り越し控除も不可です。

    ジュニアNISAでは上場株式や公募株式投資信託の値上がり益や配当、分配金が非課税に。利益をまるまる享受できる。

    なお、非課税期間終了後に口座名義人が20歳未満の場合には、

    1. 翌年の非課税投資枠(限度額80万円)に移管する

    2. 売却して課税ジュニアNISA口座(特定口座、一般口座)に入金する

    3. 株式や投資信託のまま課税ジュニア口座に移管する

    という選択肢があります。ジュニアNISAの制度期間自体が終了した場合には、移管専用の非課税口座(継続管理勘定)で、子どもが20歳になるまで非課税保有を続けられます。

    「金融機関によって購入できる商品が異なり、銀行では上場株式(ETFやREITも含む)の購入はできません。ジュニアNISAは1人1口座しか開設できず、しかも途中で金融機関を変更できません。そう考えると、金融機関選びでは、多様な商品を運用できる証券会社に一日の長がありそうです」(深野さん)

    大学などの入学金準備や祖父母からの贈与に活用

    では、ジュニアNISAは、どう利用するのがいいのでしょうか。深野さんは「大学や専門学校の入学金の準備のほか、祖父母からの贈与に加え、3世代でお金のことを考えるきっかけづくりに活用したい」と話します。

    「前述のとおり、口座名義人が18歳未満で引き出すと非課税の恩恵を受けられません。運用したお金を子どもの教育費に利用するなら、大学や専門学校の入学金や授業料にあてることを考えるのがいいでしょう」(同)

    祖父母が孫に贈与する資金をジュニアNISA口座で運用することも考えられます。

    「贈与税の暦年課税制度では、1月1日から12月31日の間に贈与された金額が基礎控除額(110万円)以下なら贈与税が非課税になります。ジュニアNISAを活用すれば、運用益も非課税ですから、効率的に資産移転と運用が期待できます」(同)

    なお、祖父母から生前贈与された資金をジュニアNISAで運用する場合には、気をつけたいことも。毎年同じ時期に同じ金額を贈与し続けると、一括贈与の定期金(定期金の贈与)と見なされ、贈与税を課税される可能性があります。そうならないよう、毎年贈与契約を行うとともに、贈与契約書を作成し、取り交わしたいもの。

    「孫が複数人いる場合、贈与額に違いがあると相続発生時にもめる可能性もあります。非課税枠の上限は年間80万円ですが、必ず80万円投資しなければならないわけではありません。誰もが不公平感を感じないよう均等に、かつ祖父母自身の生活の負担にならない範囲で贈与することを考えたいものです」(同)

    運用年数(子どもの年齢)によって運用スタイルや商品を変える

    そして、もうひとつ忘れてはならないのが、ジュニアNISAでは収益をあげてはじめて非課税のメリットを享受できるということ。ジュニアNISAで運用するのは、預貯金のような元本保証商品ではありません。そのため、運用次第では引き出したいときに元本割れしている可能性もありえます。

    「そう考えると口座名義人の年齢によって運用スタイルや利用する商品を変える必要があるかもしれません。たとえば、口座名義人がまだ小さく、運用期間が15年以上あるなら、投信積立を利用し、時間も通貨も投資対象も分散してリスクを軽減しながら、少額からコツコツ長期投資をするのがいいでしょう。一方、あと数年で18歳になるような場合は、値上がりしたら確実に利益確定し、現金で保有することを考えたい。この場合は、投信積立だけでなく、株式やETF、REITを上手に活用することも考えられます」(同)

    ジュニアNISAを3世代団らんのきっかけに!

    どちらの場合も運用、管理をするのは親権者ですが、「子どもと一緒に資産運用を勉強し、相談しながら運用するのが望ましいスタイル」と深野さん。

    「子どもが小学校高学年や中高校生なら世の中のことにも興味を持てる年齢です。一緒に投資を勉強し、楽しみながら経済や金融を学ぶこともできるでしょう。その際、祖父母はお金だけ出して、運用はもっぱら両親と子どもというのは感心しません。3世代で一緒にお金のことを考える機会にしましょう」(同)

    ジュニアNISAをきかっけに、3世代団らんの機会が増え、絆もいっそう深まる可能性もありそうです。

    執筆:ファイナンシャル・プランナー 大山弘子

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