特別講習の費用はどれくらいかかる?中学受験塾・高校受験塾の場合
受験塾には、毎月の授業以外に夏期講習などの特別講習がありますが、塾費用の中でも家計に大きく影響するのが、この特別講習にかかる費用です。塾選びの際に授業料はチェックしても、特別講習のお金については見逃すことも多く、入会後にお知らせを見てびっくりすることも。特別講習費用の相場と対策、そして費用対効果を上げるためのコツを考えていきましょう。
特別講習費用の相場
特別講習にはどのくらいかかるのでしょうか。中学受験塾、高校受験塾別に見ていきましょう。
中学受験塾
ここでは、主な3つの中学受験塾の特別講習費用を紹介します。10万円以上の支払が生じる箇所は黄色くしています。
一般的に、学年が上がるほど授業料も特別講習費用も上がります。特に講習日が多くなる夏期講習については、小学5年生になると10万円を超える金額を一括で支払わないといけないところもあり、毎月の授業料だけで家計が辛いという家庭では、かなり負担に。また図表1の金額以外にも、小学6年生になるとGW特訓や正月特訓、また通常の授業に加え志望校別コースや難関コースなどがあり、参加した場合は授業料が上がったり、30万円近くもの金額の一括支払が生じたりするところもあるようです。
高校受験塾
ここでは、主な2つの高校受験塾の特別講習費を紹介します。
中学受験塾と同様、講習日が多い夏期講習が高額となり、10万円を超えてくるケースも。とはいえ全体的に中学受験塾より金額は比較的低めのようです。
特別講習費用の捻出法
10万から20万円といった金額を一括で払うことになる特別講習費用。一体どのように計画、捻出すればよいでしょうか。
(1)特別講習費用をチェックする
まずは、これから通う間にかかる特別講習費用を調べましょう。中学受験塾の場合、ホームページには掲載されていないことが多いので、直接通う塾に問合せると良いですね。その際、一括で支払いが生じる費用について知りたい旨伝えると、夏期講習など季節講習だけでなく、難関コースの授業料(一括の場合もあるので)やGW特訓なども教えてもらえるかと思います。
(2)家計でやりくりできるように積立計画をたてる
特別講習費用がわかったら、家計でやりくりできるように、特別講習費用のために別置き(積立て)する計画をたてましょう。中学や高校進学後も多くの費用がかかります。できるだけ貯金を食いつぶさないために、今の家計でまかなうことが大切です。
今の家計収支が毎月赤字で、特別講習費用のための積立てなんてできない!というご家庭は、子どもが私立の中学校、高校に進学した場合、ますます家計は苦しく、貯金はなくなる一方です。早急に家計を見直す必要があるでしょう。主に保険と通信費にメスを入れると数万円単位で支出を減らせることが多いですよ。また、どうしても無駄な使い道がない場合は、数年間だけ老後資金の積立てを減らすことも、最終手段ですがやむを得ないでしょう。
それでは積立てのプラン例をみてみましょう。講習費用は図表1から春期、夏期、冬期それぞれ最も高い金額をもとにしているため、常に同じ塾に通ったケースを想定したものではありません。
小学4年生になる直前の2月から毎月3万円の積立てを始めると、春期、夏期、冬期講習費用を払ったあと19万6000円残っています。
授業料が上がる小5からは積立額を2万5000円に減らし、同様に貯金すると、小5の冬期講習費用を支払った段階で25万7000円残っている計算に。
小6の1年間は積立額を2万円としましたが、小6の冬期講習費用を支払った段階で16万3000円残っています。残額は、受験料や受験にかかる洋服代などに使うとよいでしょう。
(3)そもそも必要か考える
そもそも塾が提供する授業に、すべて参加する必要はないのです。塾によっては必修の講座もありますが、特別講習は行かずにテキストのみ買って自宅学習をしている子どもはたくさんいます。受験学年だけ塾に通い、見事第一志望校に合格できた子どもも少なくないはずです。
ただし、先生に「◯◯君には××がお勧めですよ」と言われると、ついお金を追加して授業を増やしたり講習に通ったりしてしまうことも少なくありません。なぜなら塾の先生にそう言われると、「ここでお金を出さなくて結果が悪かったら…」など思い、つい無理してしまうから。
塾でお金を使いすぎてしまい、進学後の学費が支払えなくなるのは本末転倒。情報をしっかり収集し家計とのバランスをみて、必要かどうかを親子で考えると良いでしょう。
費用対効果を上げるためにも、子どもとのコミュニケーションが大事
家計への負担が重い講習費用ですが、講習による効果を上げないと場合によっては無駄金になることもあるのでご注意を。
費用対効果を上げるには、子ども自身のモチベーションアップが一番!そのためにも、親が積極的に子どもとコミュニケーションをとることが大切と思います。「今日はどんなことをしたの?」「楽しく勉強できている?」「わからないところなど先生に聞けている?」など講習の様子をきけば、子どものモチベーションもアップするきっかけになりますし、子どもと塾が合っているか、また、講習は意味があったかなどの判断材料にすることも可能です。
教育費の中でも、「出さないとまずいかも…」と思うあまりに、なかなか削減できないのが塾費用です。親子一緒に塾に通う目的や目標を共有し、家計の中から支払える範囲で一緒に目標達成を目指せるとよいですね。子どもの希望を聞いた上で話し合い、受けなくても良い講習は見送る、または科目数を減らすなどの決断も必要かと思います。
文:ファイナンシャルプランナー 鈴木さや子
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