教育資金

うちの子の入学準備、知り合いへのお祝い……進学にかかるお金あれこれ


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    子どもが初めて小学校や中学校に進む場合、学校に支払うお金のほかに、どんなお金がかかるのかはわからない人が多いでしょう。まずは家庭で負担する入学準備の費用から、小学校・中学校の例で、公立・私立別に見てみましょう。

    公立小学校は学校の指定用品が中心で、私立はプラス制服代も

    公立小学校の場合、国立を除けば制服がないケースが大半のため、入学までに準備するのはランドセルや筆箱・ノート、色鉛筆などの文房具のほか、学校で指定された上履きや体操服、教材といったものが中心になります。ランドセルは調べたところ、1万円台から高級品の10万円程度まで価格の幅は広いのですが、主流は3万~4万円台。文房具類は合計で4000~5000円程度でしょう。

    私立小学校ではこれらに加えて制服代がかかり、その費用は平均7万円程度とけっこう高めです。

    公立・私立ともに、学校の指定用品は入学前の説明会で案内され、一斉販売日もあるため、そこで購入するケースが多いようです。たとえば、入学前に準備するよう勧められる指定用品には、こんなものがあります。

    ・体操着3500円程度、体操帽450円程度、体育館履き2000円程度

    ・通学帽1500円程度(学校によっては必要ないこともある)

    ・お道具箱(文房具一式を入れておく箱で6年間使うことが多い)1000円程度

    ・算数セット2500円程度

    ・油ねんど2000円程度 など

    (※価格はランドセル専科の堀江鞄製造のサイト内「小学校入学に必要なモノと費用相場」より)

    このほか、防災ずきんや雨傘、夏のプール授業に使う水着や水泳帽・プールバッグなども一緒に準備しなければならない場合もあります。

    トータルでかかる費用は、文部科学省「子供の学習費調査」(平成26年度)の中から、入学した年に家庭で負担した下のような金額が目安になります。

    この調査には入っていませんが、各家庭では小学校入学を機に学習机を準備するケースが多いでしょう。それを含めるかどうかでも異なりますが、公立小学校で10万円程度、私立小学校では最低20万円くらいの費用を用意しておきたいところです。

    ランドセルや学習机は、子どもの祖父母や親族がお祝いとして贈ってくれる家庭もあるため、その場合は家庭で負担する費用は軽くなります。一方、公立小学校で、入学式に子どもが着るための洋服や靴を新たに購入すると、その費用がプラスされます。

    意外と高額!中学校の制服代は要注意

    中学校に入学した年の費用で最もかかるのは制服代で、制服代の平均は下のようになっています。

    上の調査では、公立の制服代の平均は4万円台ですが、これは男女平均した金額で、公立中学でも地域によって異なり、また女子のほうが男子より高めの傾向があります。

    たとえば、都内の公立中学の制服の価格例を見てみると、入学時に必要な冬服一式は女子で3万円強、男子は3万円弱です。夏服は女子が1万7000円程度、男子はスラックスだけなので1万円弱。中に着るブラウスやワイシャツ、ソックスなどを各3~4枚ずつ購入すると、女子は5万~6万円、男子は5万円くらいとなっています。

    さらに、学校指定の体操着や体育館履き、上履き、通学カバンといった費用がかかるため、公立でも10万円以上かかったという話はよく聞きます。

    私立中学の場合は夏冬の制服代も高く、セーターや体操着、上履き・体育館履き・グランド履きといった指定用品の種類も多いため、全部合わせると15万~20万円くらいかかるケースが一般的。私立中学の入学準備は、公立よりやや多めの予算を用意しましょう。

    親族や知り合いの入学祝はどれくらい必要?

    小学校、中学校の入学前には、祖父母や親戚から入学祝いをいただく家庭も多いでしょう。そのお金で入学準備の費用は賄える家庭もありますし、お返しをしても残ったお金がある場合、子どものために貯蓄しておく親御さんも多いようです。

    一方、この時期に親戚や知り合いに入学する子どもがいれば、こちらから入学祝いを包まなければならないこともあります。入学祝いの金額は、もらった金額をたずねた下のアンケート調査が参考になります。

    祖父母からの入学祝いは2万円以上が多いのですが、それ以外の親戚なら小学校で5000~1万円未満と、1万~2万円未満が多数。中学校では1万~2万円未満が最も多く、次が2万円以上で、小学校よりは多めに包む傾向があります。

    友人や知り合いの子どもなら、小学校・中学校ともに5000円~1万円未満が最も多いのですが、親しい相手なら1万円というのが一つの目安といえそうです。

    1人当たりの金額は少なくても、同じ時期に複数の親戚や知り合いに入学祝いを渡さなければならない場合、わが子の入学準備と合わせると、少し大変かもしれません。子ども同士が同じ時期の入学なら、お互いに入学祝いはなしにするのも一つの方法です。

    お金の準備は早めに、揃えるのは入学式までで大丈夫

    入学準備に必要なお金は早めに用意しておけば安心ですが、小学校入学の場合、文房具類や学校の指定用品は入学説明会で必要品のリストをもらい、確認してからで大丈夫。中には前もって購入したものの、指定されたものと異なるために、買い直したという人もいます。中学校も、制服以外に必要なものがどこまで指定されているかは、学校によって異なるため、それを確認してからのほうが間違いはありません。

    必要なものでも、学校指定の店ではなく、どこで購入してもいいものなら、スーパーやネット通販で探せば安く済むケースもあります。調べてみるといいでしょう。

    文:マネージャーナリスト 光田洋子

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