わが家の家計診断

子どもは今4人だけどもう1人ほしい。住宅ローンはどれくらいに抑えるべき?


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    誰もがかかえる家計に関する悩み。悩みや疑問は人によりさまざまです。
    「貯金ができない」「家計が赤字」「子どもの教育費や老後資金が心配」など、実際に寄せられたご相談に対し、家計の専門家であるファイナンシャル・プランナーが収入、支出、貯蓄額、家族構成などの状況を確認しながら具体的にアドバイスします!

    子どもは今4人だけどもう1人ほしい。住宅ローンはどれくらいに抑えるべき?

    皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする「わが家の家計診断」。
    今回は4人目のお子さんを出産した育休中の奥さまから、今後の家族計画、マイホーム計画、ご自身の働き方のことなどについての相談です。ファイナンシャル・プランナーの井戸美枝さんがアドバイスします。

    夫婦ともに公務員で、私は現在、4人目を出産して育休中です。できれば子どもはもう1人ほしいのですが、2~3年後に住宅を購入する場合、住宅ローンはどれくらいに抑えたらいいでしょう。子どもの教育費や、私が仕事を辞めたらどうなるかも教えてください。

    主人は子ども好きで、私も子育てはしんどいですが、面白いです。いま子どもが通っている保育園には、子どもが4人から6人という共働きの家庭もけっこういます。わが家はたまたま女の子が4人続いたので、今度は男の子も育ててみたいのですが、年齢を考えると、このまま5人目も続けて出産し、育休を取り続けたほうがいいのではないかと悩んでいます。

    また、2~3年以内に3500万~5000万円の家を購入したいと考えていますが、住宅ローンはいくらまでに抑えるべきでしょうか?できれば子どもは高校まで公立で、大学は私立理系に進んでほしいのですが、5人目も出産し、それぞれ小学校に入学してから習い事を始めたり、中学・高校から私立に行きたいと言い出したりしたら、家計はどうなるでしょう?

    夫婦ともに公務員で福利厚生が手厚いので、夫が加入している生命保険は解約してもいいかどうか、私がこの先、仕事を辞めたらどうなるかなど、いろいろ教えてください。

    相談者プロフィール にゃんこ(仮名)さん

    性別:女性
    年齢:37歳
    職業:公務員(育児休業中)

    家族構成:
    夫(36歳・公務員)
    子ども4人(6歳、4歳、2歳、3カ月)

    にゃんこさんの家計内訳

    子どもは授かりものなので予定は立てられませんが、ご主人1人の収入では、希望するライフプランの実現は厳しいため、共働きを前提に家計を見直しましょう

    答えてくれたのは…
    ファイナンシャル・プランナー
    井戸美枝さん

    ファイナンシャル・プランナーとして家計相談などを行なうほか、社会保険労務士として年金・保険・介護などの公的保障にも詳しく、マネーサイトや新聞・雑誌・本などの執筆、講演のほか、テレビ・ラジオなどにも出演し、活躍中。

    アドバイス1 住居費の負担を現在と同程度にしたいなら、住宅ローンは3000万円以内がベター。あと2~3年で頭金を増やし、4000万円程度の家を購入する資金プランを立てましょう

    ご主人のほか、奥さまも公務員で産休・育休が取得しやすく、休業中の給付金もあるため、家計の面では恵まれたご家庭です。お住まいの地域では保育園に困ることもないようなので、子育てもしやすい環境のようです。ただ、ご希望通りに5人目も出産できるかどうかはわかりませんので、今後の希望や将来の夢は、優先順位をつけて考えることが大切です。まずは近い目標である住宅の購入について考えてみましょう。

    例えば、2~3年後にマイホームを購入する場合、ご主人は40歳くらいなので、住宅ローンの返済期間は25年くらいが限度。今の貯蓄から住宅資金に充てられる金額は1000万円くらいなので、家の価格が4000万円程度なら、頭金に2割の800万円、諸費用が約200万円になります。住宅ローンは3200万円で、25年返済、金利1%(大手銀行の10年固定の最優遇金利)の場合、月々の返済額は約12万円です。
    ※2020年3月現在

    このプランだと、住居費の負担は今の家賃よりやや重くなります。そこで、住宅ローンを2800万円にすると、月々の返済額は約10万6000円で、今の家賃と駐車場代を合わせた金額くらいに抑えられます。そのため、家の購入予算を抑えるか、今後2~3年でもう少し貯蓄を増やし、頭金を1000万円以上入れられるように工夫するといいでしょう。

    住宅購入後も、子ども用の貯蓄のほか、500万円程度の貯蓄は残しておけるような資金計画を立てることがポイントです。

    アドバイス2 お子さんを将来、私立大学の理系に進ませたいのなら、1人につき600万円くらいの進学資金を準備することが必要です。児童手当のほか、教育資金の積立も始めましょう

    相談者のご家庭では、今は保育料の無償化により、子どもが4人いても家計にかかる負担は最小限で済んでいます。しかし、この先、小・中・高校と進むにつれて、子どもにかかる養育費や教育費はどんどん増えていきます。その分をどのようにやりくりするかを考えておきましょう。仮に、高校まで全員、公立の場合、学校関係の費用のほか、習い事や塾を含めた教育費が1人につき月2万円程度なら、家計のなかでやりくりできます。奥さまが職場に復帰して世帯収入が今と同程度以上なら、手取り月収の範囲で賄えるでしょう。

    その場合は大学進学費用だけを準備すればいいわけです。私立理系の場合、4年間の学校納付金の平均は約589万円(文部科学省「平成29年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額(定員1人当たり)の調査結果について」より)なので、受験費用も含めて、1人につき600万円くらいが目標です。4人なら2400万円ですから、簡単に貯められる金額ではありません。児童手当のほか、すぐにでも教育資金用の積立を始めましょう。まずは1人につき月2万円、4人分で8万円からスタートします。今は普通預金に残している生活費の残りから、8万円を別の教育費専用口座に移してください。

    住宅購入後は、ボーナスから天引きする財形貯蓄を減らし、年100万円くらいを同様に教育費専用口座に貯蓄していけば、第1子が大学に入学するまでに2000万円以上は貯められます。児童手当で貯めている子ども用貯蓄と合わせれば、ほぼ、目標額は達成できます。これを上の子の進学資金から順に充てていき、以降も月々の積立やボーナスからの貯蓄を続ければ、4人分の大学費用を賄うことはできるでしょう。

    ただし、中学・高校から私立に進む子どもがいたり、5人目も誕生して奥さまの職場復帰が遅れたり、仕事を辞めたりすると、この貯蓄プランどおりに貯めるのは難しくなります。子どもの人数が増えたり進学先が変わったりしても、そのつど対処できるようにするには、奥さまは月収、ボーナスともに安定した今の仕事を継続されることが肝心と言えます。

    子どもの教育費の目途が立ち、夫婦ともに定年まで勤め続けることができれば、2人分の退職金で夫婦の老後資金が準備できる点も、公務員ならではの利点と言えるでしょう。

    アドバイス3 子ども4人の家庭にしては、ご主人の死亡保障は不十分です。民間の生命保険は解約せず、ネット専用の定期保険などで増額を。家計も特別支出を中心にしっかり管理しましょう

    最後に、今は夫婦ともに公務員で福利厚生が手厚いので、ご主人が加入している民間の生命保険を解約しようかというご相談について。夫に万一のことがあったとき、妻子には遺族年金が支給されますが、民間生保の月10万円の保障を加えても、それらは月々の生活費などに充てるので精いっぱい。それとは別に、子ども4人の教育費をカバーできる金額を、民間の生命保険で準備しておくことが大切です。ちなみに職場の共済は万一の死亡保障は少額のため、生命保険代わりにはなりません。

    そこで、掛け捨ての定期保険に加入するといいでしょう。ネット専用保険で保険期間が10年なら、死亡保険金2000万円で毎月の保険料は3000円以下、死亡保険金3000万円なら、同様に4000円以下で済みます。10年後の更新時には、その時点の子どもの状況などを見て、保険金額を見直すこともできます。

    ご相談で気になったのは、家計簿をつけていないため、月々の支出は約44万円と把握していても、それ以外にかかる旅行代や帰省費、レジャー費、交際費などの支出がどれくらいあるかが、自分でもよくわからないということです。現状、ご主人の給与から天引きの財形貯蓄を差し引くと、口座に入るのは毎月30万円以下。しかし、ご主人の口座から月40万円ずつ支出しているという話なので、不足する10万円はボーナスから充てていることになり、収支が合いません。育休中の今のうちに、家計管理のやり方を見直してはどうでしょう。

    例えば、毎月の生活費を44万円と決めたら、夫婦の月収から貯蓄とその分を取り分け、残りは予備費の口座に入れておきます。特別支出はその口座から引き出して、通帳にメモしておけば、生活費以外の支出も把握しやすくなります。ボーナスから充てる特別支出も同じです。子どもが幼く、家計の面でも余裕がある今のうちに、無駄を省いて貯蓄を増やすことに専念されるといいでしょう。

    相談者にゃんこさんより

    正直、思っていたよりも厳しい結果でびっくりしました。共働きのときは年300万円ペース、育休時でも年120万円以上貯金できて、これまでにもお金の専門家にみてもらったり、ネットでライフプランシミュレーションをしてみたりして、共働きなら子ども6人でも住宅購入金額は5000万円までなら余裕だったので、少し甘くみていました。

    でも冷静に考えれば、住宅ローンの借入可能金額と返済可能金額は違いますね。また、子どもの人数が多く公務員の共働きなので、不動産会社からは大きい家を勧められますが、そこまで贅沢はできないなと思いました。

    そして、とにかく今後家計を圧迫するのが、教育費だとわかりました。地方の私立大学に行くことを考えたら、子どもを浪人させてでも、家から通える国公立大学に行かせたほうがいいのかなとか、いろいろ考えました。ともあれ、家計診断ありがとうございました。

    取材・執筆/光田洋子

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