わが家の家計診断

教育費を貯めつつ、住宅ローンの繰上げ返済をするにはどうしたらいい?


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    誰もがかかえる家計に関する悩み。悩みや疑問は人によりさまざまです。
    「貯金ができない」「家計が赤字」「子どもの教育費や老後資金が心配」など、実際に寄せられたご相談に対し、家計の専門家であるファイナンシャル・プランナーが収入、支出、貯蓄額、家族構成などの状況を確認しながら具体的にアドバイスします!

    教育費を貯めつつ、住宅ローンの繰上げ返済をするにはどうしたらいい?

    皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする「わが家の家計診断」。
    今回は2歳のお子さんがいて時短勤務で働く主婦から、教育費の貯め方と繰上げ返済の仕方に関するご相談です。ファイナンシャル・プランナーの井戸美枝さんがアドバイスします。

    子どもの教育費をどのように貯めればいいでしょう。第二子も希望していますが、教育費がかからない今のうちに、住宅ローンの繰上げ返済もしたいので、どうしたらいいか教えてください。

    現在は時短勤務で、もうすぐフルタイムに戻ります。第二子も希望しているので、それで産休・育休を取ると、その間はボーナスがなくなりますが、その後にまた時短になれば今と同じくらいの収入です。家計については、夫婦の収入は合算し、口座は支払い用、貯金用、予備費用、教育費用と細かく分けています。児童手当は子どもが15歳になる年に払い戻せる夫の終身保険の保険料に回し、教育費に充てる予定。しかし、それ以外は何となく貯金しているだけ。いつまでにいくら、どのように貯めればいいかわかりません。第二子も考えているので、教育費の貯め方を教えてください。幼児保育の無償化で保育料がかからないうちに、できるだけ住宅ローンの繰上げ返済もしたいと考えています。なお、夫は老後資金として変額保険に月1万円を充て、勤務先で確定拠出年金にも加入しています。

    相談者プロフィール もんちゃん(仮名)さん

    性別:女性
    年齢:31歳
    職業:会社員

    家族構成
    夫(32歳、会社員)
    子ども1人(2歳)

    もんちゃんさんの家計内訳

    フルタイムで収入が増え、保育料がなくなる分は貯蓄に回しましょう。
    住宅ローンの繰上げ返済はボーナスからの貯蓄で3年ごとに実行しては?

    答えてくれたのは…
    ファイナンシャル・プランナー
    井戸美枝さん

    ファイナンシャル・プランナーとして家計相談などを行なうほか、社会保険労務士として年金・保険・介護などの公的保障にも詳しく、マネーサイトや新聞・雑誌・本などの執筆、講演のほか、テレビ・ラジオなどにも出演し、活躍中。

    アドバイス1 保険料が多いのは気になりますが、家計は特別支出も予算を決めて管理しています。今後は収入が少し増え、保育料が減る分も貯蓄に回すことを考えましょう

    相談者さんのご家庭では、マイホーム取得時に約5000万円の住宅ローンを組みましたが、すでに600万円も繰上げ返済しているため、ローン残高は4000万円くらいになっています。とはいえ、住宅ローンは変動金利のため、低金利のうちに繰上げ返済をしておくことは大切かもしれません。

    一方で、今いちばん気になるのは子どもの教育費という話なので、その貯め方を考えるためにも、家計の状況を見てみましょう。月々の支出では、通信費がやや多い点と、保険料が気になりました。今年10月からの消費増税は、食費を除く日用雑貨費や水道光熱費、通信費にも影響が出てきます。そこに気を付けて、支出を抑える工夫をしてください。

    保険については、年払いの分も月換算で考えて支払い専用口座に移しているそうですが、児童手当は保険料に充てるより、子どもの教育費用の口座に移して貯めていくほうがいいでしょう。教育資金や老後資金目的の保険もありますが、それ以外の保険も特約などが多いせいか、保険料は高めです。本来ならもう少しシンプルかつ負担の少ない保険に見直したいところですが、ドル建保険や変額保険など見直しにくい保険もあるため、当分はこのまま継続を。ただし、奥さまの医療保険は、2本のうち1本は解約してもいいと思います。

    フルタイム勤務で奥さまの月収が増える分と、子どもが3歳~5歳の間は保育料がなくなる分に加え、通信費や保険料を見直せば、毎月の貯蓄は7~8万円ほど増やせます。月20万円を貯蓄できれば、二人目の出産で収入が減っても、生活費は今のままで、貯蓄分を減額するだけで済みます。それらを考慮して、今後の教育資金の積立額に、毎月いくら回せるかを考えてみましょう。

    アドバイス2 当面は月5万円を教育資金として積立に回し、二人目が産まれたら一人3万円に。大学進学までに、二人分で1000万円くらい貯めることを目標にしましょう

    子どもの教育費は、大学まで進むことを前提に、月々の積立などで計画的に貯めていくことが大切です。ただ、進学先が公立か私立か、習い事や塾などにどれくらいお金をかけるかで、教育費の負担は家庭によってかなり違ってきます。

    お子さんはまだ2歳で、二人目も希望しているという段階なので、まずは高校までは公立で、大学は私立の可能性もあると考え、大学費用を目的に子ども一人につき最低500万円、二人なら1000万円以上を貯めることを目標にしてはいかがでしょう。

    そのためには、お子さんが一人のうちは、児童手当も含めて毎月5万円を将来の教育資金として積立に回します。積立先は、現在の教育費用の口座でかまいません。1年で60万円貯まったら、同じ金融機関の定期預金に移し替えます。そうすると5年で300万円、10年で600万円と、貯まった金額が一目でわかり、貯蓄ペースを把握しやすくなります。とはいえ、二人目のお子さんが産まれたら、一人に月5万円を貯めるのは厳しくなると思うので、一人3万円にしてもかまいません。

    仮に月5万円を3年間、その後に月3万円を13年間積立てれば、一人目の子どもは18歳までに650万円近く貯められます。二人目の子どもは月3万円の積立で18年間なら、同様に650万円近くになります。これくらいあれば、私立理系に進学しても大丈夫。一人目の子が15歳のときに払い戻しが可能なご主人の低解約返戻金型終身保険は、そのまま据え置くこともできるので、どちらかの子どもの大学進学時に解約して、在学中の費用などに充ててもいいでしょう。

    奥さまは、小学校入学後はフルタイム勤務が難しくなり、パートなどに変わる可能性もあるそうです。それで収入が減っても、児童手当を含めて一人当たり月2万~3万円の積立なら継続できそうなので、教育資金の積立はできるだけ長く続けることが大切です。

    アドバイス3 住宅ローンの繰上げ返済は、ボーナスからの貯蓄を利用しましょう。年に100万円ずつ貯めれば、3年ごとに300万円の繰上げ返済ができます

    相談者さんのご家庭はご主人のボーナスが安定しているのは大きなメリットです。車関連費や固定資産税などの住宅関連費もボーナスから予算を取り分け、家電の買替えや交際費、レジャー費なども予算化している点はいいですね。ただ、ボーナスに余裕がある分、外食費やレジャー、交際費はちょっぴり多めで、ご主人の小遣いもボーナスから追加しています。

    今後、奥さまの働き方によってはボーナスが減ったり、無くなることもあるため、ボーナスの使い方も少し引き締めてはいかがでしょう。年に200万円以上の手取りがあるなら、100万円を貯蓄に回せば、繰上げ返済の資金にできます。今の貯蓄はできるだけそのまま残しておき、3年で300万円貯まったら、繰上げ返済に回しましょう。3年ごとに、近い将来に大きな支出はないかを確認し、状況に応じて「今回の繰上げ返済は200万円にしよう」などと、その都度考えながら実行していきます。

    住宅ローン控除が終了するまでは、急いでローン残高を減らさないほうが、税金の軽減メリットを活かせるため、子どもが小学生のうちは3年ごとに300万円くらいずつ実行すれば十分でしょう。その後は、家計の状況や貯蓄の貯まり方を見ながら、繰上げ返済の時期や金額を考えて、60歳までに完済を目指しましょう。

    最後になりますが、奥さまは企業年金の制度がないようなので、フルタイム勤務になったら、自分の老後資金として個人型の確定拠出年金(iDeCo)で、月1万円か2万円の積立を始めてはどうでしょう。奥さまはできるだけ会社員を続けるのが理想ですが、仮に退職してパートになっても、iDeCoは継続することができます。ご家庭の資産が預貯金中心なので、iDeCoの株式型インデックス投信などで、老後資金を増やしていくことも考えたいもの。この分は60歳まで引出せないので、無理のない金額で始めるといいでしょう。

    相談者もんちゃんさんより

    今まで何となく貯金していたので、毎月貯める教育費の金額や繰上げ返済の目安などが具体的にわかり、安心しました。保険に関しては学生時代に親が入れてくれて、そのまま継続しているものがあるので見直したいと思います。

    また老後資金として、個人型の確定拠出年金(iDeCo)は考えていなかったので検討しようと思います。

    取材・執筆/光田洋子

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