受験のプロとお金のプロがW解説!「中学受験・成功する家庭とお金のつくり方講座」[前編]
少子化にも関わらず受験者数が増えますます人気が高まっている「中学受験」。興味はあっても費用面が心配、始めてみたものの子どもがやる気にならない……など不安や悩みをお持ちの方に向けて、受験指導専門家の西村 創さんと、講演実績多数の人気ファイナンシャル・プランナーである高山一惠さんを講師に迎えたウェブセミナーが開催されました。中学受験に対する不安を取り除き、成功するための準備方法について、セミナーの内容をご紹介します。
目次
専門家
All About「中学受験」ガイド 西村 創
早稲田アカデミー、駿台、河合塾Wings等で指導歴25年、指導生徒3,000人以上。大学入学と同時に栄光ゼミナールや明光義塾で講師のアルバイトを始める。早稲田アカデミーでは入社初年度に生徒授業満足度全講師中1位に輝く。全国の中学校・高校でのセミナー講演、書籍執筆などに携わり、書籍出版11冊(KADOKAWA、PHP研究所他)、累計14万部突破。テレビ・新聞・雑誌などのメディア出演、掲載多数。
All About「マネー」ガイド 高山 一惠
(株)Money&You取締役。慶應義塾大学卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。女性のための、一生涯の「お金の相談パートナー」が見つかる場『FP Cafe』を運営。全国で講演・執筆活動・相談業務を行ない、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。自身もお受験を迎える育児の真っ最中、塾や私立校の知識にも明るい。
子どもや塾との関わり方にもお金にも『合格を阻む親のNG行動』がある!
中学受験を検討している小学1~5年生を持つ親御さんは、新学年に向けてどんな準備を始めたらよいのか思案しているのではないでしょうか。塾に通わせても子どもがやる気にならない、費用面が心配……など不安やお悩みをお持ちの方も多いことでしょう。
そこで開催されたのが、ウェブセミナー『合格を阻む親のNG行動から学ぶ!「中学受験・成功する家庭とお金のつくり方講座」』です。LIFE College(株式会社オールアバウト)が主催し、『SODATTE』が協賛した本セミナーは、中学受験についての「勉強・時間管理の方法」「子どもや塾との関わり方」について、All About 中学受験ガイド・西村創さんが、また「受験に必要な教育費」や「中学入学後に必要な教育費」の貯め方についてファイナンシャル・プランナーの高山一惠さんが解説。そのレポートをお届けします。
※セミナー全編は以下よりご覧いただけます。視聴期限:2023年2月17日
受験合格を阻む親のNG行動からお伝え!「中学受験・成功する家庭とお金のつくり方」【期間限定ウェビナー録画公開】
※LIFE Collegeのページ(YouTube)へリンクします。
【前編:子どもや塾との関わり方・勉強や時間管理の方法】
子どもとの関わり3つのNG行動とは
中学受験では、高校受験や大学受験に比べて、親がかかわることが非常に多くなります。その際に、親がついやってしまいがちなことで、実はNGの行動があると西村さんは言います。その3つのNG行動とその改善策について教えていただきました。
1)親が「教える」のではなく「子どもから教わる」
子どもに「教えなくては」と思いがちですが、それは逆効果だといいます。
「子どもに教えよう教えようとすると、子どもはそのうち飽きて他のことを考えてしまいます。そのため、子どもから教わる姿勢が大事。『今日は塾で何をやってきたの?』『(宿題をやっていたら)それってどういう意味?』と聞いてみるのです。大人もそうですが、知っていることを聞かれたら、つい教えたくなりますよね。誰かに教えることこそが、一番身につく方法です。勉強内容が頭の中で整理されて、学習効果が高まっていきます」(西村さん)
2)親は「褒める」ではなく、「認める」
子どもががんばっていたら、褒めることも多いでしょう。ですが、褒めることもまた、逆効果なのだとか。
「『すごいね』という褒め方では、相手の反応を期待した声かけで、小学3年生くらいになると、親が褒めると『そうやって勉強させたいんでしょう』といって効果がなくなっていきます。そうではなく、『すごいなあ』と認めてあげてください。『こんなに難しい内容、中学生じゃないと分からないんじゃないかな』などとつぶやくと、子どもは間接的に認められている気持ちになるはずです。大人も承認欲求があるものだと思いますが、まさに子どもを尊重し、認めてあげることは、いい親子関係にもつながると思います」(西村さん)
3)親は「命じる」ではなく、「頼る」
親の立場からは「宿題をしなさい」「ちゃんと復習をしなさい」といった具合に、命じる場面も多いはずです。ですがこれはNG行動で、おすすめは「子どもに頼ること」だそう。
「命じられるとやる気を失ってしまうと思います。やる気を引き出すには、相手に頼られていると感じること。小学校4~5年生くらいになると、塾で習う範囲が親の知識を超えてくるはずです。『この言葉の意味、分かる?』などと聞いてみてください。親に頼られていると思うと、がんばろうという意欲がわいてくるでしょう」(西村さん)
塾との関わり方の3つのNG行動とは
次に塾と親の関わり方について。よかれと思っていることでも、実はNGという行動と解決策を3つ教えていただきました。
1)塾で重視すべきは「ブランド」ではなく、「相性」
中学受験向けの塾というと、関東なら、SAPIX、日能研、早稲田アカデミー、四谷大塚、栄光ゼミナール、市進予備校、enaといった塾が代表的です。ですが、その名前だけで決めてはいけないと西村さんは言います。
「塾によって特徴は実にさまざまで、『この塾がいいです』と言えるような正解はありません。最初は有名な塾から検討することが多いと思いますが、合格実績や指導方針など、塾がアピールしていることだけに惑わされると危険です。大事なことは、講師との相性です。実際に通ってみて、子どもとの相性を確かめてから決めることが大切です」(西村さん)
2)「子どもに任せる」ではなく、「子どもと対話をする」
実績のある中学受験専門塾に子どもを入れれば、もう大丈夫だという姿勢になる人も多いようですが……実はこれもNGだそう。
「まだ小学生の子どもですから、判断力も経験も不足しているはずなので、子どもに任せっきりは危険です。子どもとしっかり対話をしましょう。『国語の先生はどんな先生?』と、先生とのコミュニケーションができているかを聞いてみるほか、宿題が進んでいるかも確認してあげてください。偏差値の上下を気にすることよりも、そちらの方がずっと大事です。今の塾にこのまま通い続けてよいのか、または塾の先生に相談すべきなのか、といった判断にもつながります」(西村さん)
3)「塾任せ」ではなく、「塾を活用する」
さらに、受験のプロだといって塾にすべてお任せするのではなく、状況を判断しながら塾を活用する姿勢が大切だと西村さんは言います。
「例えば、子どもとの対話で算数がうまくいっていないと気づいたら、『どうしたらよいでしょうか』などと塾に相談してみてください。塾は大勢の子どもを受け持っていますので、熱心にアプローチしてくる家庭があれば、より熱心に指導してくれるはずです。それでもし、反応が悪ければ他塾にセカンドオピニオンのように相談するなど、子どもに合った勉強方法を見つけていってください」(西村さん)
後半では、中学受験を成功する家計のつくり方をFPの高山先生からご紹介いただきます。
【次回はこちら】
>>受験のプロとお金のプロがW解説!「中学受験・成功する家庭とお金のつくり方講座」[後編]
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