子育て

おうち時間が長い今こそ!円満な家庭を築くコツ


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    新型コロナウイルスの流行による外出自粛の影響で「コロナ離婚」が話題になったのも記憶に新しい昨今。離婚とまでいかなくても、めまぐるしく変化する状況の中で、夫婦関係、家庭の雰囲気に影響が出て、ストレスを感じている方も多いのではないでしょうか。そこで、公認心理師(心理カウンセラー)の小高千枝さんに、平和で温かい家庭を保っていくための方法やコツを伺いました。

    家庭内の人間関係、巣ごもり生活でどう変わった?

    これまでにない状況が訪れた2020年。

    現在は少しずつ日常が戻ってきているとはいえ、しばらくは「新しい生活様式」を意識した行動が求められそうです。環境の変化は、日常生活を送る上でストレスになりがちですが、みなさんのご家庭はいかがでしたか?

    今回、お話を聞いた公認心理師の小高千枝さんによると、「コロナ禍で夫婦・家庭関係の相談は明らかに増えました」とのこと。いったいどのような悩みを持つ人が多かったのでしょうか。

    「家にいる時間が長くなった分共有する時間が増え、これまで見て見ぬ振りをしていたところがあらわになったという声が多いですね。外にいる時間が長かったときには深刻な問題ではないと思い込んでいたけれど、ずっと家の中にいるとなんだか落ち着かない、家庭内に居場所を感じられない、パートナーの言動にイライラしてしまう、と悩みを溜め込んでいる方が多くなっています」

    外出する機会が減って自分を見つめ直す時間ができ、忙しい毎日の中でおざなりにしてきたことが見えてきたともいえるでしょう。

    あまりに大きすぎる問題があるというケースは別ですが、ストレスに気づけたなら、話し合って関係を再構築するいい機会。そうポジティブに捉えたいものです。

    そんな背景を受け、小高さんに、夫婦関係や家庭生活を円満に送るために「今こそ見直したいこと」をお聞きしました。

    不満は行動して解決!家庭を平和にするテコ入れ法3つ

    ①家事のルールやルーティンを見直す

    【不満ポイント】

    不満として最も溜まりやすいのが、いつの間にかできあがっている家事の分担。例えば、夫婦間で「手が空いている方が片づけをしよう」など、臨機応変にやっていた家事が、いつの間にか常に妻の方がやると固定になってしまったというのはよくあることです。このような、意図せず決まっていたルールやルーティンは、どの家庭にも存在するはず。でも、やっている方としては「押し付けられている」という気持ちになりがちです。

    【改善のコツ】

    誰でも得意不得意があるもの。まずは、得意な家事、苦手な家事を書き出して可視化してみましょう。

    その上で、妻が洗濯を苦手と感じているなら夫の担当にするなど、対応を話し合いましょう。

    ちなみに、夫婦のうちどちらか一方の家事分担が多い家庭の場合、その不公平感について、パートナーは気づいていない可能性が大。普段家事を担当していないと、目に見えない部分のフローや細かい負担が分からないのです。「昼ごはんを作るには、残り物の使い道と家計を踏まえて食材を買い、仕事の昼休み中に調理と食事が済むように事前に下準備をして~」など、その家事に含まれる内容を説明することも、負担を理解してもらう方法の一つです。

    また、家事分担を見直す際には、子どもにも役割分担を与えるのがおすすめ。このとき、子ども扱いするのではなく、大人と同じく家族の一員として扱い、「お手伝いを頼む」のではなく「分担」すると良いでしょう(もちろん、年齢や能力に応じて、親が量や難易度を調整する必要はあります)。

    家族の一員として自覚を持たせることが、自己肯定感や責任感にも繋がります。

    最初のうちは、失敗や時間がかかることも多く、「これなら自分がやった方が早いな」と感じることもあるでしょう。けれども、長い目で見たときには教えておいてよかったということがたくさん出てくるはずです。

    自分に負担が集中して不満を抱え込んだ末、「どうして私ばっかり!」と爆発する前の段階で、家族で冷静に話し合って解決することが大切です。

    ②手抜き方法を決めて取入れる

    【不満ポイント】

    緊急事態宣言下の生活では家族が一日中家にいて、自宅で食事を作る回数が増えたご家庭が多くありました。今も、夫婦ともテレワークをしているご家庭などは、それに似た状況が続いているのではないでしょうか。

    コロナに限らず、「子どもが増えた」「仕事で異動があり多忙になった」などの理由で、負担感に変化が起こることはよくあります。この変化に対し「我慢して受入れる」という対応を取ってしまうと、大きなストレスを抱え込んでしまいます。

    【改善のコツ】

    時には、“手抜き”を取入れることも一案です。このとき、どこまで手抜きをしてOKなのかをまずは夫婦で、その後子どもも含めた家族で確認しましょう。例えば、「帰りが●時以降になった場合、夕食は出前をとっても良い」「どうしても手が回らないときは副菜を冷凍食品にする」というように、手抜きの方法を決めると良いでしょう。

    これを決めておくと、今後、家族の誰かが病気になって、他の家族がカバーしなければならないなどの緊急時にも応用できます。そういったことも視野に入れて、①の分担ルールを見直す際に、手抜きルールも決めていけるといいですね。

    ③家族のスケジュールを把握しておく

    【不満ポイント】

    家族の人数が増えてくると特に、「今日、誰がどこで何をしていて、何時に帰ってくる」「この週はママが多忙だからフォローが必要」など個々のスケジュールや状況をそれぞれが把握することが難しくなります。

    特に今は、「何曜日はパパが在宅、次の日はいつも在宅のママが出社」など、仕事のスケジュールが週によって変わるという家庭もあるでしょう。

    スケジュールをうまく共有できていないと、自分のスケジュールを立てた後に、家族のために調整が必要になるなどして、不満を溜めてしまうケースがよくあります。

    【改善のコツ】

    家族みんなのスケジュールを常に共有し合うようになると予定の調整がスムーズになります。

    カレンダーなどアナログな方法でも良いですが、アプリを使って家族のスケジュール管理をするのもおすすめ。それぞれの行動を把握しておくことで、「この日は、僕の方が夕方時間がありそうだから、子どもの習い事のお迎えに行くよ」などの対応ができるようになったというケースをよく聞きます。

    夫婦だけでなくお子さんも、タブレットやパソコンなどに慣れている場合は、スケジュールを見られるようにしておくと良いでしょう。

    例えば、事前にママが残業で夜遅くなると分かっていれば、「今日はママに甘えられないから、しっかりしなきゃ」と自立心を成長させるタイミングにもなります。

    また、日常のスケジュールを管理するだけでなく、家族の行事も組込んでいくと良いでしょう。お月見やクリスマスなどの季節行事はもちろんのこと、学校行事も自粛傾向にあるこんな時期だからこそ「家族でプチ運動会」などイベントを企画してみてはいかがでしょうか。親子の絆を深めるきっかけになるだけでなく、何年か経ったときに「あの年は家族で運動会やったよね」と家族の笑顔の思い出になりますよ。

    それでもストレスが爆発してしまいそうなときは?昂ぶりをおさめるための処方箋

    日常をスムーズに送るための工夫を取入れたとしても、やはり日々起こるちょっとしたトラブルや不協和音で、イライラが起こってしまうことはあります。

    「ほどよい距離感を保ちつつ、お互いを思いやっていると愛情が芽生えていきますが、ずっと一緒にいると、相手の嫌な部分が目につきやすくなるものです」

    そんなとき、まずは相手と物理的に距離をとり、一人になる時間を持つことが有効だと、小高さんは話します。

    「イライラに任せて相手に感情をぶつけてしまうと良い結果を生みません。

    散歩に出かける、一人でカフェに入るなど、自分が冷静な状態に戻れる方法をいくつか持っておくといいでしょう。外に出られない場合は、相手が視界に入らない別の部屋にいるだけでも違います。

    そして、平常心に戻ったところで、相手の良いところに目を向けてみましょう」

    人間の短所の裏には長所が潜んでいます。「夫はちょっとだらしないけれど、おおらかで、そこに救われているところがあるのよね」「妻は神経質でうるさいと感じてしまうこともあるけれど、その真面目さが家族を支えてくれているな」とポジティブな感情で着地させることが、良い関係性を保つためのコツです。

    自分の人生は自分で決めたシナリオを生きている 定期的にシナリオを書き直して!

    不満が溜まって爆発しそうなときは誰しもあるものです。そういうときは、「こうであるべき」という考えや「絶対にやらなければいけないこと」に追われて気持ちに余裕がなくなっていませんか?小高さんはこう話します。

    「自分が思っている『~べき』『~しなければならない』は、本当に絶対にしなければならないことなのでしょうか。自分でそう思い込んでいるだけかもしれません。人は、自分で決めたシナリオを生きています。

    例えば、『しっかり者の母として家族から頼られているから、常にきちんとしていなければならない』というシナリオも、実は自分で書いた脚本です。『これってしなきゃいけないこと?』『誰がやれって言った?』と一度立ち止まってみてください」

    もし、自分の思い込みにより不満を抱えているのなら、上記の①~③を試してみるチャンスです。

    また、無性にイライラしてしまうときには、自分のことをよく観察して欲しいと小高さんは言います。

    「自分では、家族の言動にイライラしていると感じていても、もしかしたら別のところに本当の原因があるかもしれません。例えば、体が疲れているから、会社で上司にひどいことを言われたからなど、全く別の原因でストレスが溜まっていて、家族へのイライラは八つ当たりであるということもよくあります。

    そのことを理解して、自分を俯瞰して観察すると、メンタルコントロールがしやすくなりますよ」

    コロナの影響で大きく変わった生活。環境が大きく変わるタイミングでは、心が落ち着かず、何かとぶつかることも増えがちです。そんな今の状況を、家族関係を見直す良い機会として捉えて、これからより一層家族の仲を深めていけると良いですね。

    <プロフィール>
    小高千枝さん

    公認心理師、心理カウンセラー、メンタルトレーナー、コーチ。開業当時から女性支援活動を基軸におき、DV、モラルハラスメントなどに注力しており、男女関係を起因とするメンタルヘルスの改善に定評がある。うつや不安障害、依存症などの個人カウンセリングだけでなく、コンプレックスの克服や子育て相談なども行ない、企業サポートや講演会など支援活動の幅を広げている。

    取材・執筆/中山美里

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