子育て

東大合格マンガ『ドラゴン桜』の主人公に聞く、SNS時代の勉強法と子育ての極意


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    平成から「令和」への改元で、新しいことが始まる予感に満ちた2019年。そんな新しい時代にふさわしい子育てや勉強法について、普段と少し違った視点から考えてみませんか?今回は、マンガ『ドラゴン桜』で東大合格を目標に高校再建に尽力し、現在は「学ぶ力」や「マネジメント力」について情報発信や対談を行ない、VTuber(バーチャルYouTuber)としても活躍する桜木建二氏にお話を伺いました。

    桜木建二氏プロフィール

    ◆VTuber 桜木建二氏(私立龍山高等学校 理事)

    『ドラゴン桜』(2003年~2007年)で、経営破綻寸前だった私立龍山高校を「5年後までに東大進学者100人」を目標に掲げて再建を行なう。『ドラゴン桜2』(2018年~)ではその10年後、東大進学者0人となった同校で再び東大合格を目指して指導。SNSの活用など時代の変化を捉えた最新勉強法を実践するほか、生徒教育を通じて「今の時代に必要な子育て論」も展開する。

    ©プロジェクト桜

    SNSやスマホは成功に必須!「安全な使い方」を子どもと一緒に学べ!

    ――桜木さんは『ドラゴン桜2』でスマホアプリやSNSを使った勉強法を採り入れていらっしゃいますよね。やはりこれからの勉強には、これらが欠かせないとお考えですか?

    桜木氏(以下桜木):その通りだ。今、最先端の情報を得るのにSNSやスマホは必須だし、これらは使いこなせて当たり前だ。「学校にスマホを持ってくるな」といった校則がある日本の学校には疑問を感じる。

    ――子どもを持つ親御さんのなかには、子どもがSNSに没頭することを不安に思う方も少なくないと思うのですが……。

    桜木:いいか。まず言っておく。親はSNSを怖がるな!誰でも初めてのものは怖くて当たり前。大人がそうなんだから、子どもはなおさらだ。

    ネット上では誰もがいろいろなサイトに瞬時に移動し、情報を手にすることができる。なかには危ない情報があるのも確かだ。でもそれは、リアルでも変わらない。町の中にだって危ない場所もあれば、そうでない場所もあるだろう。だからこそ、危ない場所に近づかない安全な使い方を、大人が子どもと一緒に学んでいくべきなんだ。

    ©プロジェクト桜

    勉強で大切なのはインプット→アウトプットの繰り返しだ!

    ――大人が怖がっていては、子どもがうまく活用できないということですね。では、SNSやスマホをうまく勉強に採り入れるには、どんなところに気を付けたらよいのでしょう?

    桜木:勉強をするうえで大事なのは、インプットよりアウトプットだ。例えばYouTubeやTwitterなどのSNSで、自分の知識をもとに情報を発信していると、自分ができないこと、足りない知識に気づく。気づくことで初めて「こういうインプットがしたい!」という欲求が生まれてくるんだ。Twitterを英文で毎日投稿すれば、日頃から英語を使う練習にもなるし、「こんなことを話したい」と感じて必要な英語を学ぶようになるだろう。

    ――やみくもにインプットされる今の学校の授業では、インプットしたいという欲求が生まれにくいということですね。

    桜木:ああ。今の教育はインプットを押し付けるだけだから、生徒は耳を閉じる。アウトプットしたいという気持ちがあって初めて、耳を開くんだ。

    ――勉強のアウトプットとしては、問題集なども有効ですか?

    桜木:そうだな。もし問題集をやるなら、9割正解できる問題集をやれ。1割くらいしか正解できないような問題集だと、できない箇所が多すぎて、どんなインプットが欲しいのかがわからない。勉強のコツは、9割できることを毎日続けることなんだ。1割しかできないことに無理に挑戦してショックを受け、解くのを1週間休んだりしては意味がない。

    ――9割できることでアウトプットを続けて、「もう少しこれが足りない」とインプットの欲求を持ち続けることが大切ということですね。

    桜木:そうだ。人は全員、成長する力を持っている。だが、人から教えられてもダメなんだ。できるようになりたい!という欲求がなければ、人は成長しない。アウトプットとインプットを繰り返すからこそ、アウトプットを試したくなる。学校の授業のあとに習ったことを試したいとは思わないが、自分が楽しんでやっているゲームの攻略法を習ったら、すぐ試したい!って思うだろう。同じことをどうやって勉強で起こすかが重要なんだ。

    ©プロジェクト桜

    これは、お金の使い方にも言える。いいか。親は子どもに貯金させるな!どんどん使わせろ!使えば「もっとこう使えばよかった」と使い方を考えるようになる。アメリカなんかは小学生のうちから、自宅の庭などにレモネードスタンドを作って飲み物を売り、小遣いを自分で稼ぐように教えられているからな。

    ――日本人はどうもアウトプットが苦手なところがありますよね。

    桜木:日本人はアウトプットして失敗するのを人に見られることを嫌がるからな。だから、見えないところで練習してからアウトプットしようとする。でも本当は、人前でどんどんアウトプットして、うまくいかないことに気づいた方がいいんだよ。

    目まぐるしく変化する時代「子どもが生き抜く力」をつけるには?

    ――AI技術の発展や人口減少など、子どもにとっては将来不透明な要素が多いですが、「生き抜く力」を養うために、親ができることは何でしょう?

    桜木:産業革命以降、肉体労働は機械がある程度代替するようになってきたが、頭脳労働でも単調な反復作業で成果を出すもの、例えばデータをまとめて一定の書式にすることなどはなぜか残ったままで、我慢してやらなきゃいけなかった。そして、それを我慢してできる人間が偉い。我慢できず、別のやり方で切り抜けようとする人間はわがままだと言われてきたんだ。

    しかし、これからはそうした単調な頭脳労働はAIに置き換えられていく。だから、淡々と我慢する人間より、わがまま扱いされても新たなやり方にチャレンジする人間の方が活躍する時代になるだろう。例えば「テーマパークでは決まった遊び方しかできないのでつまらない」とか、「世界遺産は見るだけではつまらない、もっとこういう楽しみ方をした方が面白い」とか。楽しむためのルールをどんどん思いつく奴、徹底的に自分の好きなことを楽しむ奴が世に出ていく時代になる。

    ©プロジェクト桜

    ――では、世に出ていく面白い大人に育てるために、親ができることは何でしょう?

    桜木:まず、親が親の常識を押し付けるな!親の常識は子どもの常識じゃないということを理解した方がいい。その上で、子どもに面白い大人に育ってほしいなら、親も自分の常識にとらわれず、常に最先端のやり方を勉強し続けろ。そのためにも、親はどんどん新しいものを試さなきゃダメだ。例えばネットの民泊仲介サービスを使って宿泊先を探してみるとか、カーシェアリングを利用してみるとかな。親もYouTubeやSNSなどに情報を取りに行け。親が行けない世界に子どもは行けないからな。

    そして、親は子どもに依存するな!最近は自分の存在意義を子どもに見出している親が多すぎる。これこそ依存だ。その依存をさっさとやめろ。子どもが親の知らない世界に行くことを監視するんじゃなく、応援できる親になれ。子どもを面白い人間に育てたかったら、まず親が刺激的なコミュニティに参加するべきだ。大人が普段から世の中に興味を持っていろいろな場所を渡り歩いていれば、子どもも「世の中を面白い」と思えるようになるよ。

    東大は誰でも努力すれば達成できる一番割のいい目標だと思え!

    ――そういう価値観が多様化する時代に、現在連載中のマンガ『ドラゴン桜2』でも「東大に行け」とメッセージを発している真意はどこにあるのでしょう?

    ©プロジェクト桜

    桜木:東大が「努力すれば達成可能で、誰にとっても分かりやすい目標」だからだ。野球界のスーパースターになれと言ってもなれないが、東大生にはきちんと努力すればなれる。もちろん東大に行かなくても人生終わるわけじゃないが、高校生のときに集中的に努力すれば、「日本で一番の大学に入った」という結果が出せるっていう話だよ。

    ――子どもに勉強への興味を持たせるには、どうしたらいいのでしょう?子どもの勉強を横で見守るという人もいますよね。

    桜木:子どもの勉強に親が張り付くのは、単なる過干渉だ!大事なのは、子どもに勉強する習慣をつけさせること。そのための一番いい方法は、親も勉強することだ。子どもに勉強させたいなら、自分も何かに興味を持って勉強するといい。自分が価値を感じていない行為を他人にさせるのは無理だからな。

    ――最後に、自分の子どもを東大に行かせたいという親御さんにアドバイスがあればお願いします。

    桜木:東大に入るためには、最低限の基礎学力が必要になってくる。数学の計算力と国語と英語の語彙力は、絶対必要だ。これだけはちょっと無理して努力する必要があることを覚えておくといい。どんなスポーツも基礎的な筋力がないと始まらないのと同じことだ。

    あとは、俺のYouTubeチャンネルに登録して、定期的に俺の話を聞くことも忘れるな(笑)。

    ●ドラゴン桜チャンネル

    取材協力:株式会社コルク 取材・文:安田一美

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