パパはどうする? 進学・進級前に考えたい、クラブ活動や地域スポーツクラブとの関わり方
子どもたちのスポーツのあり方が変わってきている
ここ最近、子どもたちのスポーツ環境が大きく変わってきていると言われています。かつては、小学校の放課後のクラブ活動などは、担任の教師がそのまま顧問を務めているのが一般的でした。しかし最近は、教職が多忙であることや、子どもにより専門的な指導を受けさせたいというニーズから、外部の指導者がクラブ活動の指揮をとるケースもあるようです。また、学校以外でも、地域のスポーツクラブがプロチームと連携し充実化を図ったり、民間企業が経営する「スポーツ塾」が躍進してきたり……。以前よりも、子どもたちのスポーツの選択肢が格段に増えているのです。チョイスの幅が広がった分、何を選ぶべきか迷うことも多いのが実態のようです。
親の協力があって成り立つスポーツクラブ通い
学校のクラブにするか、地域のスポーツチームにするかは、お子さんの意向を汲んであげるのが理想ですが、学校外のスポーツクラブにする場合は、「やりたいことをやればいい」とただ励ますだけでは成り立ちません。学校のクラブ活動と違って、地域スポーツクラブは、お弁当持参で練習に同行したり、ときに遠征もあったりと、親の関わりなしでは続かないからです。パパ自身、それに関わる心づもりが必要です。
筆者が住むオランダの例ですが、平日の習い事にパパが同行するケースを見かけます。聞けば、「毎週〇曜日の午後は早帰り」などと決めて、自分がその役割を担っているのだそうです。ワークシェアリングが普及していて、日本より勤務時間も短いからできることかもしれませんが、日本でも週末であれば、取り入れられるのではないでしょうか。その際は、「週末、空いていたらついて行く」ではなく、その場を「父子の場」と位置づけてしまうのがおすすめです。「土曜の午前はサッカー」のように、自分のルーティンの中に組み込むことで、子どもとの強い連帯感も生まれます。
実はオランダは、人口1700万人に満たない小国ながら、オリンピックでは、夏冬とも2桁のメダルを獲得するほどのスポーツ大国。子どもたちのスポーツを支えるパパの存在は、マネする価値がありそうです。
パパが好きなスポーツを子どもが始めるとき、注意したいこととは?
子どもがどんなスポーツを始めるかを決める際、パパの好みを強制するのはよくありませんが、子どもたちは、自然と親の好みを受け継いでいることが多いもの。やはり、幼少時から見聞きしていることが多いので、身近に感じているからでしょう。同じスポーツにトライしてくれるとあれば、パパとしても嬉しい限り。協力にも力が入りやすくなります。ただ、力の入れ方を間違ってしまうと、子どもに重く響くことになるので注意が必要です。
一番やってはいけないのが、自分ができなかった夢を子どもに託すことです。これはとくに、ご自身が若い頃に真剣に取り組んでいた場合に多いのですが、親が子どもで夢を見るようになってしまうと、親も子どもも自らの夢を放棄してしまうことになりかねません。
また、その子の立ち位置を超えたアドバイスも、子どもには響きません。「お父さんは〇〇だった」「おまえと同じくらいのときは〇〇だった」のように、過去の自分と比較しても、子どもたちにポジティブな励ましとしては伝わりにくいもの。いったん始めた以上は、頑張ってほしい、上手になってほしい。でも、あえて何も託さない、これが一番です。
週1だっていい、パパが協力することが子どもの心育になる
「パパは子どもと自らのカラダを駆使して遊ぶ傾向がある」ということが、多くの研究で裏づけられています。この点からも、子どもの運動面の関わりは、ママ以上にパパが向いていると言えます。これは、技術面のサポートのみならず、精神面でのサポートにも言えることです。スポーツがもたらす独特の精神性は、汗や涙が入り混じる熱く激しいもの。試合に負けたとき、ママのぬくもりも嬉しいですが、それ以上にパパの叱咤激励の方が、子ども心に染みわたることが多いのです。なぜなら、上手くなりたいから、次は勝ちたいからです。寒いときも、暑いときも、一緒に練習に付き合ってくれる存在が、子どもの精神力向上には必要です。
日本は3歳児神話が根強いこともあり、3歳までの育児に思いが集中しがちです。「イクメン」という言葉も、赤ちゃんのオムツを替えたり、抱っこして出かけたり姿に使われることが多いですが、育児は3歳以降もずっと続くもの。小学校入学前後に見られる「第二次認知革命」、小学校中学年に見られる「第三次認知革命」など、子どもたちの心は刻々と変化し、成長していきます。そんな子どもたちの心に触れ続ける場面として、スポーツを介した寄り添いというのはおすすめの方法です。
文:育児相談室「ポジカフェ」主宰 佐藤めぐみ
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