子育て

コレだけは押さえておきたい!超多忙なパパが家庭内ですべき2つのこと


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    日本の父親の育児参加は世界基準に比べ、依然短い

    街なかで、抱っこ紐やベビーカーを照れずに使って子どもと軽やかに歩く男性の姿をよく見かけるようになりました。しかし、「父親の育児参加は、世界の先進主要国と比べるとまだまだ少ないのが実態です」と、ダイバーシティコミュニケーションを鍵にする人材育成の専門家集団、株式会社FeelWorks代表 前川孝雄さんは指摘します。

    育児時間の国際比較結果を見ると、それは歴然。子育てに一番手のかかる時代である6歳未満の子どもをもつ家庭における夫の育児時間は1日平均で約40分程度しかなく、欧米諸国の半分以下。また、経済協力開発機構(OECD)の2012年の調査によれば、日本人男性の1日あたりの家事時間の長さはOECD加盟国中ワースト2位となりました。日本人男性の家事育児参加の遅れを否応なく感じさせられます。

    男性が家事育児に参加しない”昭和型の社会”からは少しずつ変化が起きている

    とはいえ、日本の成人男性の家事時間は90年代から2010年代にかけて徐々に増えているという国内の調査もあり、社会の意識には少しずつ変化が起きているのが見られます。

    「いまや専業主婦世帯はマイナーで共働きが主流の時代です。いわゆる子育て世代の女性が家庭に入ってしまうM字カーブもゆるやかになってきています」と前川さん。

    出産で退職するのでなく、出産後も働き続けるという女性のライフスタイルが広まるにつれ、パートナーである男性も変わらざるを得なくなっているのです。

    「特に共働きが常識となっている20~30代では、育児をするのが当たり前と考える父親も増えていると思います。家庭を顧みず、長時間労働で会社に埋没することが幸福ではなく、家庭生活を大切にする方が幸福であると考える傾向も強まっています」。

    若い世代の男性から徐々に家庭志向が浸透し、日本もかつての社会からは変わってきているのですね。

    どんなに忙しくてもこれだけは押さえておくべき、家事育児参加の2つの「掟(おきて)」

    とはいえ、日本のパパたちもちょうど仕事の脂が乗る年代。グローバル化とともに出張も増え、帰宅したくてもできなかったり、ようやく帰宅しても子どももママも就寝後だというパパも少なくないでしょう。では、日本の超多忙なパパが家庭において「せめてこれだけは!」というレベルで守るべきは、どのようなことでしょうか。

    「1点目は、妻が母親業から解放される時間を、妻の望む時間や場所で作る努力をすることです」と、ご自身も育児に積極的に参加していらっしゃる前川さんは説きます。「掃除やゴミ出しや洗濯など、家事や育児における何をするかよりも、まず妻の気持ちに寄り添うことが先決です」。

    「2点目は、家事・育児と仕事の両立に向けたストレスを妻がため込みすぎないよう、聴き役に徹する時間を意識的に作ることです」。この点に目を向けることができているパパは意外と少ないのかもしれませんが、忙しい男性としては物理的な時間を割けない分、むしろ心理的に奥さんを支えることで、パートナーとしての信頼を得ることができるのですね。

    「ママにはこう見守ってほしい」パパが考える家事育児参加の姿とは

    では逆に、家事育児に参加するパパはママに何を求めているのでしょうか。前川さんは「妻は妻なりの育児のやり方があっても、それと少し違うことを夫がやったら、不機嫌になったり、ダメ出しをすると夫は育児へのモチベーションが下がってしまう」と言います。

    普段、家事育児をする時間が長いママは自分のやり方ができあがっており、例えば食器の洗い方や洗濯物のたたみ方など、自分の流儀と違うやり方をみるとつい口が出てしまって、パパと揉めたことのある人も少なくないのでは。「少し寛容になって、少々やり方が違っても、育児しようとする姿勢をまず認めることです」。

    難しいですが、小さな間違いはスルーする寛容さが、夫が進んで気持ちよく家事育児参加してくれる秘訣のようです。まずは参加し継続することが大事ですから、ここで芽を摘んでしまってはいけません。

    ママの”ベタ褒め”はイクメン成功への近道!

    また、褒め方にも秘訣があるのだとか。「ダメなことをダメ出しするより、少しでもよいところがあれば、それをベタ褒めしてモチベーションを高め、かつ少しずつ妻が望む育児のあり方とすり合わせしてくこと」(前川さん)。目先の細かな間違いをチクチクととがめるのではなく、できたことを褒めまくる。するとパパは自信をつけて、積極的かつ主体的に家事育児をする自覚が芽生えるのです。

    より大きな絵や長期展望に従って、人材育成をするつもりで。いまはまだ少しずつだけれど、いずれは自分で考えて動く「イクメン」へと、大きく成長してくれるかもしれません。

    忙しいパパも、パパなりにママの気持ちに寄り添い、ママもまた、パパの気持ちに寄り添う。お互いを理解することで、幸せな家族を二人で作っていきたいものですね。

    取材協力:株式会社FeelWorks代表 前川孝雄さん

    執筆:ライター 河崎環

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