EV化がもたらす変化

EV(電気自動車)化がもたらす変化①:EV市場の拡大

世界の自動車販売に占めるEVの比率は、今後急速に高まることが予想されています。
2038年には、世界の新車販売台数の50%超がEV(電気自動車)に置き換わり、
2050年には約90%がEV(電気自動車)となることが予想されています。

世界の自動車販売台数の見通し

EV(電気自動車)市場規模の見通し

2016年 212億米ドル 2030年予測 9,185億米ドル EVの市場規模は約43倍に拡大する見込み 出所:ロベコSAMのデータより大和住銀投信投資顧問作成

EV(電気自動車)化がもたらす変化②:自動車の構造変化

EV(電気自動車)は、車体構造がとてもシンプルで、使用される部品数が大きく減少することも特徴のひとつです。従来型のエンジン式自動車は、部品数が多いため組立が困難で、部品を製造している系列企業間のすり合わせがとても重要でした。それが、新規参入を希望する企業にとって大きな参入障壁となっていたと言われています。ですが、部品の少ないEV(電気自動車)では、参入障壁が低下するため、高い技術力を持った企業の新規参入が進むことが期待されます。

従来型のエンジン式自動車 車体構造 複雑 部品数 約3万点 組み立て 困難(系列企業間のすり合わせが重要) 新規参入 系列が参入障壁に EV(電気自動車) 車体構造 シンプル 部品数 約2万点 組み立て 比較的、容易 新規参入 比較的、容易  高い技術力を持った企業の新規参入が加速する可能性

EV(電気自動車)の動力源がエンジンからモーターとなることで、モーターそのものや、バッテリーなど、EVに不可欠な部品の需要が急速に拡大することが予想されます。
また、こうした新たに必要となる部品や技術に強みを持つ企業の存在感が高まると期待できます。

従来型の自動車 動力源 エンジン 主要部品 クラッチ マフラー ラジエータ 燃料タンク 変速機 エンジン EV(電気自動車) モーター バッテリー インバーター モーター ご参考 車載/駆動用電池市場規模予測 2015年(実績) 約4,500億円 2030年(予測) 約18,000億円 約4.1倍 出所:富士経済 ご参考 モーター市場規模予測 2015年(実績) 約1,400億円 2030年(予測) 4,900億円 約3.5倍 出所:富士経済

EV(電気自動車)化がもたらす変化③:自動車産業の構造変化

EV(電気自動車)化がもたらす変化②でも解説したように、車体構造の変化が産業構造の変化にも繋がります。 車体構造がシンプルになることで、完成車メーカーを頂点とした系列企業で構成する産業構造の重要性が低下し、革新的な技術や製品を持つ企業の新規参入が可能になります。

これまでの自動車産業 産業構造 完成車、部品、素材の各メーカーがグループとして競争 特長 完成車メーカを頂点とする系列が重要 強固な参入障壁 企業の成長は系列全体の成長次第 これからの自動車産業 産業構造 完成車メーカー、部品メーカー、素材メーカーがメーカー毎に競争・新規参入 特長 系列の重要性低下 新規参入が容易に 競争力を持つ企業が系列の枠を超えて成長  EVの普及により、技術を持つ企業が参入しやすい産業構造に変化⇒革新的な技術を持つ企業が勝ち組に