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20〜40代女性が投資をためらう理由、その5位から1位は?

公開/2021年8月

投資に興味はあるけど、「なかなか始められない……」という人は必見! 20〜40代女性に聞いた「投資をためらう」理由と、専門家からの解決策を紹介します。

まず、20〜40代女性に、「なぜ投資をためらうのですか?」と聞いた結果はこちら!

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20〜40代女性が
投資をためらう理由

20〜40代女性が投資をためらう理由1〜5位

※複数回答

※All About20〜40代女性、投資未経験者アンケートデータより(2021年2月実施。n=101)

「始め方がよく分からない」や「手続きが面倒くさいから」など、困ったり悩んだりする声に共感する人も多いかもしれません。しかし、All About「投資をはじめてみようガイド」の横山利香さんは、「案外簡単に解決できますよ」とのこと。それでは5位から順番に見ていきましょう!

5位「手続きが面倒くさいから」は誤解。スマホがあれば大丈夫!

投資を始める際には、証券会社などに専用の口座を開設するのが一般的です。これが面倒に感じる原因の一つでしょう。ところが、「最近はどの手続きも簡単になってきましたよ」と横山さんは言います。

「昔は郵送で書類をやりとりする必要があったため時間もかかりましたが、今はスマホやパソコンだけで申込み手続きが完結するケースがほとんどです。『口座開設の手続きは面倒くさい』というのは思い込みで、実は想像しているよりも簡単!運転免許証などの書類をコピーして送付するという手間をかけずに、スマホで撮影してアップロードするだけという金融機関も増えています。

初めての方が新たに口座を開設する場合、本人確認書類やマイナンバーカードを準備する時間を含めても、20〜30分程度でできるのではないでしょうか。慣れている人はもっと短い時間でできると思いますよ」(横山さん)

女性がスマホで口座開設の手続きをしている様子

もちろん、ネットでの手続きが不安な人は、証券会社などの店舗の窓口に行って口座開設する方法もあります。

「店舗窓口なら、担当者に直接教えてもらえるので、不安なところを一つずつ解消しながら口座開設の手続きができます。ただし、今は店舗での対応は予約制になっているところが多いので、事前にホームページなどで調べてみましょう」(横山さん)

4位「まとまった資金がない」は、数千円からの投資で解決?

経済的にも不安定な状況が続き、「投資にまわせるような、まとまったお金がない」という声もたくさん聞かれます。このお悩みに対し、「まとまったお金は必要ありません」とズバリ回答する横山さん。

「投資には、数十万円や数百万円といった大きなお金が必要だと思う人が多いですが、今は数千円、数万円、さらには100円からでも、お試し感覚で始められる商品が増えています。そもそも知識が不充分なときに、大きな金額を一度に投資するのはおすすめできません。うまくいかなかったときにどう対処すれば良いか分からず、痛手が大きくなってしまいがちだからです。

『ちょっと豪華なランチやショッピングを月に1度控え、その代わりに数千円くらいを投資に回そう』と考えれば、始めるハードルも下がるのではないでしょうか。少額の投資なら、万一失敗しても比較的落ち着いていられますし、何より実際に始めてみることで投資の経験値を上げることができ、自分に向いた投資について考えやすくなると思います」(横山さん)

3位「投資はリスクが高く危ない」という事態は避けられる

女性が投資は難しいと感じている様子

「コロナショックで株価が急落!」などの話を聞くと、投資は難しい、怖いという印象を持ちやすいかもしれません(もっともその後、株価は上がりました)。

実際に投資はリスクが高く、危ないのでしょうか。横山さんは「リスクが大きくなりがちなケースは主に2つあります」と言います。

「1つめは、何百万円もの大きなお金をまとめて投資して、予想とは違う結果が出たときに損失額が膨らんでしまうケース。もう1つは、自分ではよく分かっていない金融商品に投資をして、考えている以上のリスクを抱えてしまうケースです。

例えばレバレッジ商品といって、自分が持っている金額の何倍ものお金を投資できるしくみを持つ金融商品があります。FXや信用取引などが代表例ですが、これはうまくいけば利益が大きく取れますが、損失も大きくなる可能性があり、投資上級者向けです」(横山さん)

投資には「始める時点では結果が確定しない」ため、リスクはつきもの。しかし、上で紹介したような大きなリスクを抱える条件を避けるなど、「上手にコントロールすることが大切」と横山さんは注意を促します。

「コントロールするための第一歩は『少額から始めてコツコツ増やす』を目指すこと。今は特に超低金利で、預貯金の利息には期待できない状況なので、投資によって1年間で数パーセントでも増えれば大きな成果です。一時的に株価が下がることもありますが、少額でも始められる投資信託の積み立てなどを長期間続ければ、順調に資産を積上げられるのでは。また、株式を保有すると配当金が受け取れる企業もありますから、毎年配当金が出ている企業に投資をすることで資産を増やすというのも良いかもしれません」(横山さん)

最近、食品などを中心にものの値段が上がっています。実は「インフレ」というリスクに私たちはさらされていることに要注意です。

「日本ではデフレの時代が長かったので気づきにくいのですが、すでに世界中でさまざまなものの値上げが起きています。今は世界中の経済が連動し、お互いのサービスやものを利用する時代なので、日本もインフレに無縁ではいられません。預貯金だけでは資産の増えるスピードがインフレに追いつけず、相対的に目減りする状態に。それに対抗できるよう、自分の資産を投資で増やしていくことが必要ですよ」(横山さん)

2位「投資の勉強をする機会」は自分の興味から見つけよう!

子育てしている女性が自転車に乗っている様子

「投資を始めるには、勉強をしなくてはならない、でもその機会がない」という声も多いよう。その場合、どうしたらいいのでしょうか。

「何も構えて勉強することはありません。勉強できないからと、実際の投資を先のばしにする方がもったいない話です。投資を考えるなら、まずは、『自分が最近よくお金を使っている対象』に注目してみてください。

例えば、在宅時間が増えて動画配信サービスをよく利用することになったり、電動自転車を検討したいと思うようになったら、関連する企業の株をチェック。実際に株を買って、その企業の業績が伸びて株価が上がっていけば、そのサービスや商品を使うのがさらにうれしくなるはずです」(横山さん)

もっと積極的に投資の勉強がしてみたくなったら、WEB上にある情報を見るのも一つの手段だそう。

「最近はYouTubeなどの動画サイトにも投資情報が増えていますが、専門家が見ると真偽が疑わしい情報も混じっているので要注意です。動画サイトを参考にする場合は、複数の情報を比較・検討しましょう。初心者の場合は、金融庁が情報提供しているホームページや証券会社のホームページなど、信頼できるところの情報を中心に勉強する方がおすすめです。特に証券会社のホームページは文章や動画を通じて、さまざまな情報をほとんど無料でわかりやすく教えてくれますよ」(横山さん)

1位「始め方がよく分からない」場合はどうしたらいい?

投資の始め方が分からず悩んでいる女性の様子

投資が始められない理由の第1位は、「始め方がよく分からない」という声。これまで紹介したような、さまざまな悩みが積重なって、いったい何から手をつけたら良いのかと悩んでしまう人が多いのでしょう。その場合は「まずは口座開設から始めてみては」と横山さんは言います。

「いろいろ調べてみても、結局は口座開設をしないと何が買えるのか、どうやって投資するのか、具体的にイメージしづらいもの。別に口座を開設しても、すぐに投資する必要はありません。自分で証券会社のネット取引の画面を見たり、興味の持てる情報を探したりして、少しずつ投資の知識を身につけていきましょう。

少し自信が出てきたら、少額から投資を始めてみましょう。例えば、自分なりに投資先を見つけるアンテナを張って、これから伸びそうな商品やサービスの株を選んでみてもいいのでは。生活が投資に直結していると感じるようになると、面白くなってくると思います」(横山さん)

横山さん自身は、20代後半で投資を始めたことで、新たな世界が広がったといいます。

「情報に対する感度が高い若いときこそ、日々のさまざまな経験が投資に大いに役立つと感じます。それに、若いうちから投資を始めれば、老後までの投資に使える時間はたっぷり残っています。もしうまくいかないときがあっても、リカバリーのチャンスも充分にあります。人生100年時代となった今、必要になるお金も多いため、しっかり増やしていく意識が大切。口座を開設して、信頼できる情報で勉強しながら、少額からぜひ投資を始めてみてください」(横山さん)

取材協力

横山利香さん

国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)、日本FP協会認定ファイナンシャルプランナー。自身の投資体験を元に株式や不動産、外貨、投資信託など、資産運用をテーマとした執筆や講演活動、投資塾などを行なう。All Aboutでは「投資をはじめてみよう」ガイドをつとめる。著書に『リスクが嫌いな人のお金の教科書』(WAVE出版)他多数。

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