ライフプランコラム「知っトク!働くあなたの税金」(2026年6月26日)ニュースで聞くミニマムタックス!仕組みと影響は?

最近、ニュースなどで「ミニマムタックス(最低税率負担)」という言葉を耳にする機会が増えました。これは、特定の超高所得層に対して所得税の負担率が下がりすぎないようにする目的で導入された新しい税制の仕組みです。一見すると自分には縁のない話と考える方も多いかもしれませんが、日本の税制が目指す「公平性」を知る上では重要なテーマです。今回はこの新しい制度の概要と、今後の大きな変化について解説します。

「一億円の壁」と制度が生まれた背景

日本の所得税は、所得が高くなるほど税率が上がる「累進課税」が原則です。しかし、株の売却益や配当金などの投資所得は、給与所得とは別に一律約20%の税率で課税される分離課税が認められています。そのため、収入の大部分を投資益が占める超富裕層の場合、年収が1億円を超えたあたりから、逆に税負担率が下がっていく「一億円の壁」という不均衡が生じていました。この税負担の公平性を確保するために生まれたのが、今回の最低税率の仕組みです。

「一億円の壁」のイメージイラスト

令和9年度からの制度強化

令和8年まで:控除額3.3億円、最低税率22.5%/令和9年度以降:控除額1.65億円、最低税率30%。基準が大幅に強化され、これまで対象外だと考えていた方でも、株式の売却時などに意図せず増税の対象となる可能性があることを説明した図。

「所得の壁」と今後の変化

手取りを左右する3つの「金額の壁」を説明した表:178万円の壁(年収178万円以下)、2,400万円の壁(合計所得2,400万円超)、3.3億円の壁(年間所得3.3億円超、令和9年度以降は1.65億円)。それぞれ減税による手取り増加の有無、基礎控除の段階的消失、自社株などの売却益が新基準に該当するかを確認するポイントを示している。

税制は時代やインフレなどの環境に合わせて常に変化します。将来の安定した資産管理や事業承継を果たすためには、こうした「一歩先の法改正」を正しく捉えておくことが不可欠です。対策の第一歩は、ご自身が保有している上場株式や自社株の「現在の評価額」を正確に把握することから始まります。来る令和9年の変化を見据え、最適なキャッシュフローのシミュレーションを一度専門家に依頼してみてはいかがでしょうか。

辻・本郷・税理士法人 × 大和証券

本資料は、大和証券が作成日現在(2026年6月25日)把握している情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。今後、法令・制度等が変更された場合、記載内容が変更となる可能性がありますので、予めご了承ください。

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