
6月は多くの企業から配当金が支払われる時期です。特定口座(源泉徴収あり)等で受け取る配当金は手続き不要で完結できますが、あえて「確定申告」を行うことで税金が還付される場合があります。
今回は、会社員が選ぶべき3つの選択肢と、その合理的な判断基準を解説します。
上場株式等の配当金には3つの課税方式があり、個人の所得状況等に応じて選択が可能です。
| 課税方式 | 主なメリット | 確認のポイント |
|---|---|---|
| ❶申告不要制度 |
確定申告の手間がない 住民税や社会保険料に影響しない |
手続きの負担軽減を最優先したいか |
| ❷総合課税 |
配当控除が適用される (課税所得900万円以下が有利な目安) |
自身の所得税率が 源泉徴収税率を下回るか |
| ❸申告分離課税 |
他の取引での株式の損失と 損益通算ができる |
同一年の他の口座で 株式の売却損が出ているか |
上場株式等の配当金は、受領時に一律20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税率で源泉徴収されています。特に「特定口座(源泉徴収あり)」を選択している場合は、このまま課税関係を終わらせる「申告不要制度」が適用されます。自身で税額計算や確定申告を行う必要が一切ないため、お仕事で忙しい会社員にとっては最も手間のかからない選択肢と言えます。
この制度に対し、あえて確定申告を行うことでメリットが生じるケースは主に2つあります。
❷総合課税
配当を「総合課税」として給与等と合算し
配当控除を受けるケース
課税所得金額が概ね900万円以下であれば、源泉徴収税率よりも実際の税率が低くなり税金が還付されます。
❸申告分離課税
他の口座で生じた株式の売却損と相殺する
損益通算を行うケース
これにより、引かれていた税金の還付を受けられます。
ただし、税還付だけを見て安易に確定申告を選択することには注意が必要です。配当所得を確定申告すると、その金額は個人の「合計所得金額」に算入されます。所得税が安くなったとしても、翌年の住民税や、加入している医療保険によっては国民健康保険料などの負担が上昇し、トータルで損をしてしまうリスクがあります。還付額と公的負担の増加分を天秤にかけ、総合的に判断することが重要です。

配当金の課税方式には一概に正解はなく、ご自身の所得や運用の状況によって異なります。
今回の配当受領を機に、最適な税務選択を一度客観的に見直してみてはいかがでしょうか。
本資料は、大和証券が作成日現在(2026年6月11日)把握している情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。今後、法令・制度等が変更された場合、記載内容が変更となる可能性がありますので、予めご了承ください。
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