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教育資金と老後資金を同時に準備!3つのNISA、賢い活用法


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    子育て世代に必要、教育資金と老後資金を同時に準備する理由

    子育て世代がこれから備えておきたいのは、教育資金と自分たちの老後資金。出産年齢が高くなり大学進学率も上昇している近年は、子どもが大学を卒業する頃には両親とも50代を迎え、老後資金を十分に貯める時間がない!といったことも考えられます。このため教育資金と並行して、自分たちの老後資金も用意していく必要があるのです。

    子育て世代がこれからお金を貯めていきたい、増やしていきたいと思ったときに便利なのが、2014年に始まったNISA(ニーサ)です。NISAは正式には「少額投資非課税制度」といい、一定の条件付で、金融商品から得た利益が非課税になる制度です。通常なら預貯金の利子も株や投資信託などで得た利益も税金が引かれますから、非課税制度はお金を貯める・増やすためにとても有利な制度といえます(この後に非課税メリットのシミュレーション結果を載せましたので、そちらで確認してみてください)。

    NISAでは年間120万円(2015年までは100万円でした)までの新たな資金で株式投資信託や上場株式等(上場株式、ETF、REIT等)を購入した場合に、投資から得られる分配金・配当金・譲渡益等が5年間非課税となります(期間終了後、新たな非課税投資枠への移管[ロールオーバー]による継続保有が可能で、この場合は5年+5年で最長10年となります)。

    注意点としてはあらかじめNISA口座を開設しておく必要があること、預貯金等元本保証型の商品は運用できないことなど。またロールオーバーのためにもNISA口座の開設が必要となりますが、上記のように新たに口座を開設できるのは2023年までですから、非課税期間を最長10年利用できるのは2018年までに開設したNISA口座の場合となります。

    *2017年7月時点の情報による。

    NISAが始まった後、2016年にジュニアNISAが加わり、2018年にはつみたてNISAもスタートする予定です。ジュニアNISAはNISAと同じく非課税期間はロールオーバーを含めて10年間ですが、名前の通り19歳以下の未成年を対象にしています。といっても実際には親権者等が代理で運用し資金は親や祖父母が提供する形になり、子どもや孫の将来に向けた長期投資という意味合いの口座です。一方、つみたてNISAでは非課税期間が20年となる予定です。

    こんなに魅力的!NISAの非課税メリット

    NISAを利用して投資をするとどれほどの効果を生むのか、シミュレーションしてみましょう。

    2017年から毎月3万円ずつ10年間積立をした場合、元本は合計で360万円になります。NISA口座は2017年から5年間で非課税期間が終了しますが、この場合は前述のロールオーバーにより2026年まで非課税期間を延長できます。

    銀行預金の場合(青い線)

    都市銀行の自動積立(2017年6月現在 年利0.01%)をした場合で試算しています。毎年末に利子から所得税・復興特別所得税15.315%と住民税5%が差し引かれます。この場合、10年後の元本と利息の合計額は、360万1,578円になります。

    一般口座の場合(オレンジの線)

    証券会社等の一般口座で投信積立を行ない、年利4%で運用できた場合で試算しています。毎年末に利子から所得税・復興特別所得税15.315%と住民税5%が差し引かれます。この場合、10年後の投資元本と運用益(税引き後)の合計は、429万5,477円になります。

    NISA口座の場合(グリーンの線)

    証券会社等のNISA口座で投信積立を行ない、年利4%で運用できた場合で試算しています。NISAは運用益が非課税なので、税金が途中で差し引かれることはありません。この場合、10年後の投資元本と運用益(非課税)の合計は、449万5,087円になります。

    投資信託での運用は銀行預金のように元本や利息が保証されているものではありませんが、仮に年率4%で運用できた場合には、銀行の自動積立預金と比べて10年間で69万円を上回るリターンが期待できます。さらに、これをNISA口座で運用した場合には、89万円を上回るリターンが期待できます。

    このように投資信託で運用する場合に非課税のNISA口座で運用するだけで、上記のケースでは手元に残る資金が20万円も増えることになります。非課税口座のメリットを知っておくことは重要ですね。

    3つのNISA口座、子育て世代に合った使い方はこれ!

    2018年から3タイプになるNISAですが、NISAは1人1口座限りと決まっていて、それぞれの口座を併用することはできません(NISA口座を持つ人がジュニアNISAを代理運用することは可能です)。それぞれの特徴をよく知って、目的にぴったりの口座を選びましょう。

    短期間で資金を増やすときは「NISA」

    3つのNISAの中では、非課税枠が年間120万円までと最も大きく、資金をいつでも引き出せるという特徴があります。そのため、子どもの大学進学まであと4、5年だが、もう少し教育資金を増やしたい、という使い方ができるでしょう。ただし大きな損失が出ると教育資金が不足するため、安定した運用が期待できる投資信託などを選ぶことをお勧めします。

    教育資金準備は「ジュニアNISA」で

    魅力的な学資保険が減っている今、子ども名義のジュニアNISA口座を開いて教育費を準備する人などに活用されています。途中で払い出しができない(高校3年生の1月以降可能)点には注意が必要ですが、投資先を分散してコツコツと積み立てるのが目的であれば、特に問題はないでしょう。年間80万円までが上限で、こちらも投資信託のほか個別株やETFへの投資も可能です。なお、ジュニアNISA口座を保有する子どもが20歳になったら、自動的にNISA口座が開設されます。

    老後資金の積立なら「つみたてNISA」で

    2018年からは、積立に特化したつみたてNISAがスタートします。年間40万円までが上限ですが、最大20年間は非課税で積立を継続できる予定です。教育資金の準備と一緒に老後資金を準備する場合、毎月コツコツと長期間積み立てられるつみたてNISAが便利。35歳以降に子どもを授かったご夫婦は、教育資金と並行して老後資金を貯めていく必要性が大きいので、特にお勧めしたい制度です。

    まとめ

    教育資金作りにしても老後資金作りにしても、長期で準備しておくお金こそ、複利の効果、節税の効果が結果に大きく響いてきます。

    教育資金を積み立てながら、個別株等の運用をしたい人は「ジュニアNISA+NISA」、教育資金を積み立てながら、老後資金の積立もしたい人は「ジュニアNISA+つみたてNISA」というように、子どもと親で名義を分けて、目的別に活用していくといいでしょう。

    文:ファイナンシャルプランナー 氏家祥美

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