家計

お金が増える選択肢(2)~義父母と同居するvs同居しない 編~


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    【同居する】と【同居しない】お金が増えそう(貯まりそう)なのはどっち?

    今回、子どもをもつ女性を対象に“義父母との同居”に関するアンケート調査をしました。義父母と同居するのとしないのとでは、どちらの方が金銭的なメリットがあると考えられているのでしょうか。

    義父母との同居にまつわる“女性の本音”を大公開!

    少し意外な結果が出ました。「同居する方がお金がふえる(貯まる)」と答えた人がやや多かったものの、ほぼ半々。その真意は一体どういったところからくるのでしょうか?

    《同居するコトにメリットありと答えた人》

    ●家賃が浮く上、食費も抑えられるので。

    ●食費も家賃も折半になる上、いろいろ買ってもらえそう。

    ●育児を頼めるので、外部に頼るお金が減るから。

    《同居しないコトにメリットありと答えた人》

    ●食費、光熱費などをこちらが負担せざるを得ないから。

    ●同居はストレスになるため、いろいろと買い物をしてしまいそう。

    ●お互いに気を使いながらの生活は、見栄の張り合いにもつながるため。

    (出典)※マイナビウーマン調べ。2017年9月に、子どもをもつ25歳~49歳の女性を対象にWEBアンケート。有効回答数204件

    この結果を専門家はどのようにみるのでしょうか? ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢先生に“同居とお金の関係”について聞いてみました。

    同居の方がお金は増える!けれども条件あり!?

    「同居の方がお金は増えやすいですね。例えば、保育の部分では、子どもが病気で保育園に預けられないという時に、病児保育など普段よりコストのかかる預け先を利用する必要がありません。また、送り迎えを手伝ってもらえるのであれば、保育園に合わせて勤務時間をやりくりせずに、仕事を優先できます。このケースでは、保育料を節約しつつ、収入も高めていけます。また、住居費の面でも、親の土地に三世代住宅を建てられるなどのメリットがあります。経済的には同居の方がメリットはあるでしょうね」

    しかし、もちろんこれは非常に理想的なケース。現実はそうそううまくいくとは限りません。思わぬところに“落とし穴”が潜んでいるケースも!

    同居を成功させるにはココをチェックしよう!

    例えば、「共働きをするから育児を手伝ってもらいたい」と思っているパパ&ママと、「子どもは3歳までは手元に置いて、母親は専業主婦で家事育児に専念するべき」と考えている義父母が同居してしまったら、価値観の違いにより生活をうまく成り立たせていくことは難しいでしょう。

    「義父母と自分たちの求めているものにズレがないかどうかは大事ですね。そのためにも、仕事や子育てに対して、どのような考えを持っているのか、あらかじめ話し合いはしておきたいもの。折り合いをつける会話ができる関係性であることは大前提となりますが、そのほか、経済的に自活ができているか、(別世帯であるという)一定の距離感を保てるかといったことも確認しておきたいですね」

    他にも、普段踏み込みにくい“お金”の部分では、こんなところにも注意が必要です。

    「孫に対してとても熱心に援助してくれている祖父母の家計が、中身を開けると火の車だったというケースもまれにあります。カツカツなのに無理して孫の私立学校の学費を出していたため、住んでいるマンションの管理費を滞納していたおじいちゃんがいました。こういったことを防ぐためにも、年金や貯蓄がどれくらいあり、どのように生活をしているのか、同居の前に実の親子同士がじっくり話しておいた方がいいですね」

    【同居しない】にも、経済的メリットがある!

    上記のように、同居することが経済的にメリットばかりであるとは限りません。

    「地方から上京していた夫婦の場合は、都心の方が高い給与を得ていることが多いでしょう。同居するために地方に戻ることになった場合、所得が下がる可能性があります。また、子育てに対しても、別居であれば夫婦の考え方で進めていけます。母親は家にいるべきという考え方の祖父母だと、同居するとどうしても仕事をセーブせざるを得ません。長い目で見ると、子どもが小さいときにキャリアを中断させてしまうと生涯年収の点ではマイナスになります。子どもが成長するにしたがって仕事と子育ての比重は変わってきますので、家事や育児をアウトソースしても稼いでいきたいという考えの夫婦の場合は、義父母が共働きに協力的でないなら核家族世帯で乗り切った方がいいでしょうね」

    同居する、しないについては、「どういう働き方をしたいのか」「どのように子育てをしていくのか」「住む場所で得られる収入の差」など、様々な要素を相対的に考えて検討していく必要がありそうです。

    【まとめ】「義父母と同居する」「同居しない」のメリット・デメリット

    同居するorしないに対してお金の面から風呂内先生にご意見を伺いましたが、ここで一度まとめてみましょう。

    「同居するメリット・デメリット」vs「同居しないメリット・デメリット」

    ■同居する

    《メリット》

    ・住居費の負担がないor少ない

    ・普段の食費や光熱費も削減できる

    ・お祝いを多めにもらえる

    ・保育の部分でのコストがかかりにくい

    ・共働きに理解がある場合は、収入増につながりやすい

    《デメリット》

    ・介護で労力を取られる可能性がある

    ・義父母が金銭的に厳しい場合は、生活費の負担がある

    ■同居しない

    《メリット》

    ・住む場所を選べる

    ・子育てや教育の方向性を夫婦で決められる

    ・自分たちのキャリアプランや収入を自分たちで計画できる

    《デメリット》

    ・生活費を全て賄わなければならない

    ・子どもが小さい時の保育料や育児負担が大きい

    ・介護の際、金銭的な負担をする可能性が高い

    世間の夫婦、実際はどっちが多数派!?

    同居するのもしないのも、どちらも一長一短ありましたが、実際にはどのような生活をしている人が多いのでしょうか。アンケートの結果を見てみましょう。

    《同居を選んだ人》

    ●共働きのため、子育てをするのに助かるから。

    ●毎月の出費を抑えるため。

    《同居しないを選んだ人》

    ●夫婦だけの生活を楽しみたいから。

    ●気疲れしそう。

    ●社宅のため、同居できない。

    ●仕事などの関係で生活エリアが違うから。

    (出典)※マイナビウーマン調べ。2017年9月に、子どもをもつ25歳~49歳の女性を対象にWEBアンケート。有効回答数204件

    実際は圧倒的に「同居しない」が多数派。“今の生活を現実的に成り立たせていこう”と考えると、経済的なメリットがあっても、やはり同居は難しいという結論になる家庭が多いようです。

    親子、祖父母&孫にまつわるオトクな制度

    同居を選んでも、選ばなくても、親子だから助け合いたいという気持ちを持っている方は多いのでは? そこで、最後に、“祖父母・親・孫”の間で使えるオトクな制度を風呂内先生に紹介していただきました。

    《同居で使える》

    ●三世代同居のためのリフォーム補助

    ・キッチン、バスルーム、トイレ、玄関いずれかの2カ所以上の増設を行なうリフォームを対象に、現金支払いだと最大25万円、ローン支払いだと年末ローン残高の1%か2%が5年間、所得税から減税されます。

    ・耐震性、省エネ性、バリアフリー性、同居性を高めるリフォームは各自治体が独自に助成を行なっているケースもあります。

    《同居でなくても使える》

    ●大和証券の家族プラス

    ・プレミアムサービスが適用されている(一定の条件を満たす必要があります。)代表者の方と同様のサービスを、口座をお持ちのその他の家族にも提供するサービスです。家族プラスの申込みを行なうと、家族は代表者と同様の新規公開株式抽選参加サービスの優遇を受けたり、ポイントプログラムの優遇などの特典を受けることができます。 詳しくはこちら

    ●ジュニアNISA

    ・祖父母から孫へのお祝い金は、すぐに使わず18歳まで貯めておく、という方法もあります。その場合、上場株式や公募株式投資信託の譲渡益(売買益)や配当、分配金にかかる税金(20.315%)が非課税になるジュニアNISAを利用するのもオススメ。

    ●住宅購入時の非課税贈与など

    ・住宅取得資金、教育資金、結婚や子育ての資金を直系尊属である両親、祖父母などから贈与を受ける場合は、贈与税が非課税になる制度があります。(一定の手続きが必要になります。)

    (例)父母や祖父母が、30歳未満の子や孫に対して教育資金として一括贈与する場合は1,500万円まで非課税。

    「特に相続時には、大きなお金が動くこともあるので、親子でお金の話がきちんとできるといいですね。切り口としては、やはり財産を持つ本人の意思を反映させ、活かしたいという視点をもつと良いでしょう。情報共有をしっかりしていくことで、オトクな制度も有利に選択しやすくなりますよ」

    また、ある程度の年代に差し掛かると“介護問題”も頭をもたげてきます。同居や近居の場合は労力を提供し、遠くに住む場合は金銭的な負担をするのが定番となっていますが、「同居するorしない」によって、兄弟姉妹間の負担も大きく異なってきます。

    「同居するorしない」のどちらかにメリットがあるというよりは、「お金のことをきちんと話し合える間柄」を作っておくことが、わだかまりを避けられ、ひいては手堅い資産保全につながると言えるでしょう。祖父母世代、親世代、孫世代、兄弟姉妹が仲良く過ごせることは、金銭的な側面でも有効です。

    <専門家プロフィール>

    風呂内亜矢(ふろうち・あや)先生

    ファイナンシャルプランナー。自宅マンションの衝動買いを機にお金について学びはじめる。現在は、テレビや雑誌など各媒体で「お金に関する情報」を精力的に発信している。

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