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2019年1月11日
晩婚子育て世帯もこうすれば大丈夫!教育資金、老後資金の貯め方、増やし方
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    お金の貯めドキ、優先順位を間違えないために、いつ、いくら必要かの把握を!

    あなたのお母さんが、あなたを産んでくれたのは何歳のときでしたか?

    約30年前、1975年時点での第1子出産時の母親の平均年齢は25.7歳でした。それが2017年では、平均30.7歳と5歳以上も年齢が上がっています。さらに、40歳以上で出産した母親のうち、それが第1子であった割合は37.6%と高く、晩産傾向が続いています。平均初婚年齢は、夫が31.1歳、妻は29.4歳。当然のことながら、出産年齢も高くなっているわけです(厚生労働省『平成29年(2017年)人口動態統計月報年計(概数)』より)。

    こうした家庭が増えている今、ひと昔前のようなライフプラン・マネープランは描けなくなっています。

    ひと昔前のライフプラン・マネープランでは、人生で大きな出費となる「子どもの教育費・住宅購入費用・老後資金」を順番に考えて準備していけばクリアすることができました。

    結婚と同時に住宅購入の頭金づくりをはじめ、子どもが生まれたら、学資保険、こども保険などに加入し、子どもの教育費を積み立てていくのが一般的な流れ。そして子どもが大学を卒業し、就職すれば、その後は、定年退職まで自分たちの老後資金を貯める時間がありました。退職金と公的年金で、老後の生活を見通すことができたのです。これが、現在の50代後半〜60代以上の世代のライフプラン・マネープランの典型だといえるでしょう。

    しかしその子ども世代、現在の30代・40代の世代は同じようにはいきません。ましてや、結婚・出産年齢が高くなるにつれ、子どもを授かってからのライフプラン・マネープランは親世代の方法は通用しないのです。

    理想を言えば、結婚と同時に住宅購入の頭金づくり、もしくはすぐに購入して住宅ローンの返済を始め、子どもが生まれたら教育費の準備も並行してスタートする。さらに自分たちの老後資金は、子どもが独立してからでは貯める時間が短すぎるので、結婚と同時に少しずつ準備を始める……ぐらいのことをしないといけない時代になっています。つまり、同時に3つの貯蓄を並行して進める必要があるのです。

    しかし、3つを同時並行して貯蓄できる家庭はそれほど多くはないでしょう。優先順位を決め、貯蓄の目的を明確にすることが大切です。では、どのようにそれぞれの必要額を準備していけばいいのでしょうか?

    まず家族の現在の年齢を書き出し、10年後・15年後・20年後にはそれぞれ何歳になっているのか確認してみてください。実際に書き出してみることで、子どもが高校・大学に進学するときに自分たち夫婦は何歳なのか、そのとき仕事はどうなっているのか、収入は増えているのか、貯蓄は大丈夫だろうか、と思いが至るようになるでしょう。

    以下の例に挙げた家族を見ると、10年後、二人の子どもは13歳と11歳。まだ多額の教育費がかかる年齢ではありません。15年後、夫は60歳。このとき、第1子は大学進学、第2子は高校生。最も子どもの教育費がかかる時期に差し掛かっています。ひょっとしたら定年延長で20年後の65歳まで働いているかもしれません。そのとき第1子は大学を卒業し、就職しているはずですが、第2子はまだ大学生。もうひと踏ん張りしないといけません。もし住宅ローンの返済があるのであれば、何歳のときに完済するのか、20年後もローンが残っているのかなど、確認したい項目が次々と出てくるでしょう。

    これを、より具体化させるのが、「ライフプラン・マネープラン表」です。参考までに、簡単な一覧表を紹介しますので、各家庭でアレンジして、書き出してみてください。また、貯蓄計画や住宅ローン返済計画をより現実に即したものにしたいなら、「【無料テンプレあり】エクセル家計管理で10年後の資産がグンと変わる!FP式やりくり術」も参考にしてください。

    子どもの教育費には1,000万円かかる、老後資金には3,000万円は必要などと、数字ばかりがクローズアップされますが、各家庭によって事情が違います。まずは、10年、20年後の家族のイベントと、それにかかるコストを把握しておくことが大切です。これは、早婚でも晩婚でも同じです。

    絶対はずせない「教育費」の確保が最優先。必要額+アルファで老後の安心にも

    「子どもの教育費・住宅購入費用・老後資金」の3つを同時に貯めることは難しいことです。そのため、まずは子どもの教育費を優先して確保することをお勧めします。ここでいう「子どもの教育費」とは、主に大学進学に関する費用のことです。それまでは日々の家計やボーナスなどを利用し、できるだけその範囲内に収めるようにしましょう。

    実際に家計が苦しいと感じる部分は、主に塾代や習い事・スポーツクラブ活動などの学校外費用でしょう。これは晩産世帯が陥りやすい落とし穴で、ある程度収入がある共働き夫婦であれば、世帯年収には余裕があります。そのために学校外費用にお金をかけがちになるのです。これらの費用を抑えることができれば、もともと余裕のある家計ですから、毎月の収入の一部を大学進学のための貯蓄に回すことができます。

    総務省の『家計調査』によると、1カ月の家計収支で最も余裕があるのは実は40代です。収入は50代がピークですが、支出も多く、家計収支は40代よりも少なくなります。30代・40代は、収入は50代に比べ低いかもしれないけれど、特に子どもの教育費でまとまったお金が必要ではないため、支出は抑えられています。結果、貯蓄に回せるお金も多いということになります。

    このタイミングを逃すことなく、5年後・10年後に必要になる、子どもの大学資金を確保しましょう。

    1)学資保険、こども保険に加入しているなら、満期で受け取る学資金を確認する。

    →満期で受け取る学資金がベースとなるが、一般的に初年度納付額に相当する額として契約しているケースが多いので、大学2年生以降の学費については、別途準備する必要があることも。

    2)不足する金額は他の目的で貯蓄している分から取り分け、別の口座に教育費として預け替えて確保。それでも不足するなら、毎月の積み立ても増額する。

    →保険で賄えない額については、現在利用している貯蓄口座から、別の口座に預け替えるなどをして、「子どもの教育費」を別の目的で使わないようにする。また、子どもの教育費用の貯蓄が足りないなら、毎月の貯蓄のうち教育費目的の比重を高めて、確実に貯めること。

    3)大学進学後の予想外の出来事(大学院に進学する、留学する、留年する……)に備えたプラスアルファ分を用意する。

    →余力があれば、100万円程度の予備費を確保しておけば、子どもの進路選択に幅を持たせてあげることができる。

    この3つで、たとえば、500万円は確保できた、700万円は確保できた、となれば、子どもの教育費の心配はひとまずなくなります。これができるまでは、毎月の積み立てとボーナスで、早めに確保することを優先します。仮に、「もう教育費のために積み立てる余裕はない」ということであれば、基本に立ち返り、家計の見直しをして、無駄な支出の洗い出しをするしかありません。特に、膨れがちなスマホなどの通信費や過剰に生命保険に入りすぎていないかなど、チェックしてみてください。

    住宅ローンを抱えていると、ボーナスで繰り上げ返済をしようとする家庭が多いと思いますが、低金利で借りているなら慌てて繰り上げ返済しなくても、3年後、5年後に繰り上げ返済した場合でも、利息軽減効果にそれほど違いはありません。繰り上げ返済はあくまでも余剰資金で行なうものです。それよりも30代、40代は教育費の貯蓄を優先すべきです。簡単なことではありませんが、漠然とした不安を抱えながら貯蓄をするよりも、子どものことに関しては「もうこれで安心」と思える準備をしておくと、その後の貯蓄行動に変化をもたらすでしょう。

    老後資金の準備は、3つの方法で乗り切れる

    そこまで教育費に全力を傾けていいのか?と疑問に思われる人もいるでしょう。確かに冒頭で、3つの資金を同時並行して貯めなければならない時代だから大変だ、と説明しました。でも以下の様に考えていけば大丈夫です。

    よく「お金には色はない」といいます。特に目的を決めずに金利の高いところに、その都度預けていて、合計すれば相当な貯蓄額がある家庭もあります。しかし、貯蓄上手な家庭は、使う目的別に貯蓄口座を分けるなどをして「お金に色をつけて」貯蓄をしています。これは目的別に分けることで、ほかの目的で使うことを防ぎ、また貯めるモチベーションになるといった効果が期待できます。ですから貯蓄できるときには、「子どもの教育費のため」と色をつけて精いっぱい貯めればいいのです。大学進学時に教育費として使うお金が予定より少なくて済めば、その分を「老後資金」へと移行すればいいのです。

    子どもが小さいうちはお金のことを理解することはできないかもしれませんが、大学進学を考えるタイミングでは、親子で進学にかかる費用や奨学金の利用についても話し合うことが可能です。その頃には自分たちの老後生活をイメージし、必要な資金も見えてきているはずです。子どもの進学にかけられるお金と自分たちの老後資金について、親子で考えてみてもいいのではないでしょうか。

    老後資金については、月1万円でも2万円でもできる範囲で積み立てをします。実際に老後資金として必要になるまでには、20年〜30年はあります。その間、毎月2万円を20年間積み立てると、元本だけで480万円になります。

    教育費は減らしてはいけないお金ですから、元本保証の預貯金などで用意するのが基本ですが、老後資金は預貯金ではなく、投資商品で積み立てていくことができます。20年〜30年という長い時間によって、投資のリスクを軽減できるのが投資の積み立てのメリットでだからです。元本保証にこだわらず、時間を味方につけて老後資金は積立投資で準備していくのがいいでしょう。

    今は、「個人型確定拠出年金」や「つみたてNISA」など税制優遇がある制度が整っています。一般口座での積み立てよりも制度を利用すれば非課税分有利に運用できることになります。また、投資する商品についてはリスクを十分に理解し、運用全体で2%程度の運用利回りが期待できれば十分ではないでしょうか(※1)。毎月2万円を20年間積み立てると480万円になりますが、これが2%で運用できたとすると約589万円になる見込みです(手数料や税金などは考慮していません)。

    また、勤務先で企業型の確定拠出年金に拠出している、持株会・財形を利用している等があれば、その分を考慮して、自分で積み立てをして貯める目標額を引き下げることもできるでしょう。財形貯蓄制度を利用しているなら「財形年金貯蓄」を活用する方法もあります(ただしこれに申込めるのは満55歳未満なので注意)。

    さらに、退職した後も収入を得られるような方法や働き方も検討しておきましょう。夫婦なら月10万〜20万円の収入があれば、生活の安定に役立つでしょう。仮に退職金が潤沢にもらえたとしても、少なくとも子どもが独立するまでは働いていた方がいざというときの備えにもなります。貯蓄を取り崩していくのではなく、収入を得ることで家計収支の維持、赤字をなくすこともできます。

    現在、65歳までの定年延長、その後の継続雇用・再雇用などが議論されていますが、あと10年・20年もすれば、定年後も働くことが普通となるでしょう。そうなれば必ずしも「老後資金は3,000万円必要」とはならないはずです。それに人生100年時代といわれている今、晩婚・晩産家庭でも、子育てが終わってからの人生のほうがずっと長いのです。働くことと同様に貯蓄や投資も「何歳で終わり」ではなく、「稼ぎながら貯める、増やす」をできるだけ長く続ける方が豊かな老後を過ごせると思います。

    (※1)2%程度の運用利回り:預貯金とは異なり、投資はあらかじめ利回りを確定させることができません。高い利回りを期待するのであれば、高いリスクも伴います。リスク判断のひとつの目安として、日経平均採用銘柄の「平均配当利回り」があり、2018年11月26日現在・予想で、2.1%です。売却による利益ではなく、配当でこれだけの利回りが得られるというものです。投資銘柄選びの際のリスク判断の目安として、チェックしてみるといいでしょう。

    文:ファイナンシャルプランナー 伊藤加奈子

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      少額投資非課税制度(NISA・つみたてNISA)および
      未成年者少額投資非課税制度(ジュニアNISA)に関する留意事項

      [共通事項]
      • NISA、つみたてNISA、ジュニアNISA(以下NISA制度)は、すべての金融機関を通じて、同一年において1人1口座に限り開設することができます。(金融機関を変更した場合を除きます。)
      • NISAとつみたてNISAは選択制であることから、同一年に両方の適用を受けることはできません。NISAとつみたてNISAの変更は、原則として暦年単位となります。
      • その年の非課税投資枠の未使用分を、翌年以降に繰越すことはできません。
      • NISA制度の損益は税務上ないものとされ、他の口座で保有する上場株式等の配当金、売買損益等と損益通算することができません。
      • 国内上場株式の配当金、ETF・REITの分配金は、証券会社で受取る場合(株式数比例配分方式を選択されている場合)のみ非課税となります。
      • 投資信託の分配金のうち、元本払戻金(特別分配金)は非課税であるため、NISA制度の非課税メリットを享受できません。
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