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2017年5月25日
わが家の家計診断

    誰もがかかえる家計に関する悩み。悩みや疑問は人によりさまざまです。
    「貯金ができない」「家計が赤字」「子どもの教育費や老後資金が心配」など、実際に寄せられたご相談に対し、家計の専門家であるファイナンシャルプランナーが収入、支出、貯蓄額、家族構成などの状況を確認しながら具体的にアドバイスします!

    子ども2人の大学費用は、今の貯蓄ペースで足りる?

    皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、「わが家の家計診断」。
    今回の相談者は、4歳、1歳の2人の子どもの教育費に悩む30代の男性会社員。ファイナンシャル・プランナーの井戸美枝さんがアドバイスします。

    貯蓄は普通預金だけ、子ども2人の塾代や大学費用はどのくらい必要?

    一応貯蓄はしているものの、子ども2人が将来、私立大学の理系や美術系に進みたいと言い始めたら、このままの貯蓄ペースでは足りないのではと心配です。
    私は公立大学出身で塾などに通ったこともないため、これから先、塾代なども込みで実際にどれくらいお金がかかるのか、よくわかりません。
    家を購入後、貯蓄は普通預金だけなので、資産運用もしたいけれど、どうすればいいか教えてください。

    相談者プロフィール
    Mさん

    神奈川県在住
    性別:男性
    年齢:33歳
    職業:会社員

    家族構成
    妻(37歳、専業主婦)
    長女(4歳、幼稚園年中)
    二女(1歳半)

    Mさんの家計内訳

    住宅ローンの内容
    住宅購入ローン 借入額 3040万円
    35年返済
    変動金利 0.775%
    毎月の返済額 8万3007円
    リフォームローン 借入額 340万円
    35年返済
    変動金利 0.55%
    毎月の返済額 8901円
    オール電化・
    ソーラーパネル工事
    借入額 221万円
    25年返済
    固定金利 2.15%
    毎月の返済額 1万4374円
    保険の内容
    逓減定期保険 (2000万円)
    収入保障保険 (月額10万円・55歳まで)
    がん保険
    障害時の年金保険
    定期保険 (500万円)
    終身医療保険 (入院日額5000円)
    長女 学資保険 (学資金100万円)
    二女 学資保険 (学資金総額120万円)

    貯蓄・投資の状況
    普通預金……280万円(毎月10万円程度を貯蓄)
    投資商品……なし

    このままでは赤字に…貯蓄方法を見直しましょう

    答えてくれたのは…
    ファイナンシャル・プランナー
    井戸美枝さん

    ファイナンシャル・プランナーとして家計相談などを行うほか、社会保険労務士として年金・保険・介護などの公的保障にも詳しく、マネーサイトや新聞・雑誌・本などの執筆、講演のほか、テレビ・ラジオなどにも出演し、活躍中。

    アドバイス1 家計全体では無駄使いは少ないですが、貯蓄の仕方が問題

    現在の家計支出について、ご本人は食費と雑費はもう少し削れるとのお話しでしたが、お子さんの成長などを考えると、食費をこれ以上節約するのはあまりお勧めできません。抑えるとすれば、夫婦の小遣い4万円、趣味・教養・娯楽費1万円のほかに、雑費3万3000円があるので、この雑費を見直してはいかがでしょうか?

    保険は全部で8本と多いのですが、うち2本は子どもの学資保険で、夫婦それぞれの保険は、それほど保障額が多いわけではありません。見直すとすれば、ご主人の障害時の年金保険で、詳細がわからないのですが、必要性は低いかもしれません。

    Mさんのご家庭では、生活費の残りをそのまま普通預金に入れておき、貯蓄としている点が気になります。貯蓄は目的別などに分けて、別の口座に移しておかないと計画的に貯められません。実際に臨時の支出があれば毎月の貯蓄が減り、大きな支出はその普通預金から出すことになるため、何年後にどれだけ貯まっているかは予想しづらくなります。

    ですから、まずは貯蓄の仕方をきちんと決めることと、将来、子どもが大きくなったときにはどれだけ負担が増えるのか、貯蓄が必要になるかを考えて、それに合わせて今後の家計のやりくり方法と貯蓄の目標額を考えましょう。

    アドバイス2 今のままでは二女の中学入学後に、家計は赤字に…

    今の家計収支をもとに、子ども2人は高校まで公立、大学は私立理系に進む場合で、将来の家計収支を試算してみました。大きな支出は1年後に車検で15万円、5年後に車の買い換えで200万円だけだとしても、長女が中学に入る年から貯蓄はほとんどできなくなり、二女が中学に進む頃から、家計の年間収支は赤字、つまりマイナスになってしまいます。

    小学校のうちから、平均以上に塾代や習い事がかさめば、もっと早い段階で家計は赤字になるかもしれませんし、家を購入後、10年くらい経つと、給湯器などの設備や家電などの買い換えも重なり、臨時で出ていくお金も多くなることが予想されます。

    仮に、今の貯蓄(年間138万円)をこの先もずっと続けられれば、その預金と学資保険で、大学費用は賄えるでしょう。しかし、現実には子どもの成長とともに生活費は増え、塾代などの教育費も増えていきますから、収入が同じなら毎月10万円くらいの貯蓄をずっと続けるのは難しいと思います。

    家計が赤字になり、貯蓄が増えるどころか減少していけば、子どもの大学費用も貯められず、夫婦の老後も心配です。まずは、そうした状況をどう乗り越えるかがポイントです。

    アドバイス3 高校までの教育費と、大学費用は分けて準備する

    公立に進む場合でも、習い事やスポーツ、塾代などを合わせて、子ども1人につき小学校では年間20万〜30万円、中学・高校では40万〜50万円くらいかかるのが一般的。2人だとこの2倍になります。

    大学は国立だと学費は年間54万円で、4年間では入学金を含めて250万円くらいですが、私立大学の納付金は、文系だと初年度123万円、2年目以降98万円で、4年間では417万円。理系は初年度164万円、2年目以降134万円で、4年間では578万円。ちなみに美術や音楽などの芸術系は4年間で634万円です。(平成26年度の文部科学省の調査より)
    しかし、大学の授業料などは10年前と比べて10%くらい上がっていますから、お子さんが入学する頃には、どうなっているかはわかりません。

    高校までの教育費は、公立なら毎年の家計から捻出し、大学費用の分を貯蓄で用意しておくのが基本です。Mさんのご家庭では二女が小学校に入学したら、奥さまもパートなどで働いて、高校までにかかる子どもの教育費は、そのパート代からカバーしてはいかがでしょう。現在でも年間40万円近くかかっていますから、毎月5万円、年間60万円ほどのパート収入があれば、2人合わせて100万円くらいの教育費を家計から捻出できます。

    そして、子ども2人の大学費用は、これから貯める貯蓄で18歳までに1人500万円くらいを目標に備えれば、私立理系などに進んでも、何とかなると思います。

    アドバイス4 貯蓄は、当面のあいだ次の3つの方法で貯める

    肝心の貯蓄のやり方については、次のような方法をお勧めします。
    最初に、毎月もらえる児童手当は、それぞれの子ども名義の口座に貯めていきます。すると、中学卒業までに長女の分は約130万円、二女は170万円くらい貯まるので、それぞれ大学費用の一部として確保しておきます。

    2つ目として、売電で入るお金も別口座に分けて貯め、家のメンテナンス費用や家電などの買い替え費用に備えましょう。これによって、臨時支出などで貯蓄を取り崩さなくても済むようになります。

    3つ目は、教育費と将来のための貯蓄として、当面は給与口座にセットする自動積立定期預金で毎月9万円ずつ貯めていきましょう。現在の家計から保険1本と雑費を見直すと、これくらいは可能と考えられます。
    さらに来年からは、9万円のうち3万円を積立NISAにして、バランス型の投資信託で積み立てていくのはどうでしょう。残りの6万円は積立定期預金を続けます。積立定期の金額は毎年の家計の状況に応じて増減してもかまいませんし、積立額が100万円くらい貯まったら、定期預金に移し替えるのもいいでしょう。

    この方法で、子ども名義の児童手当の分と積立預金、学資保険を合わせて、子ども2人にそれぞれ500万円くらいの大学費用を準備できます。
    残った貯蓄や積立NISAで運用する分は、夫婦の老後資金のベースになります。

    将来、子どもの進路は変わることもありますし、家計の支出も変動するでしょう。その時々に応じて積立額を増減するにしても、貯蓄は生活費の口座とは分けて積み立てることで、確実に一定額を貯められます。毎月コツコツと継続していくことが大切です。

    最後に、ご主人が66歳までローンの返済が続くのは厳しいですね。お子さんが小学生のうちに現在の貯蓄から100万〜150万円くらい、繰り上げ返済をすることも検討の余地ありです。リフォームローンなどではなく、借入額の大きい住宅ローンから繰り上げ返済で期間を短縮し、60歳までに完済できるようにしておくと安心です。

    相談者Mさんより

    現在の支出の中から保険等で大きく見直さなければいけないところはなかったので、その点はホッとしました(笑)。雑費については、ご指摘いただいている通り多いと思っているので、見直してみたいと思います。

    今後の貯蓄については、どのくらいを目標に、いつまでにどう運用していくべきか、よくわかっていなかったため、なかなか着手できなかったのですが、今回、目標金額や貯蓄の手法についてかなり具体的にアドバイスいただけたので、すぐに着手できそうだと思いました。
    特に積立預金をして、来年からは3万円をNISAで積み立てることによって老後資金も貯められるかも、というのはうれしい発見です。

    ただ、今後の娘の進路等によって、老後の資金が危うくなる可能性があることは改めて認識できたので、今後も定期的な見直しをしながら、繰り上げ返済や収入面の改善は検討しなければいけないな、と感じました。アドバイスをありがとうございました。

    取材・執筆/光田洋子

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      少額投資非課税制度(NISA・つみたてNISA)および
      未成年者少額投資非課税制度(ジュニアNISA)に関する留意事項

      [共通事項]
      • NISA、つみたてNISA、ジュニアNISA(以下NISA制度)は、すべての金融機関を通じて、同一年において1人1口座に限り開設することができます。(金融機関を変更した場合を除きます。)
      • NISAとつみたてNISAは選択制であることから、同一年に両方の適用を受けることはできません。NISAとつみたてNISAの変更は、原則として暦年単位となります。
      • その年の非課税投資枠の未使用分を、翌年以降に繰越すことはできません。
      • NISA制度の損益は税務上ないものとされ、他の口座で保有する上場株式等の配当金、売買損益等と損益通算することができません。
      • 国内上場株式の配当金、ETF・REITの分配金は、証券会社で受取る場合(株式数比例配分方式を選択されている場合)のみ非課税となります。
      • 投資信託の分配金のうち、元本払戻金(特別分配金)は非課税であるため、NISA制度の非課税メリットを享受できません。
      • NISA制度以外の口座で保有されている上場株式等をNISA制度における口座に移管することはできません。
      • NISA制度における口座で保有されている上場株式等を、他の金融機関のNISA制度口座に移管することはできません。
      [NISAに関する留意事項]
      • NISAで購入できる金額(非課税投資枠)は年間120万円までです。銘柄の入れ替えやスイッチングも、買付金額分、非課税投資枠が消化されます。

        ※ 大和証券では、スイッチングのご利用はできません。

      [つみたてNISAに関する留意事項]
      • つみたてNISAで購入できる金額(非課税投資枠)は年間40万円までです。銘柄の入れ替えも、買付金額分、非課税投資枠が消化されます。
      • つみたてNISAをご利用いただくにあたり、定期的、継続的に積立投資を行なう積立契約をお申込みいただく必要があります。
      • 20年の非課税期間経過後、翌年の非課税投資枠に保有商品を移管することはできません。
      • つみたてNISAにかかる積立契約により買付けいただいた投資信託の運用管理費用(信託報酬)等の内容については、原則年1回お客さまへ通知いたします。
      • つみたてNISAに累積投資勘定を設けた日から10年経過した日、および同日の翌日以後5年を経過した日(以下基準経過日)ごとに、つみたてNISAを開設いただいたお客さまのお名前・ご住所について確認させていただきます。なお、基準経過日から1年以内に確認ができない場合、つみたてNISAへの上場株式等の受入が出来なくなります。
      [ジュニアNISAに関する留意事項]
      • ジュニアNISA口座開設後は金融機関の変更ができません。(廃止後の再開設は可能です。)
      • 口座開設者が18歳になるまで※1に、ジュニアNISAから払出しを行う場合は、過去の利益に対して課税され、ジュニアNISAを廃止することになります。※2

        ※1 3月31日時点で18歳である年の前年12月31日まで

        ※2 災害等やむを得ない場合には、非課税での払出しが可能です。(このときもジュニアNISAを廃止することになります。)

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      *今後、法令・制度等が変更された場合、記載内容が変更となる可能性があります。(2017年9月現在)

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