明治安田生命が2016年に行った調査によると、既婚者のへそくり額が2006年の調査開始以来、過去最高に達しました。その中でも20代から50代のへそくりの平均額は89万8,495円。前年よりも20万円以上伸びているというから驚きです(図1、表1)。
では、いったい誰がどのくらいへそくりを増やしているのでしょうか?表2をよーく見てください。実は、この1年間でへそくりを大きく増やしたのは、男性たちなんです。20代、30代の男性たちは前年に比べてそれぞれ約20万円ずつ、40代男性にいたってはなんと約50万円もへそくりを増やしています。夫たちは仕事に忙しくてへそくりなんてするわけないと思っていたら、それはちょっとした勘違いかもしれません。
それに対して、へそくり額が大きく減っているのが30代の女性たち。前年に比べて20万円以上もへそくり額を減らしています。30代男性が20万円近くもへそくりを増やしているのと比べて対照的ですね。
女性のなかではとても頼もしいのが、50代と60代の女性たち。子育てが一段落して老後が視野に入ってくる年代のせいか、50代は前年よりも65万円、60代は131万円と、かなりのハイペースでへそくり額を増やしています。
ではなにかと忙しい30代、40代の女性たちが貯め上手・増やし上手になるにはどうしたらいいのでしょうか?専業主婦と既婚女性の特徴に合わせて、一緒に考えてみましょう。
専業主婦のメリットはなんといっても自由時間の調整がしやすいことでしょう。毎日の家事や子育て、PTAや地域の活動なども加わると、自分のためのまとまった時間は取りにくいかもしれませんが、細切れ時間を組み合わせれば、兼業主婦に比べて使える時間の総量では勝っています。専業主婦の資産である「時間」を資産形成に活かしていきましょう。
一方で、自分の稼ぎが無いのが専業主婦のつらいところですよね。そこで、専業主婦の資産形成には、夫との連係プレーや、情報ツールの活用が重要になります。
実際に私が受けたご相談事例などを参考に、専業主婦にお勧めの貯め方・増やし方をご紹介しましょう。
いかがでしょうか?家庭中心、子育て中心の生活をしながらも、時間を活かしてまとまったお金を手にしている主婦って実は結構いるんです。
節約や貯金はともかく、投資や家の売買となるとハードルが高すぎ……と思った方は、状況がゆるすなら1日アルバイトなどもお勧めです。継続して働くのは難しくても、食品販売、試験監督や軽作業など、主婦感覚が活かせるバイトや経験不問のバイトも、スマホで探せば最近は結構あるんですよ。1日働けば5,000円〜8,000円程度もらえるから、家計のちょい足しにはぴったりじゃないでしょうか。
自分の稼ぎはあるけれど、自由時間が少ないのが兼業主婦のつらいところですよね。忙しいときにお惣菜が続くと無駄遣いではないかと後ろめたさを感じている人も。
また、兼業主婦からよく聞くのが、「夫とお金の話ができていないため家計の全体像がつかめない」という不安です。お金の話でもめるのが面倒だから、「子どもの給食代や塾代など自分の口座から落としているものがいっぱいある」という人も。
相談しなくても自分の裁量で何とかなる反面、夫とゆっくり話し合いが持てないためにお金の不安や不満を抱えているのが兼業主婦です。大きなお金については夫婦でしっかり話し合い、家事も家計も役割分担を心がけましょう。
実際のご相談事例などを参考に、兼業主婦にお勧めの節約や投資の方法をご紹介しましょう。
専業主婦、兼業主婦、それぞれ自分のライフスタイルの長所を活かすことが成功への近道です。ストレスをためることなく、お金をしっかり貯めていきましょう。
文:ファイナンシャルプランナー 氏家祥美
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