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2016年8月19日
住宅は? 老後は? R40で子どもを授かったときの教育資金の貯め方

40歳前後に子どもを授かる家庭が増えている

日本では現在、婚姻数の減少と、晩婚化、晩産化が進んでいます。平均で見ると、2014年の初婚年齢は男性が31.1歳、女性は29.4歳で、第一子出生時の妻の年齢は30.6歳。1970年と比べ、いずれも5歳ほど高くなっています(厚生労働省「人口動態統計」より)

※平成26年 人口動態統計月報年計(概数)の概況(厚生労働省)、平成25年版 厚生労働白書 第2節 結婚に関する意識(厚生労働省)

実際に、最近では男女ともに30代後半に結婚する人の割合が増え、40歳前後に子どもを授かる家庭もめずらしくありません。

その場合、若いご夫婦に比べて世帯収入が高く、経済的にも安定して子どもを育てやすいという傾向があります。共働きであれば、妻が出産で一時的に仕事を休んでも、出産後はそれまでのキャリアを生かして仕事復帰がしやすいなどのメリットもあります。

R40で子どもが誕生する家庭は、「三大資金」の優先順位を見直そう

とはいえ、気になるのは子どもの将来にかかる教育費でしょう。仮に、夫婦ともに40歳で第一子が誕生すると、その子が大学を卒業するのは順調に進んで62歳。第二子、三子と誕生すれば、全員が大学を出るのは65歳以降になることも考えられます。

会社員の場合、今は50代後半から年収が2割ほど減少し、60歳で定年を迎えたら、その後は継続雇用や再雇用で働いても、年収は現役時代の半分程度に下がるのが一般的です。子どもが高校・大学と進み、もっとも教育費がかかるころに世帯年収が下がっていくことが予想されるため、早めに大学などの教育資金を貯めておくことが重要になるでしょう。

そのためには、子どもの誕生に合わせて、それまでの家計収支を見直し、将来にわたるマネープランを夫婦で話し合うことが大切です。たとえば、人生でもっともお金がかかるのは、マイホームのための住宅資金、子どもの教育資金、老後の資金といわれています。この三大資金は通常、早く必要になるものから準備をしていきますが、40歳前後で子どもが誕生すると、教育資金を貯めてから老後資金に取り掛かるのでは、リタイアまでに十分な資金を貯められないおそれがあります。

すでにマイホームを取得している家庭や、その必要がない家庭は、子どもの誕生と同時に教育資金と老後資金を並行して貯めるプランを考えましょう。マイホームもこれからと考えていた家庭は、場合によっては住宅の取得時期を後回しにして、当面は教育資金と老後資金に貯蓄をシフトしていくということも考えられます。

もちろん、これからの生活に何を重視し優先するかは、家庭によってそれぞれ異なりますから、そうしたことを含めて夫婦で話し合うことが重要です。そのうえで、教育資金については他の資金との兼ね合いで、いつ頃までに、どれくらい準備するかを決めましょう。

現在の貯蓄と収入をベースに、今後のプランを検討しよう

まずは子どもの誕生時に、夫婦それぞれの貯蓄はどれくらいあるのかをチェックしてみましょう。次に、世帯収入に対する生活費の予算や貯蓄割合を見直すと、教育資金という課題をクリアしやすくなります。その際に、次の3つの方法を検討してはいかがでしょう。

1. 今ある貯蓄の一部を将来の教育資金のベースとして取り分ける

40歳前後の家庭は、数百万円の貯蓄があるケースも多いでしょう。すでにマイホームを取得し、当面、大きな支出の予定がなければ、貯蓄の一部を将来の教育費として取り分けておくと安心です。たとえば、500万円の貯蓄があれば、そのうち100万円か200万円を教育資金として、他の口座に移し替え、必要な時期まで手をつけないようにするのです。

数年前までなら、一時払いの学資保険などに加入する方法もありましたが、今は一時払いの保険は販売を中止した会社もあるため、銀行などの定期預金で十分。もしくは個人向け国債の変動10年を購入するのも1つの方法です。

2. 子どもの誕生後は、教育資金と老後資金の積立を同時に始める

前述の貯蓄を取り分けたうえで、教育資金のために今後、毎月どれくらい積み立てていけそうか、月々の積立額を検討します。たとえば、ベースとなる教育資金を100万円確保したら、月々2万円を積み立てれば、10年で合計340万円の教育資金を準備できます。子どもが中学に入学する前にこれだけ準備できていれば、あとは家計の状況に合わせて積立額を減らしたり、中断したりしても大丈夫でしょう。

ただし、教育資金の積立と同時に、老後資金の積立も始めておくことが大切です。老後資金は退職までに貯めればいいので、無理のない金額からスタートします。最初は月々1〜2万円で、数年後に余裕ができたら月1万円増やすといったやり方です。10年くらいで子どもの教育資金の目途が立ったら、以降はその分の積立額を老後資金に加算して、ピッチをあげて貯めていくのもいいでしょう。

40歳前後で子どもを授かった家庭は、それまでは夫婦の小遣いやレジャー、外食といったものにお金を使い、基本生活費以外の支出割合が高めの傾向があります。子どもの誕生後は、そうした支出から見直せば、毎月の積立額を捻出するのも難しくはないでしょう。


教育資金と老後資金の積立イメージ(出典:執筆者作成)

3. ライフプランは共働きを基本に、夫婦ともにできるだけ長く続ける

もう1つ大事なことは、出産後もできるだけ共働きを続けることです。妻が会社員や公務員の場合は出産を機に退職するよりも、産休や育休を取得して働き続けることを考えましょう。妻が自営業やフリーで働いていた人、専業主婦の方も、出産から数年たったら、少しずつでも仕事を始めるといいでしょう。

共働きを続ければ、教育資金と老後資金の積立額も捻出しやすくなり、ボーナスなどを合わせた余裕資金で、住宅ローンの繰り上げ返済もしやすくなります。

現在40代以下の世代では、65歳になるまで公的年金は支給されず、その金額も現役世代の半分以下になるなど、厳しい状況。退職金もかつてに比べて平均額は減少していますから、住宅ローンを抱えている人は、退職金で完済するより、60歳になる前にローンを完済しておくことも大切です。ローンが早めに終われば、その分で老後資金の積立額を増やすこともでき、退職金はそっくりリタイア後のために残すこともできます。

R40の世代に待ち受ける、これからの経済的なリスクも知っておく

40歳前後で子どもを授かった家庭はもちろん、30歳前後で子どもが生まれた家庭でも、40代というのは通常、経済的な負担がもっとも重く、のしかかってくる時期でもあります。

住宅ローンはまだかなりの残高があり、子どもの成長とともに増える生活費や、学校以外にかかる塾代、部活費などの教育費も増してくるからです。さらに、離れて暮らす親の介護や病気などで、週末ごとに実家通いをしなければならないなど、思わぬ出費が続くことも少なくありません。

そうした事情から、専業主婦だった人も40代からパートなどで働き始めるケースも多いのですが、支出が膨らみがちなこの時期に、夫婦で安定した収入があることほど、心強いことはありません。教育資金のためだけでなく、これから訪れる40代、50代の経済的な負担とリスクに備えるためにも、子どもの誕生を機に、長期的な視点によるライフプランとマネープランをしっかり立てて、家計の基礎体力を強化していくことが重要です。

文:マネージャーナリスト 光田洋子
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